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「期待する」こと、「期待される」こと。

本当はラグビー日本選手権1回戦を見て感じたことを書こうかと思っていたんだけれど、書きそびれた。ラグビー日本選手権はまだ続くし、これは後日、ということで。

で、ソチ五輪。

今朝がたのフィギュアスケート女子シングルSPで、浅田真央がまさかの16位スタートとなり、フリー演技が残っているとはいえ、トップのキム・ヨナとの得点差は19.41まで開き、3位のカロリーナ・コストナーとも18.61という大差になったことから、早々にメダル獲得が絶望的な状況になってしまった。日本選手の中で最高位の鈴木明子(8位)でさえ、1〜3位からは14点近く差をつけられている。
そのせいか、朝のニュースを見ると、全てが終わってしまった、みたいな雰囲気。

うーん。

確かに、浅田真央にかけられた金メダルへの期待は、開幕前から凄いものがあったので、その落胆が大きいのは分かる。それはジャンプ女子の高梨沙羅に対しても同じ。
今回の五輪は、特にこの2人に対する期待の大きさが圧倒的だったので、特に目立つのだろう。

こういうとき、すぐに「プレッシャーに負けた」という言葉が連呼されるのは、昔も今も同じ。
思い出すのは、84年ロス五輪。このときも、メダルが有力視されていた日本選手がばたばたと敗退し、

「プレッシャーに負けた」

という言葉がテレビや新聞に、さんざん登場した。
それを見て、とあるおばあさんが孫に、

「プレッシャーさんって、そんなに強いのかい?」

と訊いた、という笑い話が、「クイズダービー」という人気クイズ番組で出題されたことがあったなぁ(遠い目)。

まぁ、そんなことはともかく、最有力金メダル候補と期待されていた選手が、メダルにさえ手が届かないということに対して、簡単に「プレッシャーに負けた」で済ませてないか。

「負けに不思議の負けなし」

というノムさんの言葉(ネタ元は松浦静山だけれど)を借りるまでもなく、負けには必ず要因があって、プレッシャーはあくまでもその一要素。
勝因、敗因のしっかりとした検証は、スポーツメディアの重要な役割だと思うし、そこは各メディアには頑張ってほしいと思う。
特に、冬季五輪は採点競技が多いので、なぜ勝ったのか、なぜ負けたのか、という検証記事の大切さを教えてくれたのは、ニューヨーク・タイムズだった。
男子フィギュアの羽生結弦とパトリック・チャンの演技を、採点基準の数値をもとに見事に再現し、何が明暗を分けたのかを分析した記事は素晴らしかった。

http://www.nytimes.com/interactive/2014/02/14/sports/olympics/mens-figure-skating.html?smid=tw-share&_r=1

やっぱり、選手に国家レベルの期待がかけられる五輪のような大会では、こういう報道姿勢って大切だよね。

もちろん、選手に対する「期待」という名のプレッシャーの存在もあるだろう。
選手は期待されることで力を発揮できる。が、その一方で、期待されることが見えざる敵になることもある。
そこがスポーツの難しさであり、応援する側の難しさでもあるとも感じるけれど、でも、選手というのは、期待されてナンボだと思う。

確か、2005年頃のアルビの反町監督インタビューだったと思うのだけれど、ソリさんは監督業についてこんなことを言っていた。

「監督は“期待される職業”だから」

これは、選手も同じなんじゃないかな。選手は期待される職業だ。だから、応援する側は、しっかりと期待すればいい。もちろん、それに選手が応えてくれる時もあれば、裏切られる時もある。でも、それを全てひっくるめて、「期待する」ということなんだと思う。
問題なのは、「期待という名のもとに、余計な雑音を選手に浴びせること」と、ダメな時にあっさりと手のひら返しをする姿勢、なんじゃないだろうか。

author:ぐっちい, category:オリンピック
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変わること、変わらないこと。
ソチ冬季五輪が始まって、ご多分に漏れず、寝不足の日々が続いている。

