2015年05月の記事 | ぐっちいのスポーツを読もう!
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取り戻したものを、二度と手放さない



昨日のナビ杯湘南戦は、何とか定時ダッシュして、高速を使ってビッグスワンへ駆けつける作戦を立てていた。

何事もなく終わってくれと思っていた矢先、定時30分前にクライアントから電話が来て、その対応をしていたら、退社できたのは定時15分後。
バイパスの一日市ICの入口近くの電光表示に、事故渋滞の文字があったので、予定通り、日東道の新潟空港ICへと直行した。

まぁ、ここまでは実に順調だったわけだけれど、新潟亀田ICで降りようとしたら、料金所のETCゲートがなぜか「閉鎖中」になってるじゃないの。なんだとー!出られないじゃないかぁぁぁぁぁ!
ビッグスワンの目前まで来て、まさかの足止めである。

それでもどうにか、5分くらい待たされてからゲートが開き、高速道路脱出。
そして、ビッグスワン前の公園線に出ると、今度はセーブオン前の交差点の手前で渋滞が始まった。うわ、どうせ平日ナイターのナビ杯だし、余裕だろうと思っていたのに…なんか懐かしいぞ、駐車場渋滞w

結局、南側駐車場が満車で、まさかの鍋潟駐車場行き。鍋潟もかなり埋まっており、私がスタジアムへと歩き出してからも、続々と車が入ってきていた。

うーん、これはもしかして、実験的に駐車場無料にした効果なのか。
確かに、仕事帰りに駆けつける場合、無料となれば、エイヤッと気安くスタジアムへ行けるもんなぁ。
それにしても、この混みようは、今日はどれくらい観客が入るんだろうか…と思いながら、キックオフ直前にスタジアムに入ると、何のことはない、普通にガラガラなのだった。
まぁ、私みたいに1人1台で来てる人も多いだろうし。

後半から入場の人は当日券半額というサービスもやっていたし、この実験的取り組み、効果のほどはどうだったのか、後で聞いてみたい。



この日のスタメンは、こんな顔ぶれ。


    宗

 達也   マサル

コルテース   尚紀

   慶  裕紀

 前野  カズ  マイコー

    守田



健太郎が出場停止のため、達也がキャプテンマークをつけた。
湘南のキャプテンマークが坪井だったので、試合前のコイントスでは、達也と坪井がキャプテンとして対峙したわけである。
聞くところによると、それをテレビで見ていた浦和サポがいたく興奮していた、とのこと。
10年前には、誰も想像しなかった絵だもんなぁ。


1トップの位置に高さのある宗を入れ、達也とマサルの2シャドー(なぜマサルが右で達也が左だったのかは聞いてみたい)。
前から追える3人。
ここのところ、前線の守備に物足りなさがあり、それが中盤から後ろの守備に負担をかけていたところがあるので、そこを改善できる顔ぶれということなんだろうか。

私としては、一度、宗のFWが見たかったので、ちょっとこれはうれしかった。
最初はなかなかボールが収まらなかったので、大丈夫か、と思ったのだけれど、試合が進むにつれ、どんどんよくなっていった。
ボールは収まるし、なんといっても前からのプレッシングが素晴らしい。
前から追いかける姿を見ていたら、貴章を思い出した。
後は、ゴールを決めるだけだ。

とにかく、宗とマサルの守備での追い掛け回し方が素晴らしく(達也はやや下がり気味のポジションを常に取っていて、宗とマサルほどは追い掛け回さなかったけれど、あれはそういう指示だったんでしょうか)、他の選手たちも積極的に追いかける。
そうしているうちに、湘南の方がミスをしてくれたり、ボールを手放してくれたりするわけだ。

それでも、試合開始早々に、右サイドで3人でプレスに行ったのに奪えず、逆にかいくぐられ、ペナルティエリアに進入を許した上にラストパスを出させてしまったプレーは、結局決まらなかったからよかったものの、あれは失点してもおかしくないシーンだった。
3人で囲みに行ったなら、あんなプレーをさせてはいけない。
そこらへんが、まだまだ課題があるところ。

