- 白根にて
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2011.06.28 Tuesday
ここのところ、仕事で農家の人に会ったりするので、白根や中ノ口などへ足を運ぶことが多い。
今日の行き先は白根の梨農家さんだった。
新潟の梨は、8月のお盆頃から出回る幸水梨を皮切りに、12月まで様々な種類の梨が市場に出る。
幸水、豊水、二十世紀、あきづき(幸水と豊水の掛け合わせ品種)、新高、新興、ル レクチェ(洋梨)など。
梨好きの私としては、今から梨が店頭に並ぶのが楽しみで仕方がない。ちなみに、最近のお気に入り品種は「あきづき」だ。
信濃川と中ノ口川に挟まれた白根地域が果樹栽培に適した肥沃な土地柄であることや、苦労話などを伺いながらメモを取っていると、ご主人が私の使っているアルビボールペンを見て一言。
「お、サッカー見に行ってるのかね」
聞くとその方は、J2時代から市陸に通い詰めていたアルビサポで、少し前まではゴール裏で飛び跳ねていたとのこと。
「年食ってNにいたって迷惑になるだけだから、今はバックスタンドにいるけどね」
それでも、ホームゲームには原チャリを飛ばしてビッグスワンへ駆けつけている、と。
「アルビはどうなんだろうねぇ。今は我慢の時だね」
と、現在のチーム状況を心配しながら、それでも楽しそうだった。
おかげで、本題の梨の話よりも、アルビ話の方で盛り上がってしまったのだがw
新潟県は、多くの川が流れている分、水害にも見舞われてきた。
しかし、堤防の内側に家を移転させ、外側に農地を作ることで、川が運んできた栄養分豊かな土地を活かすという知恵を発揮しながら、全国屈指の農業県としての地位を確立してきたわけだ。
マイナスをプラスに転化する発想が、本来は得意な県民なのかもしれない。
川は時に災害をもたらすこともあるけれど、肥沃な土地を作り、おいしいお米や野菜、果物を育む。
きっとそれはアルビもね。
苦しい時期が必ず、チームの熟成のための栄養分になってくれる。
ちょっとこじつけ気味だけど、たぶんそんな感じなんじゃないかなぁってね。
そして、川の恵みの農作物が、
「新潟は何を食べても、何でも美味しい」
と、選手たちを喜ばせ、パワーの源になっているわけで。この循環が、ずっといい形で続くといいなと思うのだ。
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2011.06.27 Monday
【土曜日の試合結果】
J1リーグ第18節(東北電力ビッグスワンスタジアム)
アルビレックス新潟 1-1 セレッソ大阪
【得点者】
76分・ロペス(新潟)、90分+3・酒本(セレッソ)
試合前、カナール脇の列柱廊では、サポーター有志によるキクちゃんへの全快祈願の千羽鶴収集が行われていた。
奇しくも、本人はほぼ全快してスタメン復帰の日、ということになってしまったのだが(ニガワラ)、そこは気は心。
こういうものは本人に思いが伝わることが大切。主催者のudatoroさんも、
「早く治ってくれ」
という意味ではなく、
「もう二度とケガをしないでくれ」
という思いを込めることにしよう、ということになった。
その場でお父さんへ写メを送ったら、すぐに感謝の言葉に満ちた返信が来た。
「プレーで恩返ししてほしい」
という言葉を形にするプレーを見せてくれるかどうか。でも、いつも頑張りすぎるほど頑張る選手だから、きっとやってくれるだろう。
試合は、立ち上がりこそは新潟が攻勢をかけたものの、次第にセレッソペースに。
ワンタッチでのパス回しにプレッシャーをかけられず、乾や倉田がボールを供給していく。
新潟は右サイド偏重になったり、逆に空いたサイドを使われたりして、非常に苦しい展開になった。前半半ばで、ああ、これはいつ点取られても不思議じゃないなぁ、という覚悟を持たざるを得なかった。
本来なら新潟にとって武器にしなければならないサイド攻撃が機能しなければ、致し方ない試合展開。
