2010年02月の記事 | ぐっちいのスポーツを読もう!
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何も見れてませんがサックリと
今日は、大宮の塚本のニュースでショックを受けたあと(これは思うところがあるので後日書きます)、真夜中にオリンピックの男子回転を見て、賢太郎さんの途中棄権に残念な思いをし(まだまだやってほしいけど、そこはご本人の決断ですから)、午前中に24ショップに顔を出し、大地さんともあきんちゃんと、よしなしごとを語り合い、

「ニシさんがいなくなると、困る人も多いでしょー。例えば、15番さん家とか6番さんとか通訳さんとか大分の36番くんとか」
「あー、そうでしょうねぇ。特に6番さんは」

という話で盛り上がり、まるで私を待っていたかのようにw残っていた、ゴレアドールの150サイズのプラクティスシャツと、1点もののトートバッグを買い(ボスには会ってまへんw)、午後は母のアッシーとして、亀田→万代島と買い物旅。

津波のおかげで留守録していたラグビー日本選手権決勝が津波情報で埋め尽くされているし(どうやら、チャンネルを変えて放送したらしい)、PSMは当然見てないしで、情報過疎状態。

PSMは負けたみたいだけど、ここは分析力のある人の日記やブログを見ながら想像を巡らせているところ。

要するにアレですかね。2006年の開幕戦と実感的には似てるって感じでしょうか?
つまり、完敗は完敗だけど、新たな発見や希望の芽が確実に見えていた試合、ということでよろしい?(そこをちゃんと見極めている人のご意見を最優先して聞き入れることにしますw)

個人的には、黒河のフィードが相変わらず凄かったみたいなので早く見たいなーということと、マサルくんのプロデビューは早いかもな、ということですかね。

練習試合をずっと順調に勝っていたのを見て、去年のチームならともかく、今年の場合は、勝ちっ放しでシーズンを迎えるのは、むしろよくないと思っていたので、逆によかったんじゃないかと思うし、これでホーム開幕戦の楽しみが増えました。


今年はサポーターの出番が増えるシーズンになると思うけれど、私もやれる限りのことはやりますよ。

黒崎アルビ、いよいよ船出です。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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J開幕9日前
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今日の新潟市内は、気温がすでに20度近い。

それでも、そこかしこに記録的な大雪の後遺症は残っていて、除雪の際に積み上げられた雪山は、なかなか溶けてくれない。

気になるのは、聖籠のグラウンド状況。

雪は順調に溶けているだろうか?

来週には選手たちが静岡から帰ってくるが、それまでに雪が跡形もなくなってくれるだろうか。

それ以上に、追加でまた雪が降るなんてことは勘弁していただきたい。

3月いっぱいまでは何かと心配がつきない、雪国サポの春。
author:ぐっちい, category:モブログ
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フットボールセミナーで感じたこと話したこと
さて、高木のために鶴を折るとするか。(ごあいさつ)



フットボールビジネスセミナーでは、各レクチャーが終わると、質疑応答の時間を長めにとってくれるのだが、参加者はクラブ関係者やライター、編集者、弁護士など、サッカー業界に携わるプロフェッショナルな人たちばかりのため、質問内容もあくまでも専門的なのが特徴だ。それはそれでとても勉強になるのだけれど、当然のことながら一般人の受け止め方とは違うため、どこか物足りなさも感じてしまう。

そんな中だからこそ、あえて空気を読まないシロウト丸出しの質問をすることに逆に意義を感じちゃったりしているのでw、必ず1つは質問することにしている。

今回は、新移籍ルールに関して、今回は各サッカーメディアにハッキリと「負け組」認定された新潟の立場から、クラブと選手はどうしても対立関係にならざるを得ないのか、もっとどちらにもメリットのある方法や仕組みはないものか、という問いかけをしてみた。(あくまでも問いかけという感じで)

すると、田邊さんと境さんというジェブエンターテイメントの2トップから、
「議論の方向がバラバラになってしまうと、論点が分散してしまう。選手はより魅力のあるチームでプレーしたい、というのが一番の願いです。それは一般社会でも同じでしょう」
と、2人がかりで諭されたのであった。
お2人からすれば、「あなたは何度もこのセミナーに参加しているのに、その程度にしか理解できてないのか」という感じだったのだろうがw

いや、分かってますよ、移籍ルールも「プレーヤーズファースト」の視点を持てば、選手たちの長年の願いがようやく実現したという意味でも、とても喜ばしいことだし、世界基準からすれば、まだまだ不備の多いルールであることも理解できる。日本サッカーが世界と互して闘っていくためには、まずこの基本的なルールの部分から改革していかなければならない。

しかし、私は選手の立場だけでは考えられない。それは、アルビレックス新潟のサポーター、という視点も持たざるを得ないからだ。

プロスポーツである以上、選手の幸せが、必ずしもサポーターの幸せに直結しないという矛盾は、どうしても存在してしまう。
選手が幸せならそれでいい、と言うに言えない現実は、それなりにツライものだ。