一方で、広島戦の反省を生かしてるのかな、と思ったのは、守備のときのコルテースと前野。
広島戦ではドウグラスと前野が身長差がありミスマッチになったが、今回も前野は長身のブルーノが相手だった。
ここで、コルテースが前野を助けに来るプレーが見られ、CKの守備では、ブルーノのマーク役はコルテースだった。

コルテースは、攻守に奮闘していたし、前野もよかった。前野のサイドチェンジは凄かったし、セットプレーでも、可能性のあるボールを蹴ることができる。前野とマサルのキッカー役は、ワクワクするね。
マサルは、試合で自分のよさをどんどん出せるようになった。巡ってきたチャンスを、ようやく掴んだんじゃないだろうか。


後半に入って、宗と達也を、イブとギュンに一気替え。
どうしても止まってボールを待つ傾向がある2人だけに、動けー、追えー、裏狙えー、とばかり口走っていた。

最初は、宗と達也を引っ込めたことで、前線の動きが減り、停滞しそうになったが、少しずつ、イブとギュンにもいい動きが出てくるようになった。
ボールの収まり方が、宗とイブとでは違う。それぞれに持ち味があるね。

この試合では、チーム全体に前への意識が高く、縦へのチャレンジするパスも多かった。
それが、イブとギュンのゴールに結びついたと思う。

イブのゴールは、得意な右斜め前からの「イブゾーン」から。
ギュンのゴールは、ナルからパスを受けた慶が駆け上がり、放ったシュートのこぼれをヘディングで押し込んだ。必ずこぼれ球が来ると信じて前に詰めていた、ギュンらしいゴールだった。
結果的に、交代策が当たった、ということになるわけだけれど、宗と達也の頑張りがお膳立てになっていたことは、忘れないようにしたい。


トライ&エラー、チャレンジ&カバー。
やっと、いつもの新潟のサッカーに戻ってきたかな、という気がする試合だった。
それは、相手が湘南だったから、ということもあったかもしれない。

新潟らしさを取り戻し、ミスを恐れずに果敢に前へ行く。
これは、今後も絶対に手放してはいけない、新潟のアイデンティティーだろう。


試合終了のホイッスルがなり、喜び合う選手たちの笑顔を見ながら、ああ、やっぱり一番見たかったのは、選手たちが笑ってる顔なんだよなぁ、と思った。

悔し涙はもう、さんざん流した。
これからは、最後に笑うために、もっと厳しく、さらに成長していかなくちゃいけない。
その思いは絶対に失ってはいけない。


この日の2-0の勝利で、新潟はナビスコカップAグループの2位に浮上した。
1位のFC東京が勝ち点11、その後に、勝ち点8で新潟、湘南、鳥栖が並んではいるが、得失点差で新潟が上位になった。
残りは1節。次の松本戦で勝てば、他会場の結果に左右されることなく、決勝トーナメントが決まる。
新たな歴史を作るためにも、絶対に勝つ。掴み取る。



ところで、この湘南戦で、達也が交代で退くとき、入ってきたイブが、カズにキャプテンマークを持っていった。

うわ、カズがキャプテンだよ!

なんかもう、勲が初めてキャプテンマークをつけて、選手入場の先頭を歩いてきたときの感動が甦ってきた。
アカデミー出身の選手が、キャプテンマークをつける日がやってきたのだ。これも、歴史的なシーンに違いないのだった。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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Every wall is a door.
レオの体調不良、ラファ、マツケン、ジュフンのケガ、マイコーと慶が出場停止。

「飛車角落ち」のレベルを超えたスクランブル状態で迎えた広島戦。

2種登録のU-18の2人(宮崎幾笑、長谷川巧)を遠征メンバーとして連れて行ったという話を聞いて、いやー、これは大変なことだなぁ、と思っていたのだった。

この逆境の広島戦で、いきなりユースっ子がデビューしちゃったらどうしよう。

結局、実際には出場機会はなかったわけだけれど、もしも彼らのうち1人でも出ていたら、本人にとって何をもたらしたのだろうか。
いずれにしても、ガチンコの公式戦でベンチ入りした経験は、2人にとって得がたいものだっただろう。