この時期にU-22で大輔とゴートクが不在で、ヨンチョルもケガで出られない。特にゴートクとヨンチョルが同時にいないというのは、非常に厳しい。結局クウェート戦で2試合ともベンチ外だったゴートクは、途中で戻して欲しかったのが本音だが、そんなことを言ってる場合じゃない。
向こうは向こうで清武や山口蛍らがいないし、出場停止もいたのだから、条件に大差はない。
新潟で大きな違いを見せてくれたのは、やはりミシェウとキクちゃんだった。
中でも、キクちゃんの存在感は凄かった。
ボランチの位置から、どんどん攻撃的に前に出てくる。今シーズン、ほとんど見られてこなかった「ボランチの攻撃参加」という形ができた。勲とのコンビネーションも抜群。
「前へ」
の意識の強さは、恐らくピッチにいた新潟の選手たちの中でも1番だったのではないか。
全体的にアグレッシブさを欠く新潟の攻撃陣の中で、「前への意識」や「積極性」を鼓舞し続ける姿は、6年前とほとんど変わっていなかった。
何か気になるプレーがあると、すかさずその選手に寄っていってディスカッションする。
スローインしようとするセイヤに、「前へ投げろ」と指示を出し、セイヤが後ろに投げてしまうと、「そうじゃない!」というように大きなジェスチャーでダメ出しをする。
(その後、セイヤはスローインを前に投げるようになった)
まるで「ピッチ上の監督」のようで、だんだん名波みたいになってきたかなぁ、なんてことを考えていた。
なかなか押し上げられないチームにいらだちを見せることも多いミシェウと、積極的に動けと大きな身振り手振りで鼓舞し続けるキクちゃん。
この2人のそんな姿が目立っているようではいかんのだけれどね、本当は。
でも、少しでも勲あたりの負担が軽減されればいいのだけどな。
後半。
ハーフタイムで指示が出たのか、ほとんど使わなかったサイドを新潟は意識して使うようになった。
そこから、ようやく攻撃が機能し始めた感じだったし、セレッソの足が止まりだしたことから、ようやく試合になってきた。
訪れるピンチも、ヒガシに代わってスタメンの小澤さんの、人生の深みを感じさせるセービングや、カズの体を張った奇跡のクリアなどがあって凌ぐうちに、ロペスの先制ゴールに繋がった。
結果的に、またもや試合終了寸前のアディショナルタイムで、酒本に同点ゴールを決められてしまったわけだけれど、引き分けを嘆くより、よくぞ引き分けた、という気分の方が強い。
それだけ、セレッソとはサッカーの質も個人能力も差があったし、チームとしてどう戦うかという共通意識も違っていた。
新潟は「チームとしての共通意識」が生命線のチームだったはずなのだけれど、それが見えてこないのが一番心配。これはケガ人続出云々以前の問題だと思うので、クロさんにはどうにか立て直していただきたい。
とうとう勝ち星を得られなかった怒濤の5連戦も終了。
山積みの課題の中で、カズの独り立ちとミシェウとキクちゃんの復帰というポジティブ要素は確かに残った。
全員がバラバラにならずに、ひとつになって戦うこと。
ここまで少しずつ積み重ねてきたものは、必ずある。
それを思い切り見せるための助走だったということを、証明するときだ。
- 積み重ねがいつか実を結ぶ
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2011.06.23 Thursday
【昨日の試合結果】
J1リーグ第17節(ニッパツ三ツ沢球技場)
横浜F・マリノス 1-0 アルビレックス新潟
【得点者】
31分・兵藤(マリノス=PK)
リアルタイムではモバアルのテキストライブで、映像は24時からJ-SPORTSでディレイ放送があったので、そちらで見た。
ヒガシがケガのため、GKは小澤が初先発。大野カズくんは2試合連続スタメン。そして、ベンチに故障明けのミシェウとキクちゃんが入った。
ケガ人が戻ってきたと思ったら、入れ替わりで誰かがケガをする、というサイクルはどうにかならんもんか、と思いつつ、チームのバイオリズムが落ちている時は、じっと我慢するしかないんだよなぁ、と思いながら見ていた。
攻撃に人数がかけられず、2トップが孤立気味になる。