村上の中学3年生、平野歩夢くんのスノーボードハーフパイプ銀メダル、凄かったですねぇ。
私も幼稚園に上がる前の3年ほどを村上の瀬波温泉の近くで過ごしたので、平野くんには勝手に親近感を抱いている。
それにしても、15歳にしてあの落ち着きは、何なんでしょうね。自分が15歳だった頃と比べて、あまりの違いに愕然としているオトナは、多いんじゃないだろうかw


少し前の話になってしまうけれど、フリースタイルスキー女子モーグルで上村愛子が4位になったとき、なぜターンでミスをしたカーニーが3位で、ほぼノーミスでタイムも上だった上村愛子が4位なのか、と物議を醸した。
そこが採点競技の難しさ、分かりにくさであり、1番目だった滑走順など、有利不利はあったかもしれないが、その後の専門家の見解などを見ると、現在の採点基準に照らし合わせると、4位は妥当な結果、ということらしい。
 

http://matome.naver.jp/odai/2139205753567888201
 

ふーん、「カービングターン」と「スライドターン」か。なるほど、ターンにもトレンドがあるんですね。
 

上村愛子はトレンドの滑りよりも、「自分の滑り」を追求した、ということなのか。そう考えると、レース後の清々しい表情と語りが、とても納得できる。
 

より点数を上げるための滑りに自分を変えるよりも、ブレずに自分自身の精度を上げることを求め続けた結果、最高の滑りができたのなら、それはメダルよりも価値があることかもしれないね。
 

変わること、変わらないこと。
変えること、変えられないこと。
 

どっちがいいとか、正しいとか、そういうことではなく。個々の人生観や世界観といったところにまで繋がっていく話。

author:ぐっちい, category:オリンピック
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歴史を塗り替える



昨夜は当然のことながら、ロンドン五輪男子サッカーのスペイン戦を見ていた。


NHKの放送開始が22時、キックオフが22時45分っていうのは、ヨーロッパでの大会の割には見やすい時間帯でうれしい。
考えてみればウィンブルドンの決勝もそれくらいの時間だったもんね。
なるべく、この放送枠でお願いしますw


国歌演奏で、大輔の顔が大写しになったときは、さすがに感動した。
アルビレックス新潟所属の選手が、スタメンとして五輪の舞台に立ったという歴史的な瞬間。
さらに、後半、酒井宏樹のケガによる交替という形ではあったけれど、ゴートクが五輪のピッチに立てたこともよかった。
生まれはニューヨークだけど、幼少の頃から三条で育ち、三条の町クラブとアルビユースで鍛えられてきた根っからの「新潟の子」が、五輪出場を果たしたことは、何より子どもの頃からゴートクを指導してきた人たちにとって、本当に嬉しいことだったろう。
どうしても私は、サッカー講座で元アルビ育成部長の若杉さんが、
「ゴートクはね、ウエンツに似てるんですよ。ふふふふ」
と、親バカ風に相好を崩したのを思い出してしまうのだがw


ところで、三条でのパブリックビューイングの様子が今朝のNHKで出たのだが、インタビューを受けているゴートクのお父さんを見て、酒井兄弟がドイツ人のお母さんの血をいかに色濃く受け継いでいるか、ということを思い知ったのだった。
でも、いかにも息子たちに、お寺の子みたいな、一発では正しく読めない名前を付けそうなお父さんだな、とは思ったけれどw


試合は、日本の積極的な前からのプレスと、徹底したカウンター戦法がスペインを慌てさせたこと、特に前から徹底的にボールを追い回し、カウンターでもスピードを遺憾なく発揮した永井は、実質的なMVPだったんじゃないだろうか。
スペインが退場者を出したのも、永井のスピードの脅威に負けたから、でもあったし。
決定的なシュートが決められればパーフェクトだっただろうけど、それは次の試合で、ぜひ。


吉田麻也、徳永のOA枠2人の存在感も凄かったし、大輔も出足のいいディフェンスが目立った。浦和戦のときも感じたけれど、大輔って、一皮むけた感じがするんだよなぁ。



優勝候補のスペインにいきなり勝ったことで、アトランタ五輪の「マイアミの奇跡」にちなんで、「グラスゴーの奇跡」という言葉が登場しているようだけれど、五輪はまだまだ始まったばかり(何しろ、開会式だってまだやってないのだ)。
アトランタのときは、ブラジルに勝った後、ナイジェリアに0-2で負け、ハンガリーに3-2で勝ったものの、得失点差で決勝トーナメントに行けなかった。
予選リーグの残り試合を全勝して、予選1位で決勝トーナメントに出て、ようやくスペイン戦の意味が本物になってくる。


