2015年04月の記事 | ぐっちいのスポーツを読もう!
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本当の勝負は悔し涙の後にやってくる
昨日の新潟は、少し歩いたくらいでも、じんわりと汗がにじむような気候。
もう夏ですか?もうちょっと春の風情ってやつを味わわせていただきたいんですけど。

用事を済ませて古町モールを歩いていると、製作中のチューリップの花絵が展示されていた。

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新潟市はチューリップの切花と球根出荷量日本一という土地柄なので、春、桜が散る頃には街中が文字通りチューリップだらけになる。

この「チューリップ花絵プロジェクト」は、球根生産時に、花が咲いてから間もなく摘み取られてしまう花びらを、花絵として生かそうと始まったイベントで、スタートが93年だったというから、もう22年続いている。

まさに新潟の春、真っ盛り。

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新潟で汗ばむくらいの陽気だったので、万博競技場はさぞかし暑いだろうなぁと思っていたら、やはりそうだったらしい。

まるで夏のデーゲームのような様相になったガンバ戦。
走り回っていたコースケが熱中症になって、前半終了直後にピッチに倒れこんでしまい、そのまま交代を余儀なくされるくらいの状況だったようだ。

結果を先に書けば、1-2の敗戦。

どうしてもクローズアップされてしまうのは、先制を許した守田のミス。
確かに警戒心ゼロでゴールキックのリスタートが一歩遅れたところを、背後から忍び寄った宇佐美にしたたかに突かれた、GKとしてやってはいけないミスだった。
しかし、見たところ、新潟には、宇佐美の不穏な動きに気づいて注意喚起する選手はいなかったようだし、やはり個人のミスで完結させてはいけないんじゃないかなぁと思うのだ。
恐らく、宇佐美は以前ヒガシがやられたプレーを逆に自分がやってやろうと、試合開始当初から、スキを狙っていたんだろう。リスタートでの判断の遅さを見て、ここだと決めて後半に入ったんじゃないだろうか。
守田はずっとプレーが不安定だったのは事実だけれど、チーム全体の勝負に対する甘さを、宇佐美に見透かされていたとしか言いようがない。
やっぱり連帯責任ですよ、これは。

それを十分理解して、同点に追いつくゴールを決めたのがレオだったのは、かなり象徴的だったと思う。
試合後のコメントを見ても、レオやナルはチームが抱える問題点がよく分かっている。
それをチーム全員が共有しなければ、同じことを繰り返すだけになってしまう。
早く気づこう。今ならまだ間に合う。

どんなにチャンスを作って、フィニッシュまで持ち込んでも、それがゴールに入らなければ得点にならないし、チャンスは限られていても、その決め所を逃さなければゴールは決められるのも、サッカーというスポーツ。
確かにほぼ互角の試合だったにしても、勝負どころを見極める目を持った選手がどれくらいいるかの差は大きい。
本気でタイトルを獲ると宣言したシーズンだからこそ、チームの本質の部分が問われる。

ヤンツーさんは、
「メンタルを立て直す」
と言った。
尚紀のように、ガンバ相手でも自信を持ってプレーできていた選手はいるし、レオやナルのように、今、自分たちがしなければならないことは何かを分かっている選手もいる。残念ながら、理解していなさそうな選手もいる。
ここで、ヤンツーさんがどんなチームマネージメントを見せてくれるのか。ベテラン監督ならではの、腕の見せどころですよ。


当たり前のことをおろそかにせず、当たり前にしっかりやる。
ことあるごとに、チーム内で声を掛け合い、助け合う。
自分のために、チームのために、ハードワークをやり通す。

原点に返ろう、もう一度。
今までやってきたことを、思い出そう。


試合後、選手たちがゴール裏に挨拶に来たとき、守田は涙を流していたらしい。
それに対して、守田のチャントを歌い、励ましたという。

さあ行け、守護神守田。

ぶち当たった壁をどう乗り越えるかで、選手としての価値が決まる。代表を狙える器だと思うから、ここは踏ん張りどころだよ。
大切なのは、涙を流した後、なのだ。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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プロ3年目の初ゴールと2-2がもたらすもの
ここ数日、一気に気温が上がってきた新潟市周辺。
昼休みに、会社周辺をぶらぶらしたら、田んぼではすでに田起こしを済ませてあったりして、田植えの準備が着々と進んでいる。




中には、もう水を入れ始めている田んぼもあった。早くない?