両SBが上がってくる回数が少ない。
プレスが弱く、ボールの奪いどころの共通意識が薄いように感じる。
ケガや代表招集で断続的にメンバーが揃わないことは、チームの熟成に影響を与えているとは確かだとは思うけれど、それを言い訳にするわけにもいかない。
U-22は今夜のクウェート戦に勝てば、次は9月と11月にも招集があるんだし。
だから、ミシェウとキクちゃんの復活はとても心強い。
ミシェウが入ってからの新潟は、明らかに変わった。これでヨンチョルが復活してくれれば、攻撃がさらに活性化される。
個人技に頼るのは新潟のサッカーの本質ではないとはいっても、やはり「強い個」は必要だ。
キクちゃんがボランチに入ると、チーム全体のボール奪取への意識がより高まるような気がする。
もちろん、選手が入れ替わることの効果もある。
特に、大野カズくんのパフォーマンスは、最大の収穫だったんじゃないだろうか。
彼を見ていると、ああ、こうやってまたCBの層が厚くなっていくんだなぁ、なんてことを思ってしまう。
ぜひリーグ戦で、大輔とのコンビが見てみたい。去年までは考えてもみなかったことが、現実味を帯びてくる。チームの成長とは、つまりはこういうことなのだ。
- チームの血肉
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2011.06.20 Monday
【土曜日の試合結果】
J1リーグ第16節(東北電力ビッグスワンスタジアム)
アルビレックス新潟 1-1 ベガルタ仙台
【得点者】
72分・ミカ(新潟)、90分+5・菅井(仙台)
名古屋戦の録画をまだ見ないうちに、次の試合がやってきてしまったわけで(言い訳)
年々、過密日程のペースに追いついていけなくなってるな、自分w
先週のホーム広島戦はスタジアムへ行くことを断念せざるを得なかったのだけれど、今節はどうにかこうにか、えのきどいちろうさんのサッカー講座から行くことが出来た。
この日は東日本大震災から100日目であることは知っていたけれど、エイヤードの小早川さんの四十九日でもあったことを、えのきどさんの言葉から知ることになった。
だからといって、丸山さんを壇上に上げるなんて、反則ですよぉ、えのきどさん。
小早川さんの話になったら、丸山さんは泣いちゃうし、会場もウルウル状態。試合前だってのに、どうしてくれるんだw
丸山さんの言葉で印象に残ったのは、小早川さんの闘病についての話の中で、
「応援(看病)する側の人間は、戦う(闘病する)人間より強くなきゃいけないんだということを実感しました」
というものだった。
これは、私個人も実感しているところなので、激しく共感。
おかげ様で、やたらとハイテンション状態で試合に臨めたことは間違いない。
未曾有の大震災の復興のシンボルとして、東北の思いを一身に背負って戦うベガルタ仙台。
今の新潟は、そういう状況にはないけれど、しかし、新潟の選手たちもひとりひとりが、決して小さくないものを背負って戦っている。
この日スタメンだったアトムも、慕っていた小早川さんの四十九日の日に、結果を出したいと切に思っていただろう。
背負うものの大小は、実際の所はあまり関係がない。要は、背負っているものに対して、結果を出したい、見せたいとどれくらい思っているか、ということなのだ。
スタジアムでは、新潟と仙台のゴール裏のエール交換から始まった。
正直言って、仙台戦の試合前で、煽りの全くない、このような心温まる光景が繰り広げられたのは史上初ではなかろうか。こんなことを書くと怒られちゃいそうだが、こんな日が訪れるなんて…w
試合は、ここまで無敗、ベストメンバーで臨む仙台と、ケガ人続出やU-22代表選出などで主力の半数が不在で、サブには2種登録の竜馬くんまで入れる状況になっていた新潟。
スタメン出場した若手選手(主に2008年入団組トリオとアトム)が、どこまでアピールできるか、ということに注目していた。
前半は、新潟の選手同士の距離が遠すぎるように見えるのがずっと気になっていた(特にケンゴとロペスは離れ過ぎじゃないかなー)。そのために簡単にパスカットされたり、攻撃にかける人数が足りなかったりというのが目についたような気がする。