なでしこも、男子も、どんな大きな世界の舞台でも、臆することなく普通に闘える、この凄さ。
今の男子U-23世代は、U-20W杯にも出ていない「谷間の世代」と言われ続けてきた選手たちだ。
五輪予選でも評価がそれほど上がらなかった彼らが、ロンドン五輪本番で輝く。そんなストーリーが楽しめたら最高だな。

author:ぐっちい, category:オリンピック
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ラグビーもオリンピックも終わっちゃいましたが
昨日、ラグビー日本選手権決勝がNHK総合で生中継予定だったので、留守録予約をして出かけたのだけれど、帰宅してチェックした映像は、すべて津波警報情報で埋め尽くされていた。
試合は三洋がトヨタを後半逆転しての3連覇達成、という劇的な内容だったようなので、最初から最後まで、きちんと見たかった。残念。

ラグビーの国内シーズンが終わると、引き続いてJリーグが開幕する。毎年のことながら、自分的には最高のスケジュールだなと思う。ラグビーで盛り上がって、そのままJリーグになだれ込めるというのは、とてもいい(個人的にはね)。



バンクーバー五輪も今日で閉幕。有終を飾るアイスホッケー男子決勝は、カナダvsアメリカというNHL対決の結果、カナダが金メダルを獲得したようだ。盛り上がったでしょうね、地元は。

オリンピックのアイスホッケーというと、思い出すのは1980年レークプラシッド大会の準決勝。
アメリカvsソ連という顔合わせになったこの試合は、五輪4連覇中で無敵の金メダル最有力候補だったソ連に対し、アメリカが地元開催の大声援を背に大番狂わせを演じた名勝負だった(シチュエーションとしては、映画「インビクタス」にも描かれた、95年ラグビーW杯決勝のスプリングボクスvsオールブラックスによく似ているかもしれない)。
アメリカはそのまま決勝にも勝ち、金メダルを獲得するのだが、私がアイスホッケーの面白さを知ったのは、まさにこの準決勝だった。

そんな懐かしいことも思い出してノスタルジーに浸れるのも、4年に1度のオリンピックならでは。



閉会式も終わってしまったが、浅田真央vsキム・ヨナのライバル対決や女子カーリングなど、話題に事欠かない大会だった。改めて、採点競技の難しさがクローズアップされた大会でもあったと思う。

フィギュアスケートが今や、技の難易度よりも完成度の方を重視する、スポーツというより芸術的な色彩が強くなりつつあることは、スポーツとしての進化か退化か、という議論が起こってくるのは当然だろう。
本来スポーツとは芸術の一環である、という考え方をもってすれば、今のフィギュアの在り方は「あり」なのかもしれないが、もっとスポーツとして進化できる種目だと思うので、その部分が停滞しているのは残念な気がする。

だからと言って、キム・ヨナの金メダルに疑問を呈する気はさらさらない。あれは素晴らしい演技だったし、女王の名に恥じない内容だったと思う。
ただ、アスリートとアーティストをハイレベルに両立しようとした浅田真央よりも、どちらかと言えばアーティストとしての完成を目指したキム・ヨナの方が圧倒的に評価されてしまったというイメージは残る。もともとフィギュアスケート競技とは、アスリートとアーティストの両面を求められるスポーツだと思っているので、浅田真央のチャレンジの方が、個人的には支持したいところ。

話によれば、国際スケート連盟は難易度の高いジャンプを促進するため、ジャンプの回転不足に対する減点幅を大幅に縮小するルール改正を行う見通しであるとか。
4年後のソチ五輪で、どんな変化が現れるのか。ぜひ、ソチ五輪でも2人の対決が見てみたい。浅田真央はソチを目指すと語っていたが、キム・ヨナはどうするのだろうか?