ついこの間、桜が咲いたと思ったら、気がつけばもうすぐ田植えの季節。時の流れは早いですなぁ〜。
この調子だと、あっという間に夏になってしまいそうだ。


夕方、スマホにナビ杯甲府戦のスタメンメールが届く。
ブラジルトリオが全員ベンチスタートで、スタメンは全員日本国籍選手。これは去年の天皇杯福井戦以来ですね。
ラファがベンチスタート、ボランチコンビがレオ&裕紀から、ナル&慶に代わり、CBが健太郎からカズに代わっている。そして左SBには前野。

開幕から大車輪で、痛みを抱えながらプレーしてきたレオと裕紀を休ませられるとすれば、今しかないだろう。
それに、依存度が高くなりすぎている感のあるラファ、レオ、裕紀をあえて使わない、ということにも、先を見据えた狙いを感じるのだけれど、こんなときでも休ませてもらえないのがコースケなのだな。アトムもそうだったけど。

キックオフの時間にはまだ会社にいたので、ちょっと席を外している間にメールが届いていた。
なんと、開始1分で盛田剛平にゴールを決められている。うぐぐぐぐ、早っ。これはセットプレーだな、間違いなく。

時々、モバアルのテキストライブを覗き見しながら、帰宅。運転中、またもモバアルメールが届いたので、信号で止まったところでチェック。
なに、また失点だってぇ? 1分と17分で2失点って、なにしとんねんゴルァ。
テキストライブを見ると、堀米の直接FKが決まったものらしいが、テキストライブには一言、

「これでは壁の意味がない。」

あぁ、さすがの大中さんも、我慢ならん失点シーンだった模様。実際、後で録画を見た印象でも、1失点目も2失点目も、なんであんなに簡単に獲られるの、と思ってしまうほど、お粗末な守備。
1失点目は、セットプレーでは最も警戒していたはずの盛田に、CKを競り合うこともなく、あっさりフリーで打たせてしまった。
2失点目は、壁の横を巻いたFKが、そのままゴールに入ってしまった。確かに、大中さんのおっしゃるとおり、壁の意味がない。

ここ最近の試合でもそうなのだけれど、マイコーがどうもシャキッとしないのが心配。マークを外してしまうし、カズと動きが被ったりする。カズの問題もあるんだろうけど、マイコーの集中力が抜けることが多くて、ヒヤヒヤさせられることが多い。どうしたんだろうか。そこはかとなく、迷いとか、自信のなさといったものを感じてしまうのだ。らしくないなぁ。守田のパフォーマンスも、あれ?と感じさせられることが多い。

このまま負けるのか。こんなお粗末な負け方でいいわけがないだろう。

しかし、ここでチームを鼓舞するゴールが生まれる。

前野のクロスをイブが落とし、コースケが放ったミドル。
2点リードして引き気味になっていた甲府ディフェンスをこじ開ける、見事なゴールだった。

凄いなぁ、コースケ。ナビ杯で2得点目、リーグ戦もあわせると、今季4ゴール目だよ。
ここのところのコースケの獅子奮迅っぷりは、ラファとともに凄まじいものがある。攻撃ではアトムをよりダイナミックにしたようなプレーをする。

コースケがどんどん、新潟にとってかけがえのない選手になっていくなぁ。
これはもう、来年は新潟に完全移籍してもらうしかないではないか。新潟のいい不動産物件がありましたら、ぜひコースケにw


ハーフタイムで、達也から健太郎に交代し、なんと3バックへ移行。

こんな感じだったのかな?