この日のスタメンは、こんな感じだった。


     イブ

 ギュン    コースケ

コルテース      尚紀

   マサル  ナル

  前野  カズ  健太郎

     守田



ここのところ精彩を欠いている裕紀がベンチスタート、途中出場でいいプレーを見せてきたマサルをボランチ起用。そして、3バック。

試合の映像は、試合終了間際からしかリアルタイムでは見られなかったので(ヤンツーさんのインタビューは、リアルタイムで見たけれど)、試合内容の細かいところは割愛する。
しかし、2-4というスコアと、最下位転落という現実は、しっかりと受け止めて、前へ進むことを考えよう。

翌日の新潟日報の記事には、ヤンツーさんのコメントとして、今回は守備のやり方を変えた、という話が出ていた。

「積極的なプレスを封印して、めりはりをつけてボールを奪いにいく」作戦だったとのことだが、残念ながら、それが功を奏したとは言えず、逆に、試合後のヒーローインタビューで、2得点した塩谷に、

「今日は相手のマークが緩かったので」

と言われてしまった。うーん。
考え方はいろいろあるし、あくまでも素人考えなのだけれど、球際でファイトする姿勢、しつこくプレスに行く姿勢、ピンチにはマークを捨ててでも助けに行く姿勢を取り戻すことの方が先決なのではないかなぁ、という気がする。

去年の得点力不足の反省から、攻撃的に特化したチーム作りをしてきたのだと思うが、それで守備のバランスを崩してしまっては、せっかく取れたゴールも、取り返されてひっくり返されている。


それでも、ギュンのリーグ戦初ゴールは、「変態ドリブラー」の真骨頂を発揮した、いかにもギュンらしいゴール。
そして、終了間際の2点目は、前野のCKを達也が押し込んだ、今季セットプレー初得点だった。
マサルの90分フル出場も、マサルにとっても、チームにとっても、大きなきっかけにしてほしいところだ。

手痛い敗戦の中で得た、いくつかの光明を、次にどう繋げていくか。
すべては甲府戦にかかっていると言ってもいい。


「月刊Komachi」7月号の「ALBI Q&A」に、前野の座右の銘が紹介されていた。


「Every wall is a door.」


すべての壁は扉である。


目の前にある壁は、成長や次へのステップへと繋がる扉だ、ということだろう。

乗り越えた先に、何があるか。
もしかしたら、よじ登るだけでなく、押してみてもいいかもしれない。あっ、押してみたら開いたよ、なんてこともあるかもしれない。

試合後、ゴール裏のサポーターと向き合った健太郎と前野には、涙があったと聞いた。

今の状況で、サポーターの中に、チームへの批判や不満が渦巻いて、それが刃のような言葉になって出てきてしまうのは、仕方がないかもしれない。

でも、何があっても、選手の味方になれるのも、勇気を与えられるのも、サポーターだからできることだと思っている。

この苦境を乗り越えるために、今目の前にある壁を、未来に繋がる扉に変えるために、最後まで選手とともに闘う。




広島戦翌日、新潟市西区の寺尾中央公園バラ園にて。
オレンジ色が鮮やかなバラを見つけた。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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実に怒涛の週末だった


5月16日、仙台戦。

同じ勝ち点10の相手で、絶対に勝ち点3が必要な試合。
しかも、レオがいない。ラファもまだ復帰できていない。ジュフンの全治3ヶ月も発表になり、もうこれは、えらいこっちゃ、というレベルを超えている事態である。

試合前のカナール水上ステージでは、えのきどいちろうさんと元サカマガ編集長の平澤大輔さんのトークショーが行われた。
このお2人のトークを拝聴するのは、去年のにいがたサッカームービーウィークで、映画「サントス」上映後のトークショー以来だな。

ここまでの新潟の戦いぶりと課題、そして仙台戦の展望というのが主な内容だったのだけれど、平澤さんの新潟の選手の評価がなかなか興味深く。
平澤さんは以前から大野カズがお気に入りで、今回は具体的にカズのどういうプレーがいいか、ということを話してくださった。特にSBとしてのプレー。CBと平行で動き出すのではなく、まず前に出てからボールを受けるから、次のプレーの選択肢が広い、と。なるほどー。