今回のオリンピックを見ていて、日本と世界との差を痛感したのは、女子カーリング決勝、カナダvsスウェーデンを見たときだった。
どちらも40代のベテラン選手が中心で、豊富な経験に裏打ちされた絶妙な駆け引きは見応え・迫力満点で、カーリングの本当の魅力に満ちていた。

そこで感じたのは、「経験は財産」ということ。

日本では、チーム青森だけでなく、スピードスケートの中学生・高木美帆選手に対する報道のされ方を見ても、若い選手がもてはやされることが多いように感じるが、その一方で、豊かな経験を持ったベテランへの扱いが軽い気がする。これは、何もオリンピックに限ったことではなく、日本のスポーツ界全体に言えることではないだろうか。
日本のスポーツが、例えばカーリングが世界と真っ向から渡り合えるスポーツになるには、チーム青森の20代の選手たちが、国際経験を積み重ね、30代40代になっても現役として力を発揮できる環境を作ることが先決だろう。30代になるかならないかのうちに、どんどん引退していくのが普通の現状では、せいぜいが善戦止まりで予選突破するまで行かないのは仕方がない。
国からの支援が薄い日本では、ベテラン選手が競技生活を続けていくためには、スポンサー探しから用具の調達、トレーニングに至るまで、スケルトンの越選手のように選手個人の頑張りに任されている競技が多すぎる。

「若手育成」と言えば聞こえはいいが、裏返せば、長く競技を続けられる環境がないために、早い引退を余儀なくされるという現実が、少なからずある。ベテランと若手がバランス良く活躍できる環境がなければ、本当の強化には繋がらない。

今回、日本のメダリストたちのほとんどが、前回の五輪や国際大会での失敗や、大きなケガを経験している。挫折や苦い思いをバネにして、はい上がってきているのだ。
バンクーバーで挫折を経験した若い選手が、次のソチ、そしてその次…という風に、年齢とともに着実に経験を積み上げていくことができれば、世界と対等以上に闘える競技はもっと増えると思うのだが。
author:ぐっちい, category:オリンピック
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オリンピックと新潟のものづくり
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今月に入ってから、新潟日報夕刊で4回シリーズで短期連載されていたのが、「新潟から技で後押し」。13日から開幕するバンクーバー五輪で、日本選手たちが使う道具を作っている新潟のメーカーの技術力を紹介した記事だ。

以前、新潟の職人さんたちの取材を1年間まるまる続けたことがあり、今回取り上げられた中に、私も取材したかったのだけど実現しなかったメーカーも含まれていたので、とても興味深く読んだ。

今回紹介されたのは、モーグル上村愛子のストック(犀潟鉄工所など3社)、スノーボード青野令のボード(ヨネックス)、リュージュ日本代表のリュージュの台座(貫木産業)、モーグル附田雄剛のウエア(オンヨネ)。

新潟のものづくりが国内外のスポーツ界に与えている影響力はかなりなもので、見附ニットがWBC日本代表と女子ソフトボール日本代表、複数のプロ野球球団のユニフォームを作っていることはよく知られているし、長岡のヨネックスで、テニスやゴルフのトッププレーヤーたちの使うラケットやクラブを作っているのも、世界的に有名だ。

ヨネックスのテニスラケット開発担当の方にお話を伺ったとき、テニスのマルチナ・ナブラチロワのラケット開発で、何度もナブラチロワとやりとりをして、完成するまで時間がかかり、大変苦労したというエピソードを教えてくれた。
アスリートのリクエストは、長期戦になる場合もあれば、かなりの短期間に仕上げることを求められることもあり、その要求レベルも高いので、高い技術力とともに、スピード対応能力や開発力も必要。苦労が多い分、その選手が優勝したときの喜びは大きいのだという。


ちなみに、私が取材リストに挙げていたにも関わらず、ゴーサインが出ずに実現しなかったのが、リュージュの貫木産業。ゴーサインを出してもらえなかった理由が、「リュージュなんてマイナー過ぎるから」というものだったのは、甚だ残念だった。絶対面白かったと思うんだけど。