【前半】

   イブ   達也

  武蔵    コースケ

    慶   ナル

前野  カズ  マイコー  尚紀

     守田



【後半】

   武蔵   イブ

  前野  コースケ  尚紀

    慶   ナル

 カズ  健太郎  マイコー

     守田

(左右逆になってるところもあるかもしれないけど、なにとぞご容赦のほど)


おお、コースケがトップ下!
そして、ヤンツーさん、何が何でも今日はレオと裕紀は使わないつもりなんじゃないだろうか。

甲府に3バック対決を挑む形になったわけだけれど、このシステム変更で、チーム全体がスムーズに動けるようになった感じがした。
やはり、マークをはっきりさせたのがよかったのだろうか。

さらに、前野→コルテース、武蔵→ラファと交代カードを切り、攻勢を強める。
その中で生まれた、尚紀のプロ初ゴールは、素晴らしい流れからだった。マイコーのクロスを、トップ下の位置にいたコースケがヘッドで落とし、それを受けた尚紀が、相手DFをかわしてゴールに落ち着いて流し込んだ。

プロ3年目、ついに出たなぁ、尚紀のゴールが。

ゴートクがプロ初ゴールを決めたのは、同じくプロ3年目の2011年10月1日。尚紀は、ゴートクよりも半年近く早く初ゴールを記録したということになる。
ゴートクのゴールは、勢いがあったけれど、尚紀は勢いというより、落ち着きを感じさせるものだった。
紆余曲折を経て、壁を乗り越えた尚紀には、また次のワンステップが待っているに違いない。そろそろ、U-22日本代表招集があってもいいんじゃないかなぁ。


試合は、結局2-2で終了。
ナビ杯予選Aグループの突破を達成するためには、どうしても勝ち点3が欲しかった試合を、勝ち点1で終えたのは、確かに痛い。
しかし、Aグループは首位のFC東京が勝ち点7で頭ひとつ抜けた形になったけれど、2位以下は未だに混戦状態になっている。消化試合数がチームによって異なるので、多分に他力に頼らざるを得なくなってしまったが、残り2試合を連勝して、ライバルにプレッシャーをかけていくしかない。

いやー、ヒリヒリするじゃないですかw
やるしかないっしょ。

獅子奮迅のコースケ。尚紀のプロ初ゴール。とうとう最後まで出さずに通したレオと裕紀。ナルの90分。

その結果の2-2が、今シーズンの新潟にもたらすものは、決して小さくないはず。それを生かしていかなきゃ。

まずは勝とう。勝利を渇望しているのは、誰よりも選手たち自身なんだから。選手の笑顔を見ることが、サポーターにとっても良薬なんだ。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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桜吹雪とラファゴール
晴れて暖かかったのに、めちゃくちゃ風が強かった土曜日。
西寄りの南風で桜吹雪が舞い、カナール広場のテーブル席をいくつも吹き飛ばしていったw

シャトルバス乗り場のところには、新潟大学アルビプロジェクトのトレーナーを着た学生が、大勢の学生を引率していて、まるで遠足のようだったw
あ〜、新歓のイベントですかね〜。春だね〜。

神戸は、現在好調とはいえ、ビッグスワンで負けたことがない相手。
勝つ予感しかしない、というのは大げさだけど(今のJリーグには、勝って当たり前の相手なんて存在しないですからね)、最大の敵は選手より監督のネルシーニョなんだろうなぁと思っていた。

試合は、前半と後半で試合の様相がガラリと変わる展開になった。

前半の立ち上がりから、新潟の入りがよく、前半9分には、裏へ抜ける動きを見せたラファに、裕紀から絶妙なミドルパスが入り、先制ゴールが生まれる。
ラファは最初の出足が速いので、この形に持ち込むとまず止められない。形を持っているストライカーというのは強いなぁと思う。
エジとペドロ・ジュニオールのいいところを持ってるって感じだよね。

しかし、せっかくのいい流れを断ち切るようなプレーが、そのわずか6分後に出てしまう。
神戸のCKで、飛び出した守田がボールに触れず、マイコーのクリアがなんとゴールネットに吸い込まれてしまった。オウンゴール。
飛び出した守田は、最低限でもボールに触らなければいけないし、マイコーのプレーも不用意だったと思う。
どうも、今年の失点シーンは、こんなのが多いな。
守田が飛び出してボールに触れないというシーンは、今年は頻発しているし、マイコーのフワフワしたプレーが失点に直結することも少なくない。うーん、気になる。
レオと裕紀も痛みを抱えていたりして万全ではないし、センターラインの不安定さが、今のチーム状況を表しているのかもしれない。

