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去る者、来る者、残る者、そして繋がっていくもの

11月24日に、アルビレックス新潟の2019シーズンが終わりを告げました。天皇杯も終わっちゃったし、今年もオフが長いなー。オフが長いといろいろあって嫌なんだよなー、と思う間もなく、最終節前後に最初の関門がやってきました。そう、「契約満了選手」のニュースリリースです。

 

その顔ぶれは、野沢洋輔、矢野貴章、小川佳純、チョ・ヨンチョル、田中達也、田口潤人、サムエル・サントス、パウロンの8人(12月1日現在)。

中でも、貴章、ズミさん、達也という、ここ数年、若返っていくチームにプロとしての姿勢を見せ続けてきてくれた3人と、かつての「新潟らしさ」の象徴的選手として復帰してきたノザとヨンチョルの満了には、サポーターにとっては様々な複雑な感情があるのではないでしょうか。

 

「走れ!ニイガタ流儀」

 

というキャッチフレーズのもと戦ったシーズンの終わりに、その象徴とされてきた選手たちとの別れが待っていようとは、運命とはいえ皮肉なものです。

 

ノザの場合は、今季4人体制だったGK陣に、来季新加入として筑波大からアルビユース出身の阿部航斗くんが発表された時点で、大学屈指のGKが入るとなると誰かが外に出されることは容易に想像がついたので、もしかしたら…という思いはあり、満了の発表には驚きはなかったのですが、田口くんまで出ることになるとは思っていませんでした。そうかー。来季のGK陣は3人体制、なんですかね。

改めて、プロアスリートの世界の厳しさを実感せざるを得ません。

 

来季の監督は、吉永一明監督が退任してU-18監督となり、新たにスペインからアルベルト・プッチ・オルトネダ氏の就任が決まっています。ところで、どう呼べばいいんでしょうね?アルベルト監督?プッチ監督?オルトネダ監督?

 

呼び名は追々考えるとして、経歴を拝見すると、2003〜2014年の間、FCバルセロナのスカウト、アカデミーコーチ、アカデミーダイレクターを務め、それ以外でもアカデミーコーチ歴が長いようなので、育成畑を歩んできた人であることは理解できます。

 

「ペップ(グラウディオラ)の右腕の右腕」

 

なんていう言葉が独り歩きしてる感がありますが、「右腕の右腕」ってつまり「右腕じゃない」ってことなので、アルベルト・プッチ・オルトネダさんは独自の存在として新潟でのチャレンジを選んでくれた意欲的な人なのだと思っています。

気になるのは、監督経験がないキャリアですが、経験のなさを凌駕するほどの能力の持ち主かもしれません。いずれにせよ、サポートするコーチ陣がどんな顔ぶれになるかが、大きなポイントになりそうです。

 

感じるのは、今年からスタートした、スペインのサッカーサービス社によるアカデミーの「メソッド」部門の取り組みと、トップチームの目指すサッカーがようやく点から線につながるのだろう、ということ。

アルベルトさんが具体的にどんなサッカーをやろうとしているのかは分かりませんが、新たに就任するGMを中心に進められる来季のチーム編成は、当然監督の意向が強く反映されるでしょうし、どんな選手を獲得するかによって、これからの新潟が目指すものが見えてくるのではないでしょうか。

 

いまだかつてない領域に入っていくのかもしれないと思うと不安もありますが、楽しみの方が大きいかな、今は。去っていくベテランたちが残してくれたものも、必ず財産となって生かされていく。そうなるかどうかは、彼らの思いを受け継いだ若手たちにかかっています。

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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