そして、今回も紹介されていないし、私も取材を断られたのが、上越にある某社。そこは、スキーとスノボのエッジのシェア日本一というメーカーで、知る人ぞ知る凄い製作所なのだが、「うちはそのような取材はお断りしてます」とのことで、あえなく断念。
いずれぜひ取材してみたいものだ。


バンクーバーで、新潟の職人芸がメダルをもたらす瞬間に、ぜひ出会いたい。
author:ぐっちい, category:オリンピック
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4年間の重み
皆川賢太郎ブログ「オリンピック代表決定!」

湯浅直樹でブログ「湯浅直樹」



バンクーバー五輪アルペンスキー日本代表を最後まで争ったライバルが、同じ日にそれぞれ更新した日記。

オリンピックは4年に1度しかなく、個人競技のアスリートは「結果」を残すために孤独な闘いを続けなければならない。そのプレッシャーの大きさは、もしかしたら団体競技の選手が感じる数倍かもしれない。
その4年間の重みは、第三者の想像を遙かに超えたものであることを、この2人の言葉は教えてくれる。

それぞれのアルペン人生が、幸せなものでありますよう。
author:ぐっちい, category:オリンピック
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バンクーバーへ
ここのところ、立て続けに様々なことが起こって、思うことも多々あるのだけれど、色々あり過ぎて、考えがまとまらない。

小林繁さんの早すぎる死は、タイガースファンとして非常にショックだった(あの年、巨人相手に鬼の形相で勝ち星を重ねていったピッチングは忘れない)。
クロさんの監督就任会見が、深夜のNHK全国ニュースで、鹿島時代のプレー映像と合わせて流れたときは、新潟の新監督が全国ニュースになったのは初めてだよなぁ、と、ドーハ組の一員として一時代を築いた選手だったクロさんに対する注目度の高さをつくづく感じた。

そして、何よりうれしいニュースが、スキーの皆川賢太郎選手のバンクーバー五輪代表決定のニュースだった。

皆川選手とビッグスワン近くの某所でお会いしたのは、トリノ五輪直後の2006年4月30日。ホームG大阪戦当日の午前中だったのだが(皆川選手はチームアルビの選手として、トリノ五輪4位報告と挨拶をガンバ戦の試合前にスタジアムでやることになっていた)、その時も、インタビューの最後の方で、バンクーバーの話を少しだけした。

──トリノで4位で、これから先、4年後のバンクーバーということになると思うんですけど、最終目標はそれですか?
「自分が競技者で、高いレベルの中でやれるんであれば、もっとやりたいですけどね、もちろん。まあ、普通に考えて次は自分の最後のピークだと思いますね。それは気持ち次第で色々変わることだと思いますけど。4年というスパンをそこで区切ってイメージしてると、頭打ちが来ちゃうと思うんで、なるべくその奥まで見て、4年後を迎えたいなと思ってます。」

トリノ五輪が終わったばかりの時期に、いきなり4年後の話を振るというのも不躾すぎるかもしれないとも思ったが、皆川選手はイヤな顔ひとつせず、言葉を選びながらも笑顔で語ってくれた。それだけに、その直後に流れた膝の大けがのニュースは、私にとってもショックだった。しかし、一時は選手生命を危ぶまれるような状況だったにも関わらず、ブログには常に前向きな言葉が綴られていて、逆に励まされるような気持ちになった。
きっとこの人なら、バンクーバーに行くに違いない。そう思った。

今回の代表入りについて、すぐに世間では「上村愛子と夫婦で五輪出場」という言葉で括ろうとするけれど、それぞれに、皆川賢太郎、上村愛子という独立したトップアスリートとして、紆余曲折の4年間を乗り越えた結果のオリンピックなのだ。
皆川選手自身、4年前にバンクーバーについて尋ねたとき、「自分の最後のピークだと思う」と言っていたように、アルペンスキーヤー人生の集大成という思いは強いんじゃないだろうか。
そんな皆川選手の勇姿を、しっかりと目に焼き付けるオリンピックにしたいと思っている。
author:ぐっちい, category:オリンピック
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京都戦の前にオリンピック
金曜日の夜から、東京から友人が来ていて、駅前で飲んでいる間に男子400メートルリレーが銅メダルを獲っていた。
素晴らしい。