それでも、相手のDFの穴をしっかりと突いて獲った2点目のコースケのゴールは見事。これは事前のスカウティングに基づいた、狙い通りのゴールだったと思う。それだけに、不用意過ぎる1失点目が惜しまれる。

しかし、ハーフタイムで早速神戸が、というか、ネルシーニョが動く。
ディフェンスの穴になっていた増川と、全く機能していなかったFW石津を、北本、フェフージンにスパッと替えてきたのだ。
むむむ、増川のままでいいのに!よりによって北本って。フェフージンって誰だよ知らないよ!

そうしたら、この交替策がピタリとはまるんだな、これが。
北本が最終ラインに入ったら穴がなくなり、しかも攻撃の基点にまでなっている。
あんなに前半はノビノビやっていた尚紀が、フェフージンが入ったことで後手を踏むようになった。
やはり、神戸へ行ってもネルシーニョはネルシーニョなんである。

神戸の攻撃が流動性を持つようになると、新潟のディフェンスがはまらなくなった。
奪いどころがはっきりしなくなり、あ〜、これはヤバイぞ、と思ってるうちに同点に追いつかれてしまう。
ぬぬぬ。悪い予感しかしないときは、そういうことになるのだ。

2-2のドロー。
負けたわけではないし、ホーム無敗は継続中ではあるのだが、こういう試合こそしっかり勝ち点3にしていかないと、いつまでたっても上位へ行けない。
気になるのは、点は取れるようになったけれど、その分失点も増えていること。
ヤンツーさんのコメントでは、失点はある程度仕方がない、ということだったが、それならば、それ以上の得点力をつけなくてはいけない。何しろ、リーグ戦ではラファとコースケしかゴールを決めていないのだ。
得点力の中には、当然セットプレーでの得点も重視されなければいけないと思うのだが、全く得点のニオイがしないのはどうしたものか。これはもう、

「セットプレーの攻撃なんとかすっぺ会議(略してSPNKNSP)」

を早急に立ち上げるべきではないか。

今年のチームは特に、レオと裕紀に依存する部分が大きすぎるので、他の選手がもっと2人を助ける動きをしていかないといけないんじゃなかろうか。J1でも屈指のボランチコンビであるのは確かだけれど、それだけに、相手の対策も進んでいる。
他の選手がもっと機能的に動くことで、得点も増えるし、失点だって減ると思うんだけどなぁ。(そんな単純な話ではないでしょうけどね)


試合の立ち上がりのいい時間帯に得点を獲るということが、今年はできるようになってきたのはポジティブな部分。
課題は、さらに追加点を獲ることと、ディフェンスが集中力と落ち着きを持つこと。
これからの、オフなしの6連戦でどれだけ踏ん張れるか、勝負どころをしっかり闘いたい。悔いを残さないように。



翌日は、サポ仲間の新築祝いで五泉へ。
楽しかったなぁ。
北五泉駅のホームから、菜の花畑が見えました。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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風のような先制ゴールと、目標到達への道
新潟市内では桜が満開を迎えた先週末。

日曜日の午後はぽや〜っとテレビで競馬の桜花賞を見ていた。
馬券を買わなくなって早10年以上だけど、相変わらず競馬中継は見てしまうんだな、これが。(ちなみに、競馬番組は「みんなのケイバ」よりも「ウイニング競馬」派だ)

レッツゴードンキという馬がいたので、ドン・キホーテに買い物しにレッツゴー!いうことなのか、びっくりドンキーにハンバーグランチを食べにレッツゴー!なのか、なんてことを思ったりしていたら、なんとこの馬が大本命を差し置いて、まんまと逃げ切り勝ちをしてしまったのであるw

レッツゴーの冠名を見て、'92年天皇賞・秋で、大本命のトウカイテイオーを差し置いて勝ってしまったレッツゴーターキンという馬を思い出した。(ちなみに私はトウカイテイオーの馬券を買ってましたが、何かw)
栗毛に星というキュートな風貌のレッツゴードンキを見ながら、あのブルー×グレーの段だら模様(新撰組の法被みたいな柄)のメンコをつけたレッツゴーターキンの顔を思い浮かべたりしていたのだった。

