2013年09月の記事 | ぐっちいのスポーツを読もう!
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乗り越えるべき壁

わが社では、月曜日などのウイークデーに祝日が入ると、自動的にその週の土曜日が仕事になる仕組みになっている。
だから、今月のように2週連続で祝日が入る月は、連休がちっとも嬉しくなかったりするわけであるw

おかげで、広島戦に続いて柏戦も、当然現地なんぞへは行けず、仕事をしながらJ'sGOALのスコア速報をこそこそとチェックすることになった。

前半14分に柏のまっすぅがいきなり交替してる。こりゃケガか?

ミカとレオがいきなりイエローもらってるし。なんかイエローが山ほど出そうな予感がするんですけど。

おおー、ケンゴ!

うーん、追加点欲しいぃぃぃぃ。

******
ここから後半
******

あれ?工藤が交替してる。クレオか…嫌な奴が出てきた。

またイエロー増殖してね?攻め込まれてるんかな。

あぁぁぁぁぁ、またクレオかよー。前にもゴール決められてるよなぁ。

ドローかぁ。勝てた試合だったんじゃないかなー。

帰宅してから、ようやく録画のチェック。試合が前後半で全く逆の展開になっていたことを知る。
前半の新潟は、奪ってからの攻撃がうまくはまっていて、いつものトレーニング通りのプレーができていた。
先制点も、何人もの選手が関与して、結果的にケンゴのゴールとして生まれたもの。ヒデの落としもよかったし、ナルのシュートのこぼれをプッシュしたケンゴのポジショニングも素晴らしい。
前半はとにかくチャンスが多く生まれていて、追加点が取れていれば…という展開。もちろん、ここで簡単に追加点が取れるくらいなら、とっくに優勝争いしてるだろうけどね(ニガワラ
ヒデには決めてほしかったなぁぁぁぁ。

後半に入ると、柏に「勝利への執念」という名のスイッチが入り、新潟の最終ラインが下がってしまい、猛攻を浴びる。
何とか踏ん張っていたものの、こらえきれずに失点してしまった。
もっとも、柏にもミスや不運もあったので、そこまでよくこらえた、とも言えるんだけど。
柏の選手たちを見ていて、やはりダテにリーグ優勝はしてないな、と思った。この執着心、新潟にももっと欲しい。

結果的に1-1。
試合後のインタビューでヤンツーさんも言ってたけど、ドローで妥当な試合だったんじゃないだろうか。単純にサッカーの試合として観ていても面白かった。
ただ、これでまた一ケタ順位になるチャンスを逸してしまったのも事実で、これからは「チャンスという名の壁」を越える力をつけなきゃいけないなぁ、とも感じた。試合終了直前に、ジンスが安易にファウルスローを犯してしまったシーンにも見られるように、上を目指すにはまだまだ甘さがある。
新潟は次の段階に進みつつあるだけに、さらにステップアップを望みたい。それができるチームだと思うしね。

それにしても、尚紀は頑張ってましたね。
広島戦でヤンツーさんから喝を受け、それに対する答えを次の試合で出して見せるとは、大したルーキーだと思う。こうやって、ひとつひとつ壁を乗り越えていけばいい。

一部報道によると、日本人獲得を狙って視察に訪れていたVVVフェンロの会長が、尚紀の名前を挙げていたそうだけれど、それが今の段階で現実的な話かどうかは別にして(正直、まだ早いんじゃね?とは思うw)、目に留まったというのはいいこと。
いつか、ユース出身の「アルビの24番出世伝説」なんかが出来上がったら楽しいなぁ…なんて、ついつい妄想してしまいそうになるじゃないか。