選手たちにとって、魅力的なクラブとはどういうものか。
お金がないから、地方だから、ということを言い訳にしている限りは、魅力的なクラブなど作れるわけがない。しっかりとした長期的戦略を持った、「仕掛けていく」クラブづくり。選手たちは、クラブ(もちろん、サポーターも含まれる)のそういった姿勢を敏感に感じ取り、魅力を感じていくのではないか。
今回のセミナーで実感したことは、そういうことである。



さて。
セミナー終了後、田邊さんと話す時間が少しだけあったので、「Number」最新号の菊地くんのノンフィクションの話をした。
「Number」読みましたよ、と言うと、田邊さんは少し遠い目をしながら、

「Numberね…。あれは、時間がかかりました」

とつぶやくように言った。取材から決定稿が出来上がるまで、時間をかけざるを得なかったということだろう。そうだろうなぁ。校正も時間がかかったと思うよ、あれは。

──あそこまで話すとは、正直ビックリしました。
「いや、リスタートですから」
そうキッパリとした口調で答えた田邊さんの表情からは、再出発のためにも、話せる部分はちゃんと話す、という菊地くん本人の覚悟が読み取れた。

あのノンフィクションを読んで、様々な受け止め方や感想があり、好意的に感じ取ってくれる人がどれくらいの割合になるかは分からない。ただでさえ茂原の件のニュースがあった直後というタイミングでもあったし、難しい部分は少なくないだろう。
でも、その全てを真正面から真摯に受け止める覚悟がある、ということなのだと思う。

その覚悟を汲み取って、ただただ「頑張れ」と。
author:ぐっちい, category:サッカー
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第8回「選手を支えるフットボールビジネス」セミナー<セミナー2>
<セミナー2>
「スカウティングとセールスプロモーション」
〜選手を見極める当社の哲学とメソッドを紹介〜
第3回 選手のセールスプロモーション(国外編)
(株)ジェブエンターテイメント
境 大介
一木伸之


このセミナーは、「スカウティングとセールスプロモーション」シリーズとして、全3回の予定で行われていたものだ。

第7回「選手を支えるフットボールビジネス」セミナー<セミナー1>(前編)
第7回「選手を支えるフットボールビジネス」セミナー<セミナー1>(後編)

ただし、ここにきて3回では済みそうもないという結論に達したそうでw、セールスプロモーションを「国外編」と「国内編」に分けてレクチャーするとのこと。「国内編」は後日行われる予定。



プロサッカー選手は、いつでも「上手くなりたい」「成功したい」という強い願望を持っている。
選手としての成長のための手段の一つが「環境を変える」=「移籍」であることは言うまでもないところ。これはプロアスリートとしての本能的欲求といってもいいのだろうなと、個人的には感じている。

そこで、選手が移籍を望んだ場合、エージェントはどのようなサポートをしていくのか。今回のレクチャーでは、海外移籍について語られた。


しっかり書けるということは、しっかり考えられるということだ。
―ブレーズ・パスカル(フランスの哲学者、数学者、物理学者)

ジェブエンターテイメントでは、契約選手の考え方を知るために、毎年コミュニケーションシートに記入してもらっているという。
その内容は、
「プロフットボーラーとしての最大の目標は何ですか?」
「引退するまでにどのようなライフプランを考えていますか?」
「プレイヤーとしての自分の武器、持ち味、ずば抜けているものは?※メンタル面・フィジカル面、テクニック面・戦術理解などを詳細に」
など、全12項目にわたる。
ところが、約6割の選手は、まともに書けないんだそうな。ジェブの契約選手は、各クラブの主力がほとんどなのだが、それでもその程度だという。
そこで、冒頭のパスカルの言葉が出てくるわけだ。

エージェントの仕事は、選手の成長の手助けをすることでもあるので、自分自身のことを満足に文章にできない(=考えられない)選手たちに自ら判断できるように導くために、まず「考える」ことから始めさせなければならない。コミュニケーションシートは、プロサッカー選手として必要不可欠な「思考力」の訓練にもなっている。

そんな中、稲本は20歳の頃から「海外でプレーしたい。欧州CLに出たい」とハッキリ書いていたそうである。やはり、実際に海外移籍を果たし、実績を残すような選手は違うのである。


さて。選手が海外移籍を希望したとき、エージェントはどう動くのか。移籍成立までの流れは、次のようになっている。

【段階A】社内精査…移籍するべきなのか?移籍しない方がいいのか?
【段階B】クラブ情報収集…移籍の可能性があるクラブはどこか?
【段階C】選手情報提供=セールス…クラブにどう売り込むか
【段階D】移籍交渉…オファー獲得へ

海外移籍を考える場合、選手に必要なのは、
「レベルの高い国外リーグに適応できる技術」
「ゆるがない選手の強い意志(メンタル)」
であり、日本代表クラスであれば技術面はほぼ通用するが、一番問題なのはメンタルの部分。海外移籍をしたものの短期間で戻ってくる選手は、メンタル面で適応できなかったのが第一の理由であることがほとんどで、ホームシックになってしまう選手も多いのだとか。(たぶん、国内ではビッグマウスで通っているあの選手も、ホームシックで逃げ帰ってきたクチであろう。誰とは言わないけどw)