馬券を買わなくても、こういう楽しみ方ができるのも競馬なんだよね。



…ええっと、前振りが長くなったけど、ここからが本題w


鹿島戦はナイトゲームで、BS1で生中継があったのだけれど、統一地方選挙速報に家人が釘付けになっていたため、ようやく自室のテレビで中継を見られたのは後半が半分くらい過ぎてから。
スコアは既に1-1であり、鹿島も新潟も、勝ち越し点を目指してせめぎ合いを繰り広げていた。

どちらに転ぶか全く予断を許さない試合展開に目を奪われたのだったが、その中でも前野と尚紀の両SBの動きが何度も目に入ってくる。
ナビ杯でのプレーが評価されてのスタメンだと思うけれど、2人とも自分の持ち味をしっかりと出せているように見えた。
特に尚紀のノビノビしたプレーがいい。尚紀は、マツケンや慶の後塵を拝するような感じがあったけれど、一皮むけたなぁ。これもレナトのおかげだなぁ、たぶんw

後になって、録画を見直したのだけれど、とにかく両チームとも攻守の切り替えが速く、見ごたえたっぷりの試合だった。
いやー、ラファの先制ゴール、鮮やかでしたね。走りこんだ角度といい、スピード感といい、2007年のカシスタで貴章が、岩政をぶっちぎって決めたゴールを髣髴とさせた。(個人的にはあれが、新潟時代の貴章のベストゴール。ゴール裏で見ていたということもあるけれど)
これで今季早くも4得点目。ラファのスーパーサイヤ人化は止まらないのである。

やはり、課題は最後のパスやクロスの精度、セットプレー、ということになるんだけれど、試合を経るごとに、チーム状態が上がっているのが分かる。
宗と尚紀の右サイドはいいコンビネーション。まだまだ伸びる。分かり合えるのが早いのは、やっぱりユースの先輩後輩コンビだからかな。

一方で、少々心配なのが裕紀。
ここのところ、コンディションに問題を抱えているのか、ディフェンスはともかく、攻撃面での展開力が影を潜めているのが気になる。
もっとやれるのは分かってる選手だけに。


そして、めまぐるしい攻防の中、迎えたアディショナルタイムで、例のシーンが発生した。
左サイドの前野に展開し、前野からギュンへ、いいクロスが入る。ここで曽ヶ端がボールをファンブルし、ギュンと交錯すると、山本脩斗がギュンの脚に突っかけて倒した。(ギュンの怖さをよく知る山本脩斗が、無理を承知で止めにかかったという感じだろうか)
これはPKか、と思われるシーンだったのだけれど、家本主審は笛を吹かず、ファウルにもならなかった。

そして、そのままタイムアップ。

納得のいかない新潟の選手たちが主審に詰め寄り、ピッチサイドではヤンツーさんが目をむいて第4審につっかかる。
そんな中、前野に異議でイエローが出されてしまった。(後日、前野は、すでにイエローをもらっている健太郎やレオに抗議をさせないために、自分が抗議したと語った。移籍してきたばかりなのに、すでにリーダーシップを発揮する、まえのん。すげー)

あまりジャッジに文句を言うのは、負けを認めているみたいで好きじゃないが、やはり最後のシーンは……と思ってしまう。
(この試合、PK相当のプレーが見過ごされたシーンは2回あったと言う話だったが、前半に尚紀が倒されたシーンは、レフェリーによっては笛を吹かない人もいるかな、という印象を受けた)


いい試合だっただけに、勝ちたかった。勝たせてあげたかった。
でも、目標へ到達するためにも、もっと細部にわたって厳しく突き詰めていかなくてはいけないんだと、改めて思う。
プレーの精度もそうだし、エアポケットのような、一瞬の隙をなくすことも大切。
そして、相手をいなす、ずる賢さも。
新潟のように、真面目な選手が揃っているチームでは、なかなか難易度が高いかもしれないが、一歩一歩やっていくことで、目指すものが見えてくると思うのだ。