ところで、試合終盤の武蔵のシュートシーン。
NHK「サタデースポーツ」やスカパー「マッチデーJリーグ」、試合の録画でも何度も確認したんだけれど、やっぱりあれ、入ってないと思うんだけどなぁ。
たぶん、ボール半分以上はラインを越えてたかもしれないけど、サッカーではボールまるまる1個分ラインを越えてなければインにはならないわけだし、かなり余裕で入ってないように見えたんだけれど。
惜しかったねぇ。あれが決まってたら、チームにとっても、武蔵自身にとっても大きかったよなぁ…。そう考えると、とても残念だし悔しいな。

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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楽天優勝

昨夜はNHKで、楽天が初めてのリーグ優勝を達成する瞬間を見ていた。

9回のマウンドに抑えとして出てきたのが田中将大で、ランナーを2人出したときはどうなるかと思ったが、それからのピッチングが圧巻。
特に、西武の3番栗山を見逃しの三振に打ち取った、最後のストレートが強烈だった。あの場面で、あのコースにストレートを投げられるマーくん、すげー。

2005年の球団創設以来、9年目にしての初優勝。長かったのか早かったのかは何とも言えないところだけれど、私の感覚としては、思ったより早く優勝したな、という気がする。
2005年の惨憺たる成績を思えば、よくぞここまで、と感じざるを得ない。

その2005年の8月に、私も仙台まで楽天vsホークスを観に行った。
ちょうど開催されていた七夕まつりに目もくれず、当時市役所前にあった「割烹ドカベン」のマスターと常連飲み仲間(全員ホークスファン)と一緒に、宮城球場(当時はフルキャストスタジアム宮城という名前だった)へ観戦ツアーを敢行したのだった。

3連戦の最後の試合で、それまでホークスは連勝していた。だから、当然勝ち試合を観る気マンマンだったのに、その試合に限っては、山崎に逆転3ランを打たれて敗戦。
ホークスの山村路直投手の復活を目の当たりにしたことと、Mr.カラスコの体を張ったパフォーマンスが凄かったこと、帰りに食べた牛タン定食が美味しかったことくらいしか、いい思い出がないw

しかも、楽天はこの試合で勝った後、怒涛の11連敗に突入していったのだ。
なんで、よりによって、自分たちが観に行った試合だけ勝つんだよぉ、というのが正直な気分だった。
いやー、改めて2005年の戦績を見ると、凄まじいなぁ。


それでも、チームカラーのクリムゾンレッドに染まったスタジアムの風景は圧巻だった。
仙台の人たちが、久しぶりに地元に誕生したプロ野球球団を温かく見守っているという雰囲気が、とてもよかった。
東北自動車道のサービスエリアには、福島県内からすでに「がんばれ東北楽天」というのぼりが立っていて、仙台だけでなく、東北の球団として生きていこうという強い意識が感じられたのも、印象に残っている。

かつてのプロ野球では、「フランチャイズ」はホームタウンというよりも球場そのものを指している印象が強かったけれど、ホークスが福岡に移転したあたりから、ホームタウン、それも1都市だけではなく広域に展開する考え方が主流になりつつあるように感じる。
ホークスが福岡だけでなく九州全体、ファイターズが札幌市だけでなく北海道の球団として。
楽天がここまで成長できたのも、東北全体を巻き込む戦略を球団が採ってきたことと無縁ではないのではなかろうか。

ホークスやファイターズが、優勝することによって「地域の球団」として定着できたように、楽天も「東北地方の球団」としての地位を確固たるものにしていくだろう。
そういう意味でも、今後の楽天の動向には注目していきたい。

…とか言いつつ、ホークスがクライマックスシリーズ進出を決めるかどうかが、現段階での最重要課題なんだけどね、本音ではw

author:ぐっちい, category:野球
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長いも畑で考えた



昨日の午前中は、仕事で横越の長いも畑へ行っていた。
とある農事法人の長いも担当くんは25歳。もともと農家の出ではなく、農業高校でも農学部でもなかったそうだが、高校時代に体験した農業実習が楽しさが忘れられず、この世界に飛び込んだのだそうだ。