そういう面も含めて、本当にその選手にとって、移籍という選択がいいのかどうかの見極めは、エージェントにとっては重要になるわけだ。

いよいよ海外移籍を目指す、ということになると、移籍するならどのリーグ、どのクラブがいいか、という情報収集が始まる。
テレビ観戦や現地観戦から、ターゲットになるクラブの補強ポイント(機能していないポジション、選手の過不足、監督采配など)を探り、クラブとのコミュニケーションから、ポジション補強の意志の有無、補強予算、監督の好みなどの情報を得る。これらは、国外スタッフか、国外エージェントに依頼する。
そして、そこから得た情報を分析して、移籍を目指すクラブを決め、セールスを開始するのである。
ここで使われるのが、プロモーションDVDである。

プロモーションDVDとは、その選手の好プレー集であり、特徴やストロングポイントが明確に分かりやすいように編集される。様々な選手やエージェントからの売り込みが集まる中、実際に手にとって見てもらうところまで導くために、パッケージデザインにも力を入れているという。

DVD映像には、その選手の持ち味とモダンなプレーヤーであることを強調するためにオープニング映像でインパクトを与える、どの選手を見て欲しいか画面に印をつける、見ていて飽きないように15〜20分くらいで完結させる…など、様々な工夫が施されている。

セミナーでは、実際にマリノスの中澤、FC東京の梶山、ジュビロ磐田のカレン・ロバートのプロモーション映像を見せてもらったが、非常に分かりやすい作りになっていた。梶山のベストプレーがビッグスワンでの試合のものだったりもしたがw

このプロモーションDVDと一緒にDV(プロファイルシート)を同封する。DVには、その選手の名前、写真、プレーの特徴(持ち味を具体的に)、出場試合数、記録を記載し、プレーの特徴の内容は映像とリンクさせている。

このアプローチの結果、クラブからオファーが届いた場合、そこからいよいよ移籍交渉を行うわけだが、ここで最も重要なのは「監督が欲しているか」ということ。監督が獲得に熱意を持っていなければ、たとえ移籍しても十中八九失敗に終わるので、移籍を断念することも多いという。

ここで、少しだけ名前が出てきたのが貴章。
貴章はジェブエンターテイメントの契約選手ではないが、ジェブと提携しているエージェント(ジェブの顧問弁護士でもある山崎さん)と契約しているので、プロモーションではジェブのサポートを受けている(DVDもジェブ制作)。その結果、去年の夏に欧州クラブから獲得希望があったという。
プロモーションDVDにはどんなプレー映像が使われているのか、貴章のどのプレーが欧州クラブの担当者にアピールしたのか、ぜひ見てみたいものだ。


日本人選手の現状は、国内から海外へ移籍して成功できるような選手は、今は見当たらないという。
国内では技術と戦術理解だけでも成功できるが、国外ではさらにメンタルが重要になる。言葉の壁や生活習慣の違いを乗り越えられない選手が多いのが現状で、海外チャレンジそのものも減っているという。
2001年のコンフェデレーションズカップで来日したアーセナルのベンゲル監督が、稲本に直接オファーを出した際、残した言葉がある。

「国外に行く選手はメンタルが強くないといけない。成功したい気持ちを強く持ち続けることが重要。
稲本は選手としての資質(フィジカル、ファーストタッチ、視野)を持っているが、人間としては本人次第だ」

トルシエジャパンに海外移籍を果たした選手が多かったのは、若い選手たちに海外経験を多く積ませていたトルシエの功績だが、今の日本代表をはじめとする日本サッカーの強化が、技術を磨くことに重点が置かれすぎて、海外に通用するメンタルを培うものになっていないのだとしたら、岡田監督更迭論を語る前に、もっとトータル的な議論も必要なのではないかと思えてならないのだが。
author:ぐっちい, category:サッカー
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第8回「選手を支えるフットボールビジネス」セミナー<セミナー1>から新潟の生きる道を考える
先週の土曜日、新宿NSビルにてジェブエンターテイメント主催・第8回「選手を支えるフットボールビジネス」セミナーが開催されたので、参加してきた。

NSビルは毎度おなじみなのだけれど、超高層ビル街の中では全く目立たず特徴のないビルなので、どうも今ひとつ正確な場所が覚えられないw
周りにある都庁とか京王プラザホテルとか、東京モード学園の中で埋没しないように、土手っ腹にデカデカと

「新宿NSビルなう!」

と書くとか、ハデな電飾で飾るとかして存在を主張してくれ、と毎度思うんだけどw


セミナーは10時〜15時の予定で、午前と午後に1つずつレクチャーがある。参加者はいつもサッカー業界の方々(Jクラブ関係者、メディア関係者)がほとんどで、リピーターも多いので、シロートが参加するには気後れしちゃいそうになるが、そこはシロート丸出しを恥と思わない図々しさが重要なのだw

だって、知りたいもんは知りたいんだもの。

というわけで、今回の内容をレポートさせていただきたく。


<セミナー1>
「Jリーグにおける選手・クラブ間契約の国際ルール(FIFA規約)への移行 2009年11月1日施行」
〜本当に世界に近づけたのか?本当に選手にとって良くなるのか?〜
(株)ジェブエンターテイメント 仁科佳子(日本サッカー協会認定選手エージェント)