ところで。

日曜日は統一地方選挙で、新潟市議会議員選挙の投票日でもありました。
私は期日前投票へ行ったので、すでに投票済みでしたが、
梅山修さんの落選はとても残念で、梅さんが立候補した西区の選挙民として、力が及ばなかったなぁ、という忸怩たる思いもあります。

でも、梅さんが選手生活を引退して飛び込んだ、2期8年に及ぶ市議会議員生活で、どれだけ私たちのために身を粉にしてきてくれたかは、絶対に忘れないし、常に市民の目線で物事を考えてくれる議員さんだったと思います。
そういう人にはもっと長く議員を続けてほしかっただけに、本当に残念で仕方ありません。

議員生活に区切りをつけて、今後はアルビのスクールコーチに専念するのか、はたまた別の道を選ぶのかは分かりませんが、できることなら新潟にずっといてほしいな、というのが個人的な願望です。

本当にお疲れ様でした。
まだまだこれから。陰ながら応援し続けますよ、梅さん。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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夜桜、ヤマザキ春のギュン祭り


昨日のナビ杯鳥栖戦は、今シーズン初のナイトゲームだった。
毎年のように、桜が咲く頃に平日ナイターのナビ杯のホームゲームが入ることが多い。

で、去年も4月16日のナビ杯甲府戦が満開の夜桜に囲まれてのナイトゲームで、クラブもこのチャンスを逃さずに、ドリンク1杯と勝ちの種付きの「夜桜サッカーチケット」とか売り出せばいいのに、なんてことを考えていたのだ。
(お花見シーズンには「お花見サッカーチケット」として売り出せばいい。桜の名所の中にスタジアムがあるロケーションを生かさない手はないっすよ)

で、今年は4月8日が夜桜サッカーの日、ということになった。
例年なら、開花宣言が出るか出ないかの時期だけど、今年は開花が1週間近く早かったおかげで、ちょうど見ごろ。



オレンジブルーにライトアップされたビッグスワンと、桜とのコラボレーション。
いや〜〜、美しいなぁ〜〜〜〜。

18日の神戸戦の頃には、残ってるかなぁ…。


定時ダッシュには少々失敗したけれど、高速を利用したおかげで、キックオフ20分前には駐車場に到着。
しかも、清水戦に続いてスマホチケットアプリ「tixee」で駐車券を購入したので、列柱廊裏のP1駐車場である。スタジアムが近いのが、ギリギリ到着のときは本当にありがたい。

一気に寒さが戻ったし、平日ナイターのナビ杯だし、観客少ないだろうなぁ、と覚悟はしていたけれど、本当に少なかった。
メインとバックに人が少なく、ゴール裏に人がいるだけ、にも見えてしまう。8年前にカシマスタジアムへ行ったときに感じた印象と似ている気がする。

でも、少ないときほど、スタジアムの空気が濃密になるんだよね。あれは不思議なもんだなぁと思う。
みんな、万難排して平日ナイターのカップ戦に駆けつけてるわけだから、本当に好きな人しか集まっていない。
さらに、観客が少ないと選手の声がよく聞こえる。その昔、試合中にウッチーが、

「ボールに行け!ボールに!」

と怒鳴る声がスタジアムに響いていた。昨日は、健太郎の声がよく聞こえた。ヤンツーさんとかね。
で、ひとり、甲高めのハスキーな声がよく響いてたんだけど、あれは誰だったんだろうか。


スタメンは、鳥栖はほぼベストメンバー。新潟は2トップをイブとギュン、左SHに武蔵(コースケが右SHにまわった)、ボランチに成岡さん、CBに健太郎、SBは右がマツケン、左が前野といった具合に、川崎戦からスタメンをいじってきた(ケガ人が出ているという台所事情も背景にあったようだが)。

試合は、立ち上がりからボールが頭上を行きかう、いかにも鳥栖戦、という展開。鳥栖相手で重要なのは、とにかく接点の争いで負けないことなのだが、ベアスタのリーグ開幕戦では、そこで後手を踏んで苦杯をなめただけに、ビッグスワンに戻って、新潟がどこまで自分たちのペースでやれるかだと思っていた。