長いも畑って初めて行ったのだけれど、こうやって育てるんですねぇ。
支柱を立て、そこに蔓を絡ませる。この地面の下には長いもが育っているわけだ。
蔓にはムカゴが育っていて、これも売り物になるのだけれど、先日の台風でかなり落ちてしまい、ちょっとがっかり…とのこと。
葉っぱが枯れてきたら、いよいよ収穫。でも、長いももサツマイモもそうだけど、土の中で育つ物は掘ってみなければ、出来の良しあしが分からない。
「今年はいい出来だとは思うけど、そう思って掘ってみたら、あちゃー、ということもあるんで、まだ分かんないですね」
と長いも担当くんは言っていた。

他の農事法人もそうだけれど、結構若手が多くて、農業に携わろうという若い世代が増えているのは感じる。その一方で一般農家の後継者問題は深刻だ。
やはり農家の子弟だと、いろいろと現実を見て育つから、別の道を選びたくなったりするものなのかもしれないなぁ。親が子どもに同じ苦労をさせたくないと、後を継がせないケースもあると聞くし。

それでも、農業に携わる若手は元気な人が多くて、生き生きとしゃべってくれるから、話を聞くのが楽しい。

 

さて、広島戦のことを書こうと思ってるうちに、気が付けば水曜日になってしまった。
当日は仕事中で、J'sGOALのスコア速報をチラ見。TwitterのTLを見たところ、試合内容は、広島に新潟の良さを消すサッカーを見事にやられた、ということだったんだなと理解した。
そして、帰宅してから録画を見たわけで。

まぁ、なんというか、去年のチャンピオンチームに塩漬けにされるとは、ウチも出世したなぁ、というかw
広島があんなに新潟をリスペクトしたサッカーを仕掛けてくるとは、とりあえず「怖いチーム」だと思ってもらえているからなんだろうなと、いい方に解釈することにしよう。

試合後のコメントもそうだったけれど、本当に悔しかったんでしょうね、やんつーさんは。
「あんなつまんないサッカーに負けた」
という、いかにも「らしい」言葉の選び方にも、塩漬けにされたまま、打開できずに負けた自分たち自身の試合内容への悔しさが感じ取れた。

新潟には、まだまだ本当の強さは備わっていない。強いチームは、塩漬けにされそうになっても、打開する術を知っているものだと思う。
新潟に決定的に欠けているもの、足りないものは、「こじ開けてでも勝ちきるための、アイディアと決定力」。

それを持てるようになったとき、タイトル争いを現実味を持って口にできるようになるんじゃないかと思ってるんだけれど。

後はねぇ、「頑張れ尚紀」ですねぇ。
聖籠でも、やんつーさんやフミさんにずーっと言われてるもんね。
物凄く期待されてるし、こいつは育てなきゃと思ってもらえてるんだなぁと思いますよ。
まだルーキーだもの。怖いもの知らずが怖いものを知ってから足踏みしてる感じだけれど、どうやって乗り越えていくのかを見ていくのが、本当に楽しみだな。

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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ホーム大宮戦勝利は何年ぶりかというと

  

土曜日は、バタバタと家事をこなしてからビッグスワンへ。
カナールステージでのYour Friendsのライブを聴きながら、テーブル席でサポ仲間とどうでもいい話で盛り上がり、その後、健太郎サポさん、成岡サポさんを迎えに行き、菊水ブースで、
「これ、おいしいよ〜」
と、菊水社員さんの代わりにセールスをしたりしていたのであったw
いや、ほんと、お酒もおいしいけど(Bio菊水はおすすめ)、「菊水の辛味噌」がおいしかったんですよねぇ。田楽で使ったらさぞおいしかろう。ホームゲーム残り4試合で、再びの菊水ブース登場はあるかどうかは分からないけれど、次に出た時は買って帰ろうと心に決めている。