それでも、先制ゴールのシーンでは、ロペスが持ち込み、ケンゴがつぶれて相手DFを引きつけたおかげで、走り込んできたミカがフリーになる、久々に理想の形。これを待ってたんだよなぁ。
ヨンチョルやミシェウがいるときは、2人の個人技がモノを言う部分が大きかったけれど、2人がいなくても、人数をかけた攻撃、ボールに2人、3人が関与する形を出せたことはよかった。
この試合は、主審への抗議でクロさんが退席処分になったり、ヒガシの負傷など、予想を超えた出来事が続出。最終的には5分というアディショナルタイムのぎりぎり最後で仙台に追いつかれるという結末になってしまった。
結果的に勝てなかったけれど、ケンゴ、フミヤ、カズの2008年組がしっかりと持ち味を発揮して、仙台相手なら十分すぎるほど通用することが分かったこと、何より、選手全員の「勝ちたい気持ち」がビンビンと伝わってくる試合だった。
もうね。ケンゴのポスト直撃のヘディングシュートとか、フミヤがグングンとドリブルで勝負を仕掛けるシーンとか、右サイドを突破しようとした太田吉彰のスピードに難なく追いついて、仕事をさせなかったカズとか、眼福でしたよ、ホントに。
ヨンチョルとミシェウとキクちゃん、ウッチーがケガでいない、大輔とゴートクがU-22で呼ばれていないの「いないいない尽くし」も極まれりの状況の中、持ち味をしっかりとアピールした若手選手たちが複数いたことは嬉しかった。
それが、えのきどさんが言う「チームの血肉」ということだと思う。
そして、アトムの気持ちが入ったプレーもグッと来た。
もしもアトムがゴールを決めていたら、丸山さんは壊れちゃったんだろうなぁ。
アトムのFKは、きっと新潟にとって大きな武器になると思う。もっと輝くアトムが見たいと、心底思った。
えのきどさんの言葉を持ち出すまでもなく、本当に若い選手は「使わなければ育たない」のだ。
ケンゴの、ポイントでも貯めてるのかwと思うくらいにクロスバーやポストに当たりまくるシュートが、ついにゴールネットを揺らす日。
アトムの直接FKが決まる日。
いつかきっと訪れるはずのそのシーンを目の当たりにしたとき、この仙台戦をありありと思い出すかもしれない。
さて、試合前にEゲート前広場でお会いした方々。
レルヒさん、でかいw
ベガっ太さんは相変わらずなキャラなのであった。
- スタジアムから遠く離れて(とは言っても同じ市内だけど)
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2011.06.12 Sunday【昨日の試合結果】
J1リーグ第14節(東北電力ビッグスワンスタジアム)
アルビレックス新潟 0-1 サンフレッチェ広島
【得点者】
89分・佐藤寿人(広島)
昨日は家庭の事情でどうしてもスタジアムへ行くことが出来ず、今季初のホームゲーム欠席になってしまった。
だから、モバアルのテキストライブだけでしかチェックできなかったので、印象に残ったことだけ書いておく。
佐藤藍子乙と言われようと構わないから、メモとしてw
後半に入ってから、広島がムジリに替えて高萩を出してきたとき、わ、このタイミングで高萩出してくるのかと、物凄く嫌な感じを受けた。
何だか、ペドロヴィッチ監督が信頼と確信を持って出してきた、という感じがしたからだ(こんな風に受け止めてしまうのも、私が高萩に対して少しばかり思い入れがあるからだったりもするのだがw)。
それは、その後にチュンソンに替わって山崎が出てきたときも同じ。
結果的に、その2人に決定的な仕事をされたことが佐藤寿人のゴールに結び付いてしまった。
もちろんこれは結果論にしかならないのだけども、そうはいっても動かせない事実なわけで。
スコア上、膠着した試合展開の中、途中交代でも試合に入っていけて、状況を打開するような仕事してくれるだろうと確信を持って送り出せる選手がサブにいるというのは羨ましい。
さてと。あとはJ-SPORTSのディレイ放送を待つことにしよう。