結論から言うと、接点でかなり勝てていたし、セカンドボールも拾えていたので、鳥栖に流れが行きかけても、取り戻すことができていた。
イブとギュンの2トップもコンビネーションがよく、イブが落としたボールがギュンに入るシーンがよく見られた。
(この試合、イブのポストプレーは実に安定感があって秀逸だった)

それにしても、ギュンの移籍後初ゴールは素晴らしかったなぁ。
前半終了間際、コースケからのパスを反転シュート。いい時間帯に、いいコースにゴールが決まった。
コースケの狙い済ましたパスもよかった。さすが付き合い長いだけに、分かり合ってますね。
そして、歓喜の輪の中にいるギュンに向かって、ジャンピングヒップアタックをかますコースケw
分かり合ってますねw

他に印象深かったのは前野。
試合の立ち上がりは守備面で戸惑いが見られたものの、慣れてくるにつれて安定感を増し、積極的な攻撃参加も多数。
中でも目を引いたのはキック力。クロス、FK、CKとも、低い弾道でいいボールを入れてくる。新潟にはいそうでいなかったタイプのキッカー、という感じ。
FKやミドルシュートで、あわや、というシーンがいくつかあった。
FKでは、強く、さらに微妙に沈むように変化するキックを見せてくれた。これは、試合でもっと見たいなぁ。試合に出れば、遠からずFKでゴール決めるんじゃなかろうか。

その一方で、ちょっと心配になったのがマツケン。
縦への推進力は相変わらず素晴らしいんだけれど、縦へオーバーラップしてクロス、というプレーだけじゃなくて、PSM岡山戦で見せた中へ切れ込む動きとか、もっとプレーの幅を広げていかないといかんのじゃないだろうか。(マツケンがすぐにクロスを上げたときの、ヤンツーさんの否定的なジェスチャーを見ても、ヤンツーさんもそれを求めているんだなと感じたのだ)
慶が存在感を増し、尚紀も長足の進歩を見せている中での右SBの争い。マツケンも武器を増やす時期に来ていると思う。

豊田とのマッチアップで完勝した健太郎に頼もしさを感じ、イブvsキクちゃんを堪能し、そして試合にも勝つという、これ以上ない結果。
考えてみれば、今シーズンはここまで、ホームで負けていないのであった。最低限、これは続けて行きたいところですね。





【おまけ】
試合後、ひとりスカパーのヒーローインタビューに駆り出されていたギュンが、お疲れだったのか、芝生管理用の作業車に乗ってスタンドに挨拶回りする姿が、リリーフカーに乗って登場する大魔神佐々木のようであったw
ここはひとつ、チアのおねいさんに運転をお願いする、というのはどうだろうかw
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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尚紀vsレナトに「やられたらやり返す」という言葉を噛み締める
先週の土曜日は、J-SPORTS1では朝から深夜まで東京セブンズやスーパーラグビーなど、ラグビー中継三昧。
7人制ラグビー(セブンズ)は、ラグビーでは「春」の季語。前週の香港セブンズ、この東京セブンズと、春の風物詩の大会が続く。
あぁ、また観に行きたいなぁ、東京セブンズ。
楽しいし、本当に面白いんですよ、7人制ラグビー。
今大会は、日本代表が初めてベスト8に進出したので、秩父宮は多いに盛り上がったようだったが、個人的に目を引いたのはアメリカ。ラグビーでは決して強国ではないけれど、7人制ラグビーが五輪種目になったことで、強化に力が入っているようだ。リオ五輪では台風の目になるかもしれない。



そして、川崎戦。

ヤンツーさんがベンチコートを着込んでいたので、今日は新潟よりも川崎の方が寒そうだなぁ、と思いながらの観戦。

結論から言うと、1-4の敗戦だったわけだけれど、試合の立ち上がり、失点するまでの時間帯は、いい入りだった。
ここで、もっと川崎を怖がらせる状況が作れていればと思うと、とても残念だった。