この日は、なでしこリーグの日テレベレーザ戦とのダブルヘッダーだったので、早めにスタジアム入り。
相変わらず、夢穂は巧いなぁ、と思いつつ、視線はベレーザのCB土光真代へ。
U-20女子W杯3位決定戦を国立で観たとき、田中陽子や猶本光よりも、土光のプレーに目を奪われた。
とても高校生とは思えない、落ち着いたプレーぶりは、今年も健在だった。


試合は、1-3で日テレベレーザの完勝だったけど、アルビレディースは、どういうサッカーがやりたいかが伝わってきたし、1ゴールにそれが現れていたと感じた。能仲監督が作っているこのチームは、来季も含めて長い目で観ていきたいなぁ、と思ったのだった。



なでしこのハーフタイムに、E1のイタリア軒ブースに行って早めの夕食の調達をし、一旦外に出ようかと思ったのだけれど、面倒になったのでそのまま席に戻ってのんびり。
ちなみに、成岡サポさんからいただいたお土産はこれ。




磐田名物、又一庵のきんつば。ナルの大好物なんだとか。甘み控えめの小豆の味が抜群においしい絶品。
(翌日、聖籠に行って成岡サポさんがナルに直接手渡しする様子を見ていたら、ナルの表情が変わったので、本当に好きなんだなとw)



さて、大宮戦。
春先はずっと負けなしで首位を突っ走っていたのに、夏になったら急に大失速し、5連敗しただけで監督が替わったり、何だか自滅気味になっているように見える大宮。GKもいつの間にか、北野から江角に替わっている。小倉勉監督になって、春先の強さが戻って来ているのかどうか。
ところで、小倉さんって、「GIANT KILLING」の山形の監督に似てない?w


立ち上がりから、両チームの守備が非常によく、どちらの攻撃陣がその守備をこじ開けるか、というような展開。大宮のシステムが、いつもの2トップではなく3トップ気味だったのは、新潟のサイド攻撃封じ、ということだったのだろうか。
そんな中、ジンスvsヨンチョル、尚紀vsズラタンは面白かった。新潟の若い2人にとっては、互角以上に渡り合えたことは、大いに自信になったんじゃないだろうか。


この試合の前、エルゴラで大宮の青木が、
「新潟のパスの出どころを潰す」
と言っていたので、レオ潰し宣言かこれは、と思っていた。確かに、度々青木が邪魔くさいと感じることはあったものの、だんだん気にならなくなった。それだけ、レオとミカは素晴らしかったなぁ。レオの出来は、今季最高くらいだったかもしれない。
健太郎とマイコーのCBコンビとダブルボランチとの連携のよさは、試合ごとに高まっている。何より、マイコーの存在感がどんどん大きくなってる。2008年のルーキー時代、ケンゴのよさはサテで観ていたけれど、マイコーは分かんなかったなぁ。大体が、あの頃はSBだったもんなぁ。誰の指導を受けてこうなったんだろうなぁ。金沢時代の2年間を上野さんに指導されているはずだけど、上野さんの影響って大きかったのかな。
そのあたりの話は、明日発売(新潟は明後日発売)のサカマガの新潟特集で明らかになりそうなので、必読ですよこれは。


試合を圧倒的に支配しながら、なかなか点に繋がらないので、これは「大宮戦名物スコアレスドロー」になるのか、と思っていたら、後半、ホジェと達也が入ったところで流れが変わった。
得点シーンは、ボールを持ったホジェが、ぴったりマークに付かれていたミカに唐突にパスを出したところから始まった。
ミカは「えっ、オレにパス出すのかよ!」という感じのリアクションをしつつ、ボールを失わずにホジェにボールを戻し、そこからホジェがドリブルを開始して達也に渡り、達也が出したパスをアトムが左足一閃!で見事なグラウンダーのミドルを決めた、という流れ(途中もう一人くらい関わってたかもしれないけど、抜けてたらゴメン)。
いやー、あそこでミカがボールを奪われてたら大変だったなぁ。
ゴールが決まった後、ミカが早速ホジェに歩み寄って何やらしゃべっていた。パスの出し方とかタイミングについて指導が入ったかw