午前のセミナーは、今オフ最大の話題であった、新移籍ルール問題。今までさんざんFIFAやFIFPro(国際プロサッカー選手協会)からせっつかれた末、JFAがようやく重い腰を上げ、日本国内でも採用された国際基準ルール初年度を、エージェントの立場(=選手の立場と言ってもいい)から総括したものを、稲本潤一のエージェントである仁科佳子さんがレクチャーしてくださった。

まずは去年8月のエントリー、
第7回「選手を支えるフットボールビジネス」セミナー<セミナー2>(前編)
第7回「選手を支えるフットボールビジネス」セミナー<セミナー2>(後編)

この2つをまず復習していただければ。

エージェントの認識では、移籍金撤廃の影響は思ったほどは大きくなかったという。
クラブによっては、条件提示の時期を早めたり、先に契約の有無を伝えて後日条件提示する、という方法をとっていた。恐らく、本格的に変化が出るのは、他クラブとの交渉が8月1日からになる今年からではないか、と考えられている。
やはりポイントになるのは「複数年契約」で、08年シーズン終了後に主力選手たちに複数年契約を提示しながら、20歳代の選手たちはほとんどそれを拒否し、それが結果的に今オフの複数の主力選手の流出にも繋がった新潟の場合、今年は何人が複数年契約に応じてくれたのかが気になるところ。

今回のルール改定で最も問題点が浮き彫りになったのは、JFAとJリーグ選手協会が揉めた、23歳以下選手の「トレーニング費用」の部分。
もともとJリーグには、アマチュア選手を獲得する際、高校や大学等にトレーニング費用を支払う規定があったのだが、JFAは今回新たに「トレーニングコンペンセーション」(コンペンセーション=補償)を別項目として設けた。
(本来、「トレーニング費用」と「トレーニングコンペンセーション」は同義なので、FIFAでは一つの項目にまとめているのだが、JFAはあえて分けているのが胡散臭い)

このトレーニングコンペンセーション(以後、「トレーニング費用」と表記する)が発生するのは、23歳以下選手のアマチュア→プロ、プロ→プロという移籍の2通りで、それぞれに規定が異なる。

アマチュア→プロのトレーニング費用は、以前からJFAでも規定があったもの。例えば去年、新潟が流経大から三門を獲得した際、大卒はトレーニング補償の対象が2つ前の在籍チームまでさかのぼるので、流経大には年額30万円×4年=120万円、出身高校の流経大柏には年額15万円×3年=45万円が、新潟から支払われたことになる。
(ちなみに、JFAルールではトレーニング費用が適用される期間は高校(15歳以上)からであり、FIFAルールで認めている12〜14歳は入っていない。何だかここに、日本と世界基準の、育成に対する考え方の違いが見え隠れしているような気がする)

一方でプロ→プロ(ここではJ1→J1を指す)、つまり、プロクラブが他のプロクラブに所属している23歳以下の選手を移籍獲得する場合、移籍先クラブは移籍元クラブに対し、その選手が21歳になるまでのトレーニング費用を年額800万円支払う(3年なら800万×3年=2,400万円)とJFAルールでは定められているが、FIFAルールは400万円でちょうど半額。ただし、この金額設定は各国のローカルルールが認められている。Jリーグ選手協会はFIFA基準の400万円にすることを強く求めたが、JFAが800万円で強行する形になった。

結局、23歳以下の選手が国内移籍するには、それなりに高額の費用が発生する。それだけ、まだ選手よりもクラブを優遇する考え方が根強いのである。契約満了なら移籍金がかからなくなった中堅・ベテランに比べて、若手選手は足かせが多い。
それが、今回の新ルール初年度に対する、選手サイドから見た大きな問題点であり、他にもローカルルールがまだまだ多いのも、真の国際化という視点からすれば問題になるだろう。


それでは、クラブサイドから見たら、どうか。

マネーゲームになったら新潟は不利なのは、今後、よっぽどの大スポンサーでも捕まえない限り変わらないだろうが、こと日本人選手について言えば、新ルールになった今でも、お金だけで動くわけではない、という傾向はあまり変わっていないようだ(よほど提示額に開きがあれば話は別だが)。
選手にとって、「監督に必要とされている」「クラブに魅力がある」という理由が、移籍のプライオリティ上位にある。
選手流出が食い止められないクラブは、資金力うんぬん以上に、クラブとしての魅力を選手に提示できていない、とも言える。何に対して魅力を感じるかは選手にもよるが、例えばタイトル獲得を全員(クラブ、チーム、サポーター)が一丸となって目指している、あるいは日本代表クラスが多数いてポジション競争の激しい、といったことも、選手には魅力に映るだろう。そういう部分も、新潟は弱いかもしれない。

だからといって、新潟が手をこまねいているだけなのか、というと、決してそんなわけではない。実際、移籍した選手以外にもオファーをもらっていた選手は何人もいたと聞いているが、それでも彼らは残った。それにはクラブからの働きかけも大きかっただろうし、新潟に魅力を感じてくれているからこそだろう。
そしてもう一つ、育成クラブへの転換という方法論を打ち出している点。そこには、「下部組織出身選手」に関するトレーニング費用の特例の存在がある。