朝原宣治は、何年か前にビッグスワンで見たけれど、一人異次元の走りだった。
ついに「夫婦でメダリスト」になったわけだなあ。おめでとうございます。



そして昨日。友人の新幹線の時間までドライブをしている頃、野球がアメリカに負けた。
試合後のインタビューで、悔しさのあまり能面のような顔になっていた宮本が、世界一になったWBCとの違いを尋ねられて、顔色が変わり、

「オリンピックとWBCは違う大会ですから」

と語気を強めた。

北京では、メディアの「何を言わせたいのか」があからさまに分かるような質問の仕方が、やけに気になる。
選手の生の声を伝えるのがメディアの役目だけれど、最初からストーリーありきの取材姿勢は、事実を歪めかねない。
五輪後は、メディア側にも検証が必要なんじゃないかな。


帰宅してからは、男子サッカー決勝をじっくりと。
非常にスピーディーで、見応えがある試合だったけれど、アルゼンチンの、攻守にバランスがよく、老成した試合運びのうまさが印象に残った。メッシは巧いなー。

ところで、昼日中の炎天下の試合だったこともあって、試合中に2度、給水タイムが設けられた。
ラグビーでは以前からやっているけれど、サッカーでは初めて見たな。

パフォーマンスを低下させず、試合の質を保つためには有効な方法だと思う。
Jリーグでも取り入れてみたらどうか。

この給水タイム時の過ごし方も含めて、アルゼンチンの戦いはハイレベルだった。
必然の金メダルだった気がする。



で、夜は京都戦だったわけだけど…。
オリンピックの話だけで長くなってしまったので、次のエントリーで書こう。
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北京より
車のラジオでソフトボールの決勝を聴きながら、信号で止まるたびにiモードで女子サッカー3位決定戦を気にしていた。

投手戦が続くソフトボールの一方で、サッカーはドイツに「1」の数字が入った。ああ、先制されてしまったか…。

ソフトボールは日本が先制。ホームランで2点目が入った矢先に、雨で試合が中断し、放送は、サッカーに切り替わった。
1点先制したあとも、なおも攻め続けるドイツと、反撃を試みる日本の戦いは、一層熱を帯びているようだったが、ラジオから聞こえてくる、中国人観客のドイツへの大声援が、やけに耳に障る。たぶん、テレビであれば、それほど気にならなかったかもしれないけれど、ラジオだとよく聞こえてくるのだ。
ホームもアウェーもないはずなのに、雰囲気は超アウェー。そんな中で、なでしこジャパンはよく戦ったと思う。

どうしても男子と女子が比較されてしまう五輪サッカーで、男子が頑張れず、女子がメダルの一歩手前まで来た、その明暗を分けた要因は、すでに各メディアやサッカーライターなどの間で分析が始まっているようだけれど、澤や池田の顔を見ていると、何となく理解はできる気がする。
決して恵まれているとは言えない国内リーグで戦い、何度も五輪の舞台にチャレンジして、そのたびに悔しい思いを繰り返してきた彼女らと、全員が五輪初出場で、明確な挫折や苦難らしい苦難を乗り越えた経験も少ない23歳以下の男子選手たちとでは、経験の裏付けや、背負っているものに対する覚悟の度合いが違いすぎたのだろうか。

ただ「巧い」だけでは世界では勝ち抜けない。
男子に突きつけられた課題に対する答えを、なでしこジャパンが見せてくれた。

なでしこジャパンの成果は、何より、永里ら若い選手が貴重な経験を積み、次のロンドン五輪に向けて、「メダル獲得」という目標を、具体的なイメージを持って描けることだ。これは日本女子サッカーにとって、大きなアドバンテージになっていくのではないかな、と思う。