その後も、ホジェのプレーを観ながらウケていたのだけれど、うわーなんだあれはなんだあれは的な笑いを提供してくれる選手は、ジウトン以来かも。
それでも、守備は確実に上達しているし、少しずつだけど周りとの連携も取れ始めている。やんつーさんの手腕を垣間見た思い。
何より、やっぱり相手にとってホジェのウナギドリブルはイヤなんだよね。磐田も嫌がってたけど、大宮も相当嫌がっていた。味方にとっても厄介かもしれないけどw、しっかりと戦力にしなければ。



1-0。点差以上に完勝だった。これでホーム5連勝。
J1に上がってきてからのホーム連勝としては新記録なんだそうだ。
考えてみると、恐らく2007年10月以来のホーム大宮戦勝利。なんと6年ぶりである。「大宮戦=ドロー」というイメージが染みついているだけに、ようやく壁を突破した、という感じ。私はその試合を仕事で観に行けなかったので、大宮に勝ったのを目の当たりにしたのは、2003年11月23日のJ1昇格決定試合まで遡ることになる。え〜〜、10年前かよ〜〜〜。
これをきっかけに、大宮戦=勝利、というイメージを植え付けたい。



ところで、この日の観客数は33,378人。今季初の3万人超えだった。
観客動員増の要因は、いろいろあるだろうけれど、やはりホームで4連勝中だったこと、劇的な逆転勝利が多かったこと、そして何より、新潟が応援しがいのあるサッカーをやっている、ということなんだと思う。
声援が、選手に届いている実感を持てているサポーターが、今は多いんじゃないだろうか。それは、今までの、特に去年からの積み重ねの成果でもあるだろう。
これからも続けていきましょう、みんなで。そうやって続けていくうちに、いつか4万人が戻ってくることを信じて。

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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「新潟ダービー」であり「東口ダービー」であり

 

試合までに天候が持つのかどうかが微妙だった土曜日。
しかし、待望久しかった新潟勢同士の天皇杯。しかも相手が個人的にも何かとご縁がある新潟経営大だったので、物凄く楽しみだったのですよ、対戦が決まったときから。この感覚は、2009年にアルビレックス新潟vs明治大学が実現したときに次ぐ。


大学生とはいえ、新潟県サッカー選手権決勝での試合ぶりを観た限りでは、アグレッシブに前からボールを奪いに来ることと、運動量の多さ、粘り強さが目につく。アルビによく似たプレースタイルなので、楽には勝てないだろうなと、ある程度の苦戦は予想していた。
やっぱり、監督が元アルビの杉山さんだしね。総監督が堀井先生だしね。ミラーゲーム的な感じになるのかなぁ、と思っていたのだ。


経営大OBのヒガシは、結局ベンチを外れて完全休養日となったけれど、試合前、経営大ゴール裏がいきなりヒガシのチャントを歌い出し、それに対してアルビゴール裏がお返しをする、というエール交換。
さしずめ、「東口ダービー」の感。本人は出てないけど。
(スタンドにいたヒガシは、経営大からのエールに手を振って応えていた由)


そんな中、するすると経営大ゴール裏からダンマクが。何が書いてあるのかと思ったら、


「11JFL×、12地域L×、13大学生…


要するに、'11年はJFLの松本山雅に、'12年は地域リーグの福島ユナイテッドにジャイキリされてきたアルビに対して、今年は大学生に対してどうなの?と煽ってきたわけだな。
大学生も気が利いたダンマク出すじゃないの。