中学(ジュニアユース)・高校(ユース)と、他チームに移籍することなしに連続して登録された選手は、ジュニアユース・ユースにアマチュアとして登録された期間もトレーニング費用の請求ができる、というもの。

例えば、新潟のジュニアユースとユースに所属し、トップ昇格して3年プレーした選手が浦和に移籍する場合。
普通なら、トレーニング期間が適用されるのはJFAでは15歳以上(高校年代以上)とされているが、下部組織の場合はジュニアユース年代も含まれる。ジュニアユースでは年額100万円×3年、ユースではグッと上がって年額800万円×3年、そしてトップで年額800万円×3年で、合計5,100万円のトレーニング費用が発生する。つまり、浦和は新潟に5,100万円支払わなければならないのである。それならば、能力の高いブラジル人選手を5,000万円で連れてきた方がいい、ということになるかもしれない。

これは、JFAでは高校・大学の育成よりも、Jクラブの育成の方を価値が高いとみなしている証拠であり、ひいてはJクラブ保護という考え方の延長線上にある。
選手や高校・大学の指導者にとっては由々しき問題で、本来FIFAがサッカーの普及・活性化を目的として設定しているトレーニング費用の考え方と完全にズレているのだが、いざJクラブの側に立って考えれば、下部組織出身の生え抜き選手なら、他クラブはその選手が23歳を超えるまでは引き抜きにくくなるということだし、たとえ契約満了時に引き抜かれても、移籍金の代わりに多額のトレーニング費用が得られるというメリットがあるわけだ。

新潟だけでなく、どのクラブもこぞって「育成型クラブを目指す」なんて同じセリフを口にする理由はここにある。
新潟は今シーズン、慶治さんをジュニアユースコーチに異動させたり、スクールコーチにキデさんと鳴尾を呼び戻したりしている。下部組織を強化することで、新ルール下で生き残る道を探っているのだろう。

また、レンタル移籍していた23歳以下の選手が、レンタル先とは別のクラブに完全移籍する場合も、レンタル元クラブにトレーニング費用が支払われるというJFA独自のルールがあるので、レンタル移籍の活用法も重要になってくる。

本当はね、FIFAルールとは違ってクラブ保護の考え方が根強いJFAルールは、選手たちにとっては望ましいことではないし、日本サッカーがこの期に及んでも、世界基準になっていないことを意味するのだけれどね。でも、新移籍ルールの被害者的な気分に浸るんじゃなく、そのローカルルールを逆手にとって小賢しく利用することを戦略として考えていかなきゃいかんぞよ、ということなのだ。

そして、流出されては困る中心選手には、1にも2にも「複数年契約」を。複数年契約を承諾してもらうためにも、選手にとって魅力あるクラブにならなければならない。


…という風に、このセミナーは、プレーヤーズファーストの考え方を基本としたものであるにも関わらず、レクチャーを聴きながら、その逆のことを考えてしまった。
セミナー主催者の趣旨に大きく外れてるのは、よーく分かってます。田邊さん、どーもすんません。
author:ぐっちい, category:サッカー
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フットボール的週末
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朝から東京。

午前中から午後にかけて、新宿でフットボールビジネスセミナーに参加して、終わってから速攻で秩父宮ラグビー場へ移動し、ラグビー日本選手権準決勝を後半途中から観戦。

いやー、久々の生ラグビーだったから、テンション上がったわ。

三洋がNECの猛追を振り切って勝利し、決勝進出。
NECはもう一歩まで追い詰めながら、肝心なところでのミスが響いた。

花園で東芝に勝ったトヨタと決勝を戦う。



さて、新潟に帰るか。
author:ぐっちい, category:モブログ
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「インビクタス」を観る
オリンピックで少々寝不足になりつつ、ラグビーシーズンの終盤とJリーグ開幕をヤブニラミしている日々。
でも、何となくスポーツネタにどっぷり嵌り込めない気分でもあったり。
ただひとつ願うことは、早く春になって欲しいっていうこと。


先日、映画「インビクタス〜負けざる者たち」を見に行った。

モーガン・フリーマンが、自ら製作総指揮&主演をこなすほど、長年の願いが叶ったネルソン・マンデラ役。
それを、脚本を見て監督を快諾したクリント・イーストウッドが撮る、という、モーガン・フリーマンの思いが詰まった映画だ。

95年に南アで開催されたラグビーW杯は、当時はまだNHK地上波で主要な試合を中継してくれたりしていたので、決勝もリアルタイムで見ているが、スプリングボクスvsオールブラックスの決勝戦の試合前セレモニーのシーンが、非常に忠実に再現されていて、あの時のあのシーンが鮮明に思い出された。