試合のスタッツの数字を見ると、シュート数もCK数も新潟の方が多く、それだけ見ると新潟が優勢のように見えるけれど、結果は逆。
本当に決定的なチャンスを作れていたかどうかは、数字には表れないし、これだけCKを獲得していて、それが全く得点に結びついていないということは、それだけ得点チャンスを潰しているということになる。
その一方で、川崎がいかに決定的なチャンスをを効率よく得点に結びつけていたかが、このスタッツから見えてくるようだ。

この試合で、新潟はスタメンを前節から2人入れ替えて臨んだ。
右SBが慶から尚紀に、CBが健太郎からマイコーに。
この意図は、いろいろ考えられるけれど、過密日程の中で、様々なオプションを試したかったんじゃないだろうか。

慶ができることは十分わかっているので、トレーニングで調子が良かった尚紀を90分使いたかった。
ジュフンが負傷したため、なにげにスクランブル状態になっているCBは、負傷が癒えたマイコーを実戦復帰させ、カズとのコンビを組ませたかったのと、出ずっぱりの健太郎を休ませたかった。
想像できるのは、そんなところかなと。

実際、尚紀の出来はよかったと思う。
レナトとのマッチアップは見応え十分。1vs1で引けを取らず、レナトをドリブルでちぎるシーンもしばしば。
以前の対戦では、あんなにチンチンにやられていたのに、むしろやり返したような出来に、油断してるうちに、子どもの成長をうっかり見過ごしてしまいそうになっていたことに気付いてしまった親のような気持ちになったのであるw(例えが分かりづらい?)

途中出場で存在感を発揮していた成岡さんとイブも含め、水曜日のナビスコカップ鳥栖戦に向けて、プラス材料はあった。

ただ、気になるのは、今回の試合でも、ダブルボランチの位置がガラ空きになって、そこを使われることが見られること。
徹底的なマンツーマンディフェンスだったこともあるし(マイコーが杉本健勇を追い掛け回して、前線近くまで来ることもあった)、レオと裕紀が前掛かりになることが多いというのもあるけれど、サイドの守備を助けに、自分の持ち場を捨ててまで行かなければいけないシーンも多い。
今回のトラッキングデータでも、総走行距離は裕紀がトップ(12.40km)で、レオが2位(11.79km)。川崎のトップがエウシーニョの11.39kmだから、両チームを通じて、この2人の数値がダントツなのだ。ウチはダブルボランチの能力の高さに頼りすぎてるんじゃないかなぁ、と思ってしまう。
今の守備戦術でやっていく以上は、他の選手が、もっと2人の負担を減らすように頑張ってほしい。助け合いの精神ですね。


今シーズン、結果に拘る時期にチームは来ているけれど、結果に拘ることと、結果だけで判断することは、意味が全く違う。
過密日程の中で、チームが何を目的にして、相手をどうスカウティングしながら準備をしたのか。その上で、試合では何が出来て、何が出来なかったのか。その積み重ねで出てくるのが「結果」というもの。
その繰り返しの先に、タイトルやACLがあるのだと思うし、試行錯誤も紆余曲折もなしに、いきなり目標に到達できるなんてことは、あり得ないっすよ、マジで。
その経過の中で、選手個々の成長やチームの成熟を見ていきたい。
等々力で作った借りを、9月26日のビッグスワンでどう返すのかが楽しみでもあるし。

やられたらやり返す。どうせなら倍返しで。
これで行きましょう。




ところで。
ヤンツーさんの若手育成術というのは、独特だなぁと思う。
ヤンツーさんは、明確な基準を選手に提示しながら、それに合ったものを見せた選手は、ルーキー、若手、ベテラン関係なく、実戦で使おうとする印象がある。
その中で、慶のように劇的に伸びる選手が出てくる。
育成術というよりは、覚醒術、という言い方が合ってるのかも。
思い切った起用もするし、同ポジションのライバルで競わせる、ダメなときはスパッと外す。その結果、一気に覚醒する選手が出てくる。
その象徴が慶だろうし、今の尚紀にも気配が感じられる。恐らく、武蔵もマツケンも宗もそう。宗は川崎戦では、ハーフタイムで成岡さんと交替させられたけれど、これを糧とできるかは、宗が今後プロとして成功できるかに関わっていくと思う。それだけ期待されてるんだよね。頑張ってほしい。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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