試合が始まると、やはりアルビが押し込む展開になり、チャンスの数も圧倒的に多かったのだけれど、フリーを外したり、打てるところをパスを選択して奪われたりと、最後の部分でミスが出て、なかなかゴールが割れない。レオのFKで早めに先制点は獲れたけれど、その後も、ボールホルダーに対して2、3人で囲んでくる経営大の積極果敢な守備もあって、ミスの連発で畳みかけられない。
それ以上に、アルビの選手にいつものアグレッシブさがない。なんかこう、相手を見ながらプレーしているというか、自分たちが格上だと思っているプレーのように見える。
いや、実際に足元とか格段に巧いんだけど、足元に自信が出てきた分、難しいことをカッコよくやろうとしているというか。もっとシンプルにやればいいのに、と思うこともしばしば。


そこからもう、気になって仕方がなかったのは、ベンチのやんつーさんの動きですよ。前半半ばでケンゴを交替させたこともそうだけれど、不用意なファールでイエローをもらったジンスにも激高していた以外は、ほとんどベンチにどっかり座りっぱなし。いつもなら試合中、ずっとテクニカルエリアに立ちっぱなしなのに、あえて動こうとしない感じ。


うっわー、やんつーさん、間違いなく怒り心頭だなこれは。怖ぇぇぇぇぇ。


経営大の運動量とアグレッシブさは後半に入っても衰えることなく、アルビのGKとDFの間にボールを入れてくる。おまけに守勢に回ると分が悪いアルビの右サイドを徹底して突いてくる。
そうなると、追加点が取れないアルビを経営大が追いつく展開、というのも必然的なことなのだった。


延長に入り、水輝が経営大の10番に振り切られて1-2になったときは、うーむ、という感じではあったけれど、そこで焦ったり慌てないのが今年のアルビの強さ。
すぐにアトムのゴールで同点に追いつき、その1分後に勲のゴールで逆転。やっとここで、いつもトレーニングでやっている形がそのまま出せた。ジンスのダメ押しゴールは半分個人技だけど、狙い通りだったんじゃないだろうか。
でも、それは前半からやろうよ。お尻に火がついてからじゃなくてさ。お尻に火がついて引っ繰り返せるのは、確かに強くなったところなんだけど。


経営大は、延長に入ってから足が攣る選手が続出し、そこでプロとのフィジカル差を痛感しただろうけど、本当によく頑張った。堀井先生と杉山監督が作ったチームは、実にいいチームだった。


アルビで印象に残った選手がいるとすれば、やはり後半に入ってヒデに替わって入った達也。本来なら、使わないで済めばよかったと思うけれど、ピッチに入ったとたん、ドリブルで試合の空気を変えたのはさすがだった。それと、勲がよかったですね(レオは言わずもがなです)。途中交代でベンチに下がった3人のうち、やんつーさんが握手で迎えたのは勲だけだったというのが、まぁ、何と言うか、この試合を象徴していたような気がする。


ケンゴはあの時間帯で替えられた意味から、やんつーさんのメッセージをしっかり受け止めないといかんよね。本物のストライカーになってほしいからこその、愛のムチだろうから。
たぶん、素直で前向きなケンゴなら、監督の意志は分かっていると思うけれど。


試合後、アルビ側に挨拶に来た経営大には拍手、アルビにはブーイング、という反応を示したゴール裏だったけれど、正直言って違和感があった。
カテゴリーの違う相手との対戦の難しさを、さんざん痛感させられてきた天皇杯。特に難しい初戦を、苦しみながらもしっかりとモノにできたことは、ちゃんと評価したい。だって、内容はどうであれ、勝利という結果が得られなければ元日国立もないのだ。
次の相手はJ1大分。ジャイキリとか、そんなのは関係ない相手だ。国立で餅つきをするまでには、まだまだいくつも山を越えて行かなきゃ。


*********


翌日、アピタ新潟西店でヒデのトークショーがあったので、用事を済ませた後、散歩がてら行ってみた。
15分前くらいに行ったら、遠目でも黒山の人だかりになっているのが分かるほどの観客数。うわ、人気あるなー、ヒデ。
見たところ、ファン層にはいつも以上にサッカー少年、それも中高生くらいのサッカー部らしき顔が多かった。やっぱり、屈指のシュートセンスを持つヒデは、サッカー部の憧れの的なんだろう。