アパルトヘイトの象徴であったスプリングボクスのジャージを着たマンデラが、ジャージの第1ボタンまできっちりと留めて登場したとき、自分が歴史が変わる瞬間をリアルタイムに見ているのだと感じた。
そして、マンデラがオールブラックスのエース、ジョナ・ロムーと握手をし、笑顔で「君が少し怖いよ」と語りかけた言葉は、「マンデラのひと言にジョナ・ロムーは敗れたのだ」と後に語られたほどの名言であるのだけれど、それをモーガン・フリーマンが忠実に再現してくれた。
スプリングボクスのキャプテン、フランソワ・ピナール役のマット・デイモンも、すっかりラグビー選手体型に生まれ変わっていて、いい演技を見せてくれたと思う。オールブラックスの勝利を大半の人々が予想する中、奇跡の初優勝にスプリングボクスを導いたピナールのキャプテンシーが、伝わってくるようだった。
ラグビーシーンが少々チープなのは目をつぶるとしてw、それを差し引いても、よくできた映画だった。

アパルトヘイトを超えて、白人と黒人が融合する国を作るという大義の前では、卑屈な復讐はいらないと黒人たちに語るマンデラの言葉が、心に残る。
復讐よりも赦し。人種を超越した国家を作るモデルに、南アフリカはなるのだ、とマンデラは言った。

しかし、あれから15年経ち、今の南アの社会情勢はマンデラが作ろうとした理想の国にはまだ遠いことを教えてくれる。
95年ラグビーW杯で、誰もが南アの平和的発展を信じた幸福なシーンが、今年のサッカーW杯でも再現されるかどうか。南ア政府は、平和国家をアピールする場としてW杯を利用したいと思っているのかもしれないが、簡単ではないだろう。

そんなことを考えると、複雑な気持ちになると同時に、決勝戦の再現シーンを見て、9年後に日本で開催されるラグビーW杯をぜひ新潟でも開催したいという思いを強くもしたのだった。
author:ぐっちい, category:日々のこと
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2010アルビレックス新潟激励会レポ(めでたく最終回)
選手のトークもいよいよ終盤。実はここからがメインだったんじゃないかと思えるような話が続々と。

──チームはこれから静岡での2次キャンプに入るわけですけども、キャプテンの本間選手、2次キャンプ、開幕への決意、意気込みをお願いします。
「明日から2次キャンプが始まりますけど、黒崎監督の戦術をしっかりみんなで理解して、今年1年間闘えるように、いい準備をしたいなと思います。今年はワールドカップもありますので、ワールドカップの盛り上がりに負けないように、新潟を盛り上げていきたいと思いますので、1年間応援よろしくお願いします」
(大型スクリーンに大写しになった勲の表情が、実にキリッとしていて、すっかりキャプテンらしい顔になったなぁと)

ここで、気になるあの選手のあいさつが…。

──さて、昨日公表されました通り、FW川又堅碁選手が2月25日からクラブを離れ、ブラジルサンパウロ州2部リーグのカタントゥベンセに期限付き移籍することになりました。そこで、さらなる飛躍を誓う川又選手より、ひと言ごあいさつをいただきます。
「この度、ブラジルのカタントゥベンセというチームに武者修行に行くことが決まりました。今はまだ力不足でチームに貢献できていないのですが、ブラジルへ行って自分を磨いて、新潟を応援してくれている皆さまと、サポーターの皆さまに感動が与えられるような選手になって帰ってきます。これからも新潟を応援よろしくお願いします」

万雷の拍手の中、凛々しい表情で立つケンゴ。レンタルでチームを離れる選手が、こういった形であいさつができるなんて、本当に幸せなことだと思う。国内の下部リーグではなく、あえてブラジルに送り出すというあたりに、クラブのケンゴに対する期待の大きさ、そのポテンシャルに対する高い評価が伺える。何が何でも一本立ちさせたいということだろう。頑張ってこいよ。でっかくなって戻ってこいよ。

──ありがとうございます。次のコーナーまで、もうしばらく時間がありますので、すみません、内田選手にお話を伺っていなかったという…。内田選手、今年の高知キャンプはいかがでしたでしょうか?
(すっかりオマケになってしまったウッチーw)
「さんざんみんながしゃべったから、特に言うことはないですけど(笑)」
──あっ、そうですか(笑)高知ではおいしいものを食べましたか?
「そうですね、ヨンチョルとか若い選手と一緒に鰹のたたきを食べに行ったり、ウナギを食べに行ったり、本当においしかったです」(四万十川のウナギ、おいしいだろうねぇ)
──新潟が雪が凄い中、結構高知も朝晩寒かったと思うんですけども、そのあたり体調管理も結構大変だったんじゃないですか?
「いや、そんなに寒くなくて、スウェットで出歩けるくらいだったんで」
──本当ですか?!結構寒い印象があったんですけども。
「こっちの寒さに比べたら(笑)比じゃないです(笑)」
──そうですか(笑)静岡キャンプではこういうところをもっとやっていきたいということをお願いします。
「高知ではフィジカルトレーニングがメインだったので、土台の部分は固まってきたと思いますし、静岡では黒崎監督のやろうとするサッカーを僕たちがどうやって表現していくかっていうところを選手同士で話し合い、レベルを高めていく作業に入るんで、練習試合もいくつか組まれてますけど、それをうまく活用して開幕戦の川崎フロンターレとの試合に向けて、最高の準備をしていきたいと思います」
(さすがウッチー。最後を上手くまとめてくれました)