その他にも、ギュンの「変態ドリブル」のリズムについて、コースケのプレーの素晴らしさ、コルテースの「腰フリフリ」の独特なステップ、尚紀に「少年から大人へと変わる色気を感じる」などなど。

えのきどさんは、
「この仙台戦はアルビレックス新潟の歴史の分岐点になる」
と。
新潟は、ここで落としたら大変なことになる、という試合を勝ってきた歴史がある。その底力を発揮しなければいけない。


…と、非常にテンション高く臨んだ(つもり)の仙台戦だったのだが…。


ひと言でいえば、

「球際で負けていては、サッカーにならない」

ってことなんですよね。

聖籠では、1vs1や相手のロングボール対策と思われるヘディングなどの練習をやっていたのだが、対策したことが試合に出せないというのは、どういうことか。

レオの不在を受けて、この日のダブルボランチは裕紀とマイコーだったのだが(マイコーは相手のロングボール対策とセカンドボールを拾いまくれ、というミッションを帯びていたらしい)、ここが機能していたとは言い切れず。
レオと裕紀のコンビのよさは、お互い動きながら、縦関係を作ったりするなどの役割分担ができていたことなんだけれど、マイコーとのコンビとなると、マイコーに動きが少なく、2人が並列しているシーンが多かった。
やはりボランチが本職ではなく、360度の対応に慣れていないマイコーには、難しかったのか(試合後のインタビューでも、「自分はCBの方がいい」と正直にコメントしていたけれど)。

ギュンとイブの前線も、パスを引き出すようなアクションが少ないので、後ろから有効な縦パスを入れるシーンが減った。
サイドチェンジは度々使っていたし、サイド攻撃からクロスを入れるというプレーは、聖籠でもやっていた通りにできていたので、もっと全員が自らのアクションで動き出す意識を高めていれば、もう少し何とかなったんじゃないか、という気もする。

それでも、守備ブロックをしっかり構築して、セカンドボールへの反応も速かった仙台に、後手を踏み続けてしまった。
うーん、新潟のようなチームが、球際で負け、セカンドボールも拾えないようでは、勝てるわけがない。


現在のチーム状況を考えれば、もっと守備的なサッカーをした方がよかったかもしれないが、新潟はあくまでも攻撃的なサッカーを選択した。
それは、仙台にとっては思う壺だったということなんだろう。

これからはもう、現実的な戦い方を選んだ方がいいんじゃないだろうか。
タイトルとかACLという目標は、一時棚上げするしかない。

守備に特化して、つまんなくても、イブをターゲットにどんどん放り込むくらいの開き直りが、今、求められているように感じる。

そんな中、裕紀の素晴らしい縦パスがあったり、クロスの入れ方にも可能性を感じることはできた。
続けていく部分と、考え方を変える部分と、そこは柔軟に対応した方がいいんじゃないかと思うのだけれど。
どーなんですか、ヤンツーさん。





5月17日。
朝から聖籠へ。
昨日のスタメン組によるリカバリートレーニングを眺めていた。

選手たちが2つのピッチを一杯に使ってランニングをしている間、ヤンツーさん、トゥッコさんを中心に、コーチングスタッフが集まって何やら話し合っていた。

ランニングでは、終始コルテースが先頭を走り、終了後のファンサでは、2度も出てきてくれるなど、レオ不在の中、自分がチームを盛り立てようという責任感を感じた。
めちゃ陽気な奥さんもご一緒(髪型も夫婦似てるんだねw)。

いや、本当に真面目なんだよね、コルテースは。

そして、ファンサでのギュンのゆるキャラっぷりに、思い切り癒されたのであった。
(残念ながら、裕紀はファンサに姿を現さなかったので、声がけはできず)


これから仙台との練習試合が始まるというタイミングで時間がなくなり、聖籠を後にして、北書店へ。

えのきどいちろうさんと北尾トロさん、そして3人のライターさんによる、「レポCD発売記念トークイベント」があったからだ。

http://www.repo-zine.com/

参加者は30数名、その多くが、アルビサポという中w、ライターさんたちの「青春の恥ずかしい思い出が詰まった洋楽」が、トークとCD演奏で語られるという、音楽イベントですね。