帰宅してからは、ソフトボールの続きを見た。
上野の熱投にバックが応え、素晴らしい守備でピンチを切り抜けていく。そして、数少ないチャンスを生かして、さらに追加点。

最終回、1アウトごとに金メダルに近づいていく様子を見ながら、なぜか頭に浮かんできたのは、中学のソフトボール部で出場した新潟市の地区大会で戦ったときのこと。

炎天下で、とにかく暑くて、ノドばかりが渇いて、水が飲みたくて、体育館脇の水道の蛇口に目が行ってしまったこと。

あの頃は、スポーツドリンクなどというものもなく、試合中に水を飲むなんて御法度という時代だったから、早く試合が終わらないかな、なんて、そればかり考えていたことを思い出した。

金メダルの瞬間、日本のソフトボールが世界一になった感動と、これで本当に五輪では最後なのか?という理不尽な思いで、少し泣けた。

そして、以前新潟に勤務していた、NHKのTさんに久しぶりにメールをしてみた。
彼女はソフトボール経験者でもあるので、どこかでこの試合を必ず見ているはずだ、と思ったからだった。
さほど間も置かず、返信が来た。

北京からだった。

「上野の後ろにいろんな力を感じました。」

添付されていた画像には、表彰式を終えた選手たちの笑顔が弾けていた。
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星野ジャパンを見ていたらキリンカップを忘れてました
昨日は、昼休みはソフトボール、夜は星野ジャパンを見ていた。

まるで高校球児の揃い踏みみたいな髪型の、ダルビッシュと田中マーくんの快投は素晴らしかった。

それにしても、あのアウトカウントを全員が間違えたエアポケットのような時間は、一体何だったのかw

結果的に、延長タイブレークで負けてしまったけれど、投手陣は何とかなりそうなので(その中で岩瀬はやや心配だが)、あとは打線の奮起次第。
準決勝の相手がキューバと韓国では、どっちがいいんだろう?とは思うけれど、韓国の方がやりやすいような気もするので、プラスに考えることにしよう。

それにしても、ソフトボールはともかく、野球でタイブレークって違和感ありすぎだ。


ちなみに、このTシャツに着替えて星野ジャパンを応援していたのだ。

NEC_0526.jpg
宗りんTシャツw



ふと気がついて、キリンカップにチャンネルを変えてみたら、すでに岡田監督のインタビューをやっているところだったw

あ、負けたんすか。
まあ、相手はウルグアイだもんねぇ。

で、その流れで、今朝届いたエルゴラを読んだのだけれど、
「今の『FWは捨て石』という日本サッカーの流れの中からは、FWが育ってこないのは当たり前」
というようなことが書いてあって、ははぁ、という感じ。

確かに、日本のゴールシーンには、FWがつぶれ役になって、MFがゴールを決める…というパターンがかなり多いように見えるし、ペナルティエリア内にいても怖さを感じない日本人FWがいかに多いことか。
ミドルは巧いが、エリアに近づけば近づくほど怖さが消えていくストライカーばかりでは、世界で勝てるわけがない。

そこんとこ、かつてJFAストライカーキャンプでヘッドコーチを務めたこともある淳さんに、見解を聞いてみたい気がする。

翻って、マイチームの日本人FW陣。

貴章なんかを見ていると、攻守に仕事が多すぎて、気がつけばどんどんペナルティエリアから遠ざかってしまうから、そこからゴールを決めるのは簡単ではないだろうな、と感じることは多い。
それでも、凄まじいスピードでサイドをぶち抜いてゴールを決めてしまったりするのだから、やはり貴章は「ニッポンの常識」的な基準では、とても計れない選手だ。
これで、エリア内での怖さが倍増すれば、無敵のストライカーになれるんだけどな。

河原は、ミドルシュートを狙うよりもエリア内で勝負できるFWになってほしいし、そこらへんの動きは、ぜひともアレから盗んでもらいたい。

そして、今、大きな可能性を感じるのがケンゴ。
サテや練習試合で見る限り、フィジカルとかポジショニングとか、まだまだな部分が多いけれど、ゴール前で何かをやりそうな怖さを感じさせてくれるのがいい。ワンタッチでゴールに流し込む技術など、いいものをたくさん持っているので、チームや代表で揉まれて、ぜひともスケールの大きいFWに育ってほしい。ぜひ育ててください、淳さん、クロさん。
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