一通りのトークは終わり、プログラムはイオンとのタイアップ企画「選手にバレンタインデーチョコを手渡しでプレゼント」へ。呼ばれた選手は、みっちゃん、ヨンチョル、マルシオ、貴章、フミヤ、ミカ、勲、ウッチー、アトム、ゴートク、そしてクロさん。壇上に上がった当選者が、お目当ての選手に直接チョコレートを手渡し。私の後ろの席にいた男性が、
「おー、女性ばっか」
とひと言。男性が混じってたら、むしろ怖いだろうw

最後に、クロさんからのあいさつ。
「皆さん、改めましてこんにちは。監督の黒崎です。本日はこのように盛大に激励会を開いていただきまして、本当にありがとうございます。選手たちは高知キャンプで18日間、チームの土台の部分をしっかりと作ってきました。明日から2週間、清水キャンプで開幕に向けてチーム力のさらなるアップを目的にしっかりとトレーニング、そして準備をしてきます。私自身、コーチそしてヘッドコーチ、そして監督として今シーズンから指揮を執ることになりますが、プレッシャー、不安、それは全くありません。なぜなら、ここにいる素晴らしい選手、そして素晴らしいスタッフ、そして素晴らしい日本一のサポーターとともに一つに結束して、目標に向かって全身全霊、全力で闘っていきたいと思います。今シーズン1年間、応援よろしくお願いします。本日はありがとうございました」


激励会を通じて印象に残ったのは、クロさんはもちろんのこと、選手たちの充実した表情。高知キャンプで手応えを掴んできたのだろう(高知市副市長の出席、なんていうサプライズもあったり)。
これがホンモノかどうかは、これからの静岡キャンプ、そしてリーグ開幕で明らかになってくるわけだけれど、サポーターもそろそろスタートラインに立つ準備をしなければ、チームに置いてきぼりにされてしまう。
さぁ、開幕まであと約3週間。やるべ。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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2010アルビレックス新潟激励会レポ(4)
さて、高知キャンプでは黒崎監督以下チームスタッフによる、練習場→宿舎の「9kmジョギング」が話題になっていたのであるが、その真相がここに明かされたw

──高知キャンプでは選手の皆さんが頑張ってらっしゃる中、黒崎監督も毎日練習場とホテルの間を走って、選手以上に頑張ってらっしゃいましたけども、なぜ毎日走ってらっしゃったんでしょうか?
「(キッパリと)走りたかったからです(笑)」
──でも毎日、たまにスタッフの方が一緒のこともありましたし、ひとりきりで帰っていく姿を見て、時々心配にもなったんですが、大丈夫だったでしょうか?
「大丈夫です。最初にフィジカルコーチのマルセロが「スタッフも走るぞ」と言ったのがきっかけで、みんなで走り出したんですけども、途中で何人かリタイアするスタッフがいて、根性ないなと思いました(笑)」
──結局最後まで残ったのが黒崎監督と…
「あと、森保ヘッドとマルセロと栗原。この4人が最後まで残りました」(あれ?もっくんは?w)
──静岡キャンプは走ることはないと思うので(練習場と宿舎が隣接しているから)、お疲れ様でした(笑)

なるほど、リタイアもいたのか…w

続いて、新加入のブラジリアン2名にも。

──先ほどお話に出ました、千葉選手にいじられているというファグネル選手にひと言、意気込みをお願いします。ファグネル選手はかなりのシャイボーイという情報が届いておりまして、ひと言ここで意気込みを語ってもらいましょう。お願いします。
(通訳は焼田さん)「チームのために、日々の練習から試合に最善を尽くしますので、サポーターの皆さんにはご支援いただけるようにお願いいたします」
──ありがとうございます。せっかくなんでミシェウ選手にもひと言お願いします。(せっかくってなんだ、せっかくって)
「まず、ここにおられる皆さんに感謝したいと思います。昨年はもちろんいい年だったと思うんですが、今年に関しても昨年よりもさらにいい年になるように頑張りたいと思います」
(この2人もマジメそうだねぇ)

続いて、背番号がヒトケタになった若手くんたち。

──もう少し時間があるようですので、もう少しお話を伺いたいと思いますが、チョ・ヨンチョル選手。背番号も9番になりまして、改めて2010シーズンに賭ける意気込みをお願いします。
「セバンギョウ…あっ(言い間違って照れ笑いするヨンチョル。そこかしこから「かーわーいーいー」の声が挙がるw) 背番号が9番に変わって、最初はプレッシャーを感じたんですけど、やっぱり、いい番号をつけて、責任感を持って、もっと頑張って、点を一杯獲りたいと思います」
(いやー、日本語がますます上達したなぁ)
──同じく今シーズン2番になりました大野選手、ひと言お願いします。
「25も愛着があったんですけど、こうして2番に変わったんで、2番が似合う男になるように頑張ります」
──鈴木選手、心の準備はできましたでしょうか?(笑)お願いします。
「僕も今年から背番号がヒトケタになったんで、番号負けしないように少しでもチームの役に立てるように頑張るので、応援よろしくお願いします」