前説として、えのきどさんと、元サカマガの佐藤さん(元「サッカー茶柱観測所」担当編集者)による、仙台戦のレビューがあり、忘れようと思っていた試合をいやおうなしに思い出し、会場の雰囲気もどよーんとしているw
要するに、腹を決めて、腰をすえてかからないといかんぞ、ということですよ。

その後の約3時間に及ぶトーク&音楽は、とにかく楽しくて、試合のことなんか忘れたなぁ。そうじゃなかったでしたか?参加された皆さんw

イベント後の懇親会(北酒場)でも、トークショーの続きみたいなことになり、それだけで1冊本ができちゃいそうな勢いなのだった。


あぁ、濃い週末だった…。よし、今シーズン、最後は笑って終われるように頑張りましょうね皆さん。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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レオが帰ってくる場所


5月13日。
この日は半年に1度の定期検診日のため、1日休みを取っていたので、朝、聖籠に寄って練習見学をしてから病院に行こうと決めていた。

それが、5月12日に突然飛び込んできた「レオが肝機能の精密検査のため一時帰国」のニュースに、これは何が何でも聖籠へ行かないといかん、という切羽詰った気分になっていた。

クラブハウスに到着したのが、9時15分頃。
見学者はまだ誰もおらず、Aピッチに何も練習の準備がされていないので、あれ?と思っていると、Cピッチの方でスタッフが動いているのが見えた。

ああ、今日はCピッチを使うのか。

すると、茶野コーチがクラブハウスに戻ろうとしていたところに出くわした。

「おはようございます!」

と、にこやかに挨拶してくれる茶野コーチ。さ、さささささ爽やか〜。

茶野さん。2004年の国立競技場で、茶野さんにやられた1ゴール1アシスト、あれをメインスタンドで観てたんです。
やっぱり茶野さんは、私の中ではジュビロではなくジェフのイメージなんだよなぁ。

Cピッチへ行くと、続々と各テレビ局のカメラクルーが集まっていた。
水曜日の練習で、ここまでメディアが詰め掛けるのは珍しい。「レオ離脱」の報を受けて集結したということなんだろう。

練習は9時半からの予定だったが、10分ほど遅れてから、ヤンツーさんやコーチングスタッフ、選手たちがピッチに姿を現した。ミーティングが長引いたのかもしれない。

見ると、ラファの姿がある。
ラファはウォーミングアップを他の選手と一緒にやったあと、全体練習を外れて、トゥッコさんとシュート練習を念入りに行っていた。
目の前でのシュート練習は、ラファのシュートセンスの素晴らしさを実感できて、実に眼福。
(ラファはその後の実戦練習には合流して、ゴールを決めていた)

トレーニング内容のキーワードは、球際、セカンドボール、ヘディングによるハイボール処理、サイドからの崩し、距離感、といったところ。
仙台対策なんだろうなぁ。

1vs1では、尚紀が足を絡めるようなボールの奪い方を実践していた。これはレオの奪い方だよね。
レオの影響力は、確かにチームの中に根付いている。

サポ仲間と一緒に練習を見ながら、一人がこんなことをつぶやいていた。

「レオがいないことで、これまでのレオ頼みが改善される、という効果を期待しているんだけどね」

ボールを持ったら、まずレオに預ける。そんな状況が、今季は昨シーズン以上に多く見られてきた。
頼りにするレオがいないことが、選手たちの自立、成長を促すきっかけになるのではないか。それは私も感じるところだった。

5月4日に聖籠に来たときは、
「動け」
「要求し合え」
とトゥッコさんやヤンツーさんに口酸っぱく言われていた選手たちも、この日はよく声が出ていた。
今のチーム状況の中、さらにレオ不在という緊急事態で、選手たちにも思うところがあるのだろう。
レオ不在が、チームの起爆剤となることを期待したい。