内容については公式サイトと、今週土曜日のFM PORT「アルビフリーク」で放送されるものを確認してください。終始にこやかに、よくしゃべってましたよ、ヒデ。

ひとつだけ、印象に残ったことを書くと、やんつーさんのことについて質問されて、


「いつも厳しいことを言われるんですけど、シュート練習で外したときに、『もう1回お願いします』って言ったら、『1回500円!』って言われたり(笑)。厳しさだけでなく、そんな気さくさもある、ステキな方だと思います」


本心かどうかはさておき、“ステキな方”って言ったね?ヒデw
えーと、要するに、選手たちはやんつーさんのことを、怖がりつつも(←ここ重要)尊敬しているってことなんでしょう。恐らく。
その辺は、聖籠でのトレーニング風景を見ていると、確かに伝わってくる部分でもあるので、なるほどなぁ、と思ったのだった。


*********


ところで、天皇杯で120分戦った翌日、経営大は北信越大学リーグ1部後期第1節の松本大学戦があると聞いていたので、その結果を確認してみたら、2-0でしっかり勝っていた。
しかも、スタメンは天皇杯から数名入れ替えただけで、主だった選手はほとんど2日連続で試合をしている。
ふえ〜、元気だなぁ、というより、凄すぎるなぁ、大学生。

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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ウナギドリブルは戦力化できるか否か

金曜日の夜、会社の歓送迎会があって、駅南のけやき通りにあるお店で宴会をしていた。
ここのところ出張に出っぱなしの浦和サポ専務も、久々に顔を出して、案の定、話題は翌日に控えた埼スタの試合のことに。


「明日さ〜、勝たせてくれよぉ。負けると優勝争いが苦しくなるから、勝たなきゃダメなんだよ」


──いや〜、明日は埼スタ初勝利をする予定なんで、そういうわけにはいかないんですよねぇ〜。…ところで、達也が埼スタに帰ってきますね。


「そうだなぁ(しみじみ)」


──浦和のサポーターは、どんな風に迎えるんでしょうね、達也を。


「う〜ん、どうだろう。拍手かなぁ、ブーイングかなぁ…。やっぱり、愛情を込めたブーイングじゃねぇかな」



…とまぁ、そんな具合に、迎えた浦和戦だった。


私は埼スタへは行かず、スカパー観戦だったわけだけれど、浦和サポーターの達也に対する反応は、一部でブーイングは聞こえたものの、大きな拍手が大勢を占めていたようだ。
何と言うか、やっぱり浦和サポにとって達也って大きな存在だったのだろうなぁ。
新潟ゴール裏も、ダンマクのメッセージで応戦していたようだ。


そう。今、達也は新潟で、新潟サポーターに愛されている。得点はまだ1だけれど、新潟の攻守のバランスがよくなり、ケンゴやヒデが点を獲れている背景には、達也の貢献があることを、みんなが知っている。



試合は、立ち上がりから新潟のアグレッシブさが目立つ展開。前からのマンツーマンディフェンスが機能し、攻撃へとつなげていく。
新潟が浦和を押し込む試合なんて、今までほとんど見たことがない。
ただ、浦和もしっかりとスカウティングしてきたと見え、新潟に押し込まれても慌てる様子がない。
それでも、多くのチャンスを作れていた前半のうちに得点できていればなぁ…というのが、正直なところ。


前半のうちに、やんつーさんが達也をヒデに替えるという決断の早さは、その時には正直よく分からなかった(理由は試合後の会見で述べているが)。
もうちょっと達也を引っ張った方が、浦和はイヤだったんじゃないかなぁ…という気はする。結果論だけれども。