──ここで、今シーズンのルーキーの選手にもお話を伺いましょう。まず、25番の奥山武宰士選手。アルビに来て、改めてトップで練習した感想と今シーズンの意気込みをお願いします。
「高知キャンプでまだいい結果を出していないんですけど、静岡キャンプは挽回して頑張りたいと思います」
──ありがとうございます。29番の加藤大選手、お願いします。
「高知キャンプでは、たくさんの……えっと…(小声で)なんだ………たくさんの課題が見つかったんで、静岡ではそれをいいように持っていけるように頑張るので、お願いします」
(高卒ルーキーはやっぱり初々しいのぉと、おばちゃんは思うのであったw)


お話は、キャプテンイサオの決意表明、ケンゴのブラジル行きのあいさつ、ウッチーの高知話、そしてクロさんのあいさつへと続くのであった。(一応、次が最終回予定w)
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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2010アルビレックス新潟激励会レポ(3)
ターゲットは、注目の新加入選手たちへと移っていく。

──キャンプといいますと、新加入の選手が今までいる選手とコミュニケーションを図るということが、非常に大切な時間だと思うんですけども、新加入の西選手、すぐお隣にいる田中亜土夢選手と随分仲良くなったという報告が届いておりますが。どうなんでしょう、お二人の関係は?
「はい、あのですね、一部選手からは“あいつらゲイなんじゃないか”という疑いをかけられたという事実があります(笑)」
──部屋は違うのに、いつも行き来してたって話なんですけど、ホントですか?
「(部屋が)隣だったんで、唯一の同じ年の選手だったんで」
──2人でどんなことしてたんですか?いや、深い意味は…(笑)
「普通にしゃべったり、パソコン見たり、そういうことですね、はい」
──アトム選手。西選手はどんなキャラクターなんですか?
「えー…初めての同い年だったんで、どう接していいか分からなくて(笑)。接しやすくて絡みやすい人でした」
──だいたいどっちの部屋に行ってたんですか?
「どっちもどっちです(笑)」
──どっちもどっちですか(笑)まぁ、ここはあまり深く突っ込むなみたいな表情をされましたんで、次に行きましょう(笑)

──同じく新加入選手の小林慶行選手にもお話を伺いたいんですが。積極的に他の選手とコミュニケーションを取られたという話なんですが、そのあたりやっぱり意識されたんでしょうか?
「なるべく早くチームに溶け込みたかったんですけど、成果としては、いつも1人でいるし、まだ友だち誰もいないなっていう(笑)」
──小林慶行選手はマスコミなんかのインタビューでも、すごくマジメに答えて、本当に堅い方なのかなと思っていたんですが、この取材メモにかなり若手選手にいじられていたと。三門選手や高徳選手に結構いじられていたっていう、凄く意外だったんですけども、これ、本当なんでしょうか?
「そうですね、あまり自分から話せる方じゃないので、そうやって絡んできてもらうと助かるんだっていうことを、この場を借りて言っときたいんですけど(笑)ただ、三門に関しては度を超えてるかなと(笑)」
──三門選手、どのへんが度を超していらっしゃったんでしょうか?(笑)どんな感じでいじったんでしょうかね?
(マイクを受け取りながら、やべー、どう答えようかなぁ、という表情をするミカ)
「いや、普通……いや、あまりいじってないです(笑)」
──以前、取材させてもらったときには、流経大時代には後輩にどっちかと言えばいじられるキャラだったのに、アルビに入ったら今度はいじるキャラになっちゃったという。
「いや、でも慶行さんがいじって欲しそうな顔してるんで(笑)、いじった方がいいのかなと(笑)」
──でも、小林慶行選手はどんな先輩ですか?
「えっ、どんな先輩って…」
(どう答えればいいんだよ、というミカの表情が面白い)
──どんなところを尊敬しているとか、どんなところを学びたいかとか、すみません、マジメな話を振らせていただいたつもりだったんですが(笑)
「やはり、自分よりも断然に経験がある選手ですし、これから自分が学ばなければいけないものを持っている方だと思うんで、そういうのを一緒に練習させてもらいながら、あるいは試合に出場したり、試合を見たりしながら、そういうところを学んで行けたらというのか、うまく盗んで行けたらいいなと思います」
──ありがとうございます。

──そして、1年ぶりにアルビレックスに帰ってきた河原選手。この高知キャンプ、久々にアルビレックス新潟の一員としてプレーされて、率直な感想はいかがですか?
「J1はやっぱりいいなぁと思いました(笑)」
──練習試合なんかでも、試合会場に入っても非常に好調だったのかなという印象もありましたが、どうでしたか?
「これを本番で出したいなと思います」
──昨シーズン1年間で学んだことと、それをどう活かしていきたいかという点は?
「昨シーズン、栃木で出場させてもらって、自分がゴールに対する貪欲さというものに気づかされたので、ぜひこのJ1の舞台で、ビッグスワンで、たくさんゴールを決められるように精一杯頑張りたいと思います」



そして、スタッフの連日9キロランニングの真相が明かされるなど、激励会はまだまだ続くのであった。続きはまた後ほど。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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