やっぱり、現場で見てなきゃダメだわ。
それにしても、観客数22,000人て。
行かなかった自分が言うのも筋違いだけど、どげんかせんといかん状況だよなぁ、これは。
- 明治大学スポーツパーク構想その後
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2011.06.07 Tuesday
去年、「明治大学スポーツパーク構想」なるものが立ち上がるらしい、という話を聞きつけて書いたエントリーがこれ。
その後、新たな情報があまりなかったので、どうなってるんかいな、と思っていたら、今日になって新たな情報が出てきた。
それも、掲載されたのが「建設通信新聞」という業界新聞。
記事を読むと、この一大プロジェクトが三菱商事とのタッグであることや、具体的な設計事務所名や計画内容が書かれているので、いよいよ本格的な動きが出てきた、ということのようだ。
今のところ分かるのは、八幡山は全面移転、調布の野球場はそのまま、和泉と生田の両キャンパスにある体育施設も新スポーツパークに集約する、ということ。
でも、和泉と生田の体育施設は授業でも使うはずだから、全部移転、というわけにはいかないんじゃないかなぁ。まさか、体育の授業を受けるためにわざわざ一般学生も日野へ行かなきゃいけないなんてことはないよね?w
来年8月から着工ということらしいので、迫ってきている話である。
さて、どんなものができるのか、それが明治の大学スポーツにおける復権の特効薬になるのか、早稲田の一人勝ち状態に待ったをかけられるのか。
もしかして、卒業生に寄付の依頼なんかも来たりするのかw
スポーツファンとして、そして何より卒業生の一人として、今後の動きが気になるところであります。
- 「新潟大学旋風、秩父宮を席捲すの巻」の映像を見た
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2011.06.07 Tuesday
先日の日曜日、県高校総体ラグビー決勝の新潟工vs北越を見に、久しぶりに市陸へ行ってきた。
生ラグビーを見るのも久しぶり。
おかげさまで、新潟県ではもはや無人の野を行くと言っていい新潟工の強さを堪能させていただいた。
体格では遜色ない北越ですら、何にもさせてもらえない。個々の能力も、鍛えられた組織プレーも段違い。さすがに、花園で東福岡相手に奮闘できるチームだよなぁと、しみじみ感じ入った。
で、今回、市陸へ行った目的のひとつが、このDVD。
新潟大学ラグビー部が東日本大学セブンズのコンソレーション(敗者復活戦)で、早稲田に快勝したニュースは、以前のエントリーでも書いたけれど、それを見てくださった新大ラグビー部OBのHさんから、東日本セブンズの映像をまとめたDVDを分けていただけることになったのである。ありがとう、Hさん。
DVDは、初戦の帝京大戦から、コンソレーション決勝の大東文化大戦まで、全4試合が収録されていた。
ついつい、早大戦を最初に見たくなるのだけれど、ここはグッとこらえて帝京大戦から。
帝京には前半10-10という大善戦だったのもの、後半はさすがに個人技で突き放されてしまったのだが、セブンズの慣れ不慣れというのもかなり大きかった気がする。
セブンズの場合、15人制と同じ広さのフィールドを7人で戦うため、広大なスペースの使い方や、緩急のつけ方、相手ディフェンスのギャップを突くパス回しなどがポイントになる。だから、わざとボールを下げて、ゆっくりとパス回しをしながらビルドアップし、相手のギャップを見つけたら一気にスピードアップして前へ抜ける。
パスゲームとしての妙味とスピード感が、15人制よりも分かりやすいのがセブンズ(7人制ラグビー)の魅力でもある。
帝京はそのあたりのセブンズならではの戦術に長けていた一方、新大は2日間しかセブンズの練習をしなかったという話の通り、ビルドアップのところでミスが出ていたのがもったいなかった。
帝京に敗れてコンソレーションに回った1回戦で明治学院との接戦を制したあとの、早大戦がとにかく面白かった。