新潟は、攻守ともに浦和を上回るシーンをいくつも作り出せていたと思うのだけれど、それだけに失点シーンが悔やまれる。
あれだけ興梠を抑えていたマイコーが、あのシーンだけフリーにしてしまった。マークの受渡しがはまらないと、決定的なピンチを迎えてしまう。本当に、あの一瞬だけだったんだけどなぁ。その一瞬を作り出したのが柏木であり、興梠の判断のよさ、巧さでもあった。そこは選手個々の質の高さを褒めるしかない。悔しいけれども。


失点後、ナルに替わって出てきたホジェは、まだまだ他の選手と連動した動きができず、自分だけ別のプレーをしてはボールを奪われるという繰り返し。
ホジェを戦力として機能させるためには、試合で使っていくしかないのは確かだと思うので、結構これはチームとしては難易度の高いミッションではある。あのウナギみたいなドリブルは、戦力化できれば相手を嫌がらせる威力があると思うし。
やんつーさんがどうやってホジェに新潟のサッカーを叩き込んでいくのか、見ものだと思いますよ。それを見るために聖籠に足を運びたいくらいだ。


ウナギみたいなドリブル…と自分で書きながら、このフレーズ、以前にも使ったことがあるなぁ…と思い当たった。
あ〜、あれだ。2005年入団の吉澤正悟だ。サテライトリーグで正悟のドリブルを見て、クネクネしててウナギみたいだなぁ、と思って「ウナギドリブル」と個人的に呼んでいたのだ。もちろん、「ウナギドリブル」の元ネタは、ラグビーの小野澤宏時の「ウナギステップ」なんですけどねw
正悟、元気にしてるかなぁ。今、サラリーマンなんだっけ?


試合は、そのまま終了。やられたとか、手も足も出なかったとか、そういう決定的な敗北感のない敗北。勝てたなぁ。勝てる試合だったよなぁ。今のチームの状態のよさは、浦和相手でも変わっていない。それだけに「勝てる試合を落とした」感は大きい。
うーん、悔しいなぁ。今年こそ、埼スタで勝つチャンスだったのに。
2004年以降、これで10年連続で埼スタで勝てなかった。2003年は勝ってるっていっても、相手は大宮だった。浦和に埼スタで勝ちたい。来年こそは、絶対に勝ってやる。



埼スタの試合が、他会場よりも1時間早いキックオフだったので、埼スタが終わってからチャンネルを変え、ヤマスタの磐田vs甲府を見た。
後半が始まったばかりの段階で、両チームのシュート数が1本とか2本とか、えらいことになっている。勝ち点9差の残留争い直接対決で、お互いに負けたくない気持ちが強すぎると、得てしてこんな試合になる。
試合は、山田大記のゴールで磐田が先制し、甲府が追いつくという展開で1-1。
磐田は甲府との勝ち点差を縮めることができず、16位の湘南が仙台に勝ったため、湘南との勝ち点差が4に広がった。
去年の24節終了時点で、新潟は勝ち点24で16位だったのだけれど、磐田は勝ち点16しか獲れていない。
これはなぁ、相当厳しいとしか言えないなぁ。でも、新潟が「引き分けでも降格」という危機的状況から連勝し、大逆転残留を果たしたのだから、奇跡なんて必然的な要素が重なれば、起こせるものなのだ。
そして、その「必然的要素」を作り出すのは、サポーターも含めた「人の力」だ。



さて、リーグ戦はひとまずひと息ついて、今週末は天皇杯2回戦。対戦相手は新潟経営大。いつか実現しないかな、と思っていた「新潟ダービー」である。
あー、堀井先生、喜び勇んで観に来るんだろうなぁ。ヒガシは出たいだろうなぁ。今や経営大のエース格になったアルビユース出身の田中僚くんのプレーを見るのは久しぶりだなぁ。チャンスを与えられる選手、そのチャンスをモノにする選手は誰だろうなぁ。
いろいろと楽しみは多いけれど、しっかりと「元日国立」への第一歩としよう。

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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