帝京戦の反省からかどうかは分からないけれど、無理にセブンズらしくビルドアップを使ってミスをするよりも、自分たちが慣れている15人制の戦術そのままで戦うという、一種の開き直りみたいなものが、新大の選手たちの中で徹底していたように見えたのだ。
いや、実際はそんなんじゃなかったのかもしれないけど、少なくともそう見えた。
新大の普段着プレーに、セブンズ慣れしている早稲田の方が、逆にパニックに陥っている。新大の前へ出るタックルに、ビルドアップすらまともにできない。新大のパント攻撃が面白いようにズバズバ決まる。モールを押し込んでのトライまで獲ってしまった(セブンズでモールを押し込んでトライなんて、そうそうお目にかかれない)。
たぶん、こんな状況は想定してなかったんだろうなぁ、早稲田は。
だって、新大が仕掛けてきたのはセブンズのゲームではなく、15人制そのまんまだったんだもの。
「こいつら、何なんだよ!」
と思っているうちに、どんどん新大の術中にハマッていく早稲田の図、という、何とも痛快な試合で、映像を見ながら手を叩きながら笑ってしまった。
ところで、7人制日本代表候補に呼ばれたキャプテンの増田選手は、どの選手かなと思っていたのだけれど、一発で区別ができた。3番の選手ですね。
新大の中でもひときわ体格がよく、体を張ったプレーと、密集を抜け出してのトライシーンなどもあって、目立っていた。
これは合宿に呼んでみたいとセレクターが思っても不思議じゃないかも。
最後は大東大の個人技に負けてしまったが、新大が秩父宮で巻き起こした旋風は、もしかしたらリオ五輪を目指す日本の7人制ラグビーに、一石を投じたレベルだったかもしれない。
セブンズのセオリーにとらわれない発想の転換は、世界と戦う上でも、ひとつの可能性としてアリじゃないかと思ったのだけれど。
あ、これはさすがに褒め過ぎちゃったかw
でも、そんな妄想を抱きたくなるようなインパクトが、あの日の新大の選手たちから、確かに伝わってきたのだ。
- イッセー尾形のこれからの生活2011in新潟
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2011.06.05 Sunday
今日は五十公野のレディースや福島ユナイテッド戦へは行かずに、毎年恒例の、イッセー尾形ひとり芝居に行ってきた。
会場は、去年から続いて新潟県民会館小ホール。
白山駅からやすらぎ堤に出て、りゅーとぴあのところから県民会館方向へ出ると、りゅーとぴあから出てきたご夫婦が、
「なんだぁ、今年は県民会館なのか。聞いてよかったなー」
なんて話しながら歩いていた。
あ、それって、去年も私がやらかした失敗ですw
県民会館へ行くと、なんだかガタケットの会場みたいな雰囲気のセーネンたちが集っていて、アニメのコスプレはいるし、何事かと。
あとで知ったところでは、大ホールの方でアニソンアイドルの水樹奈々のコンサートがあったらしい。なるほどw
さて、今年のイッセーさん。本日のネタは、
ブラスバンド部の女子中学生、ビートルズのコピーバンド、息子家族を迎えたおじいちゃん、三越本店にやってきたおばちゃん、在庫・返品・新品を抱えた部長、天草五郎、放浪のミュージシャン
といったところ。(足りてるよね?ヌケがあったらツッコミプリーズ)
いつも舞台の袖で着替えもするのだけれど、それを見て、会場が一番盛り上がったのが「天草五郎」w
ここ数年の一番の人気ネタだからねぇ。
ネタが始まる前からの、会場の妙なハイテンションと、それを重々承知のイッセーさんの掛け合いが、とにかく楽しい。一緒に舞台を作ってるって感じ。
これが完結編なんだかどうだか分からない中、なぜかネロとパトラッシュとか、新キャラも登場して、どうやら当分終わらないらしいw
いや、それはそれでうれしいんだけど。
今回、つくづく感じたのは、天草五郎みたいな細かい芸が出てくると、りゅーとぴあ劇場のような大きい箱よりも、県民会館小ホールがちょうどいいのだ、イッセーさんには。
今はなき、渋谷ジァンジァンっぽくていいじゃない?
というわけで、来年も楽しみにしてます。