練習は1時間半過ぎてもまだ終わる気配がなかった。
さすがに病院の予約の時間が迫ってきたので、練習を最後まで見届けずに中座しなければならなくなった。

本当は、裕紀にひと声掛けていきたかった。

レオの不在で一番影響を受け、プレッシャーも感じているだろう。

「サポーターも一緒に闘いますよ。頑張りましょう」

という意志を、裕紀に伝えたかったのだが。

彼も、そろそろ殻を破らなければいけない時期に来ていると思う。
「飄々としながら、なりふり構わない小林裕紀」が見たいんだ。



モバアルには、レオが14時08分新潟発の新幹線で帰国の途に着く、という情報が掲載されていた。

病院で検査結果を待ちながら、何とか早く終わって、新潟駅に行けないかな、なんてことを思っていたのだが、それは叶わなかった。




病院が終わってから、ビッグスワンに寄ってみた。
陽の光を浴びて、すっくと佇むスタジアム。

マイ・スウィート・ホーム。
レオが帰ってくる場所は、ここしかないのだ。
一日でも早く、レオが帰還する日が来るのを、ビッグスワンが待っている。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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ミスを恐れないチャレンジをもっともっと後押ししたい
これは、また聖籠に行かなきゃいかんなぁ。

マリノス戦を観た後、最初に頭に思い浮かんだのは、そのことだった。

このチームは、戦術の問題以上に、もっと根本的な問題を抱えている。

それを感じたのは、5月4日に聖籠へ行ったときだ。

ウォーミングアップトレーニングで、いつも以上にトゥッコさんが選手たちに言葉を投げかける。

「動け!」

「パスしたら止まらない!」

そして、ヤンツーさんの声も響く。

「要求し合え!」

そんな言葉が飛び交うほど、この日の選手たちは声が出ていなかった。
新潟は昔から、選手たちが黙々とプレーしてしまうところがあって、それは選手がいくら入れ替わっても、監督が替わっても変わらないのが、何とも不思議だ。もはやこれは、風土病の部類に入るんじゃないかと思うくらいに。
それでも、ここ数年の聖籠のトレーニング風景は(特にヤンツーさんが監督になってからは)、だいぶ選手たちの声が出るようになって賑やかになっていたのだが、何だか、昔に逆戻りしたような気がする。

ヤンツーさんの、「要求し合え!」という言葉に、ようやく選手たちの声が出始める。
いや〜、言われなきゃ声が出ないんじゃ困るんだよなぁ。


マリノス戦を観ても、その前の山形戦もそうだったけれど、コミュニケーションが足りていない、分かり合っていない、という印象を強く持った。
やることの基本は変わっていないし、去年からいる選手が大半なのに、なぜその部分が後退してしまうのか。
それは、球際で負けることも多くなっている状況と、無関係ではないかもしれない。

サッカーはミスするスポーツで、相手にミスをさせてゴールを陥れるもの。当然、そこに様々な駆け引きや戦術的要素が入ってくるわけだけれど、それだからこそ、ミスを恐れてチャレンジできなくなったら、試合にならなくなってしまう。

ミスを怖がって一歩が出ず、セカンドボールの対応が後手後手に回っているのではないか。
攻撃でも相手にどんどんつっかけていくプレーが少なくなっているのではないか。
マリノス戦では、恐れずプレーができていたのは、レオとコルテースくらいだった。

今、一番心配しているのは、小林裕紀のこと。
山形戦後の考え込んでいるような表情も気になったのだが、運動量はあっても、いつもの機転が利かず、対応が遅れてしまい、結果的にマーク相手のミカに振り切られ、ゴールを決められてしまった。

ちょっと、考えすぎじゃないのかなぁ。もっとシンプルに行けるところはシンプルに行く、いつもならできるはずのプレーの選択が、一瞬の逡巡でできなくなってしまっているように見える。

裕紀は、飄々とやればいいんだよ。それが持ち味なんだから。
周りがバタつきそうになっても、気がつけば、シレッといいポジションにいる。シレッと味方のピンチを救いに行く。シレッと素晴らしいパスを出す。
一番キツイ仕事を、涼しい顔してやってのける。それでこそ、小林裕紀なのだ。

もちろん、裕紀だけじゃない。他の選手も、本来の自分の持ち味を出す、仲間を信頼してフリーランニングする、パスを出す、ミスを恐れずチャレンジし続ける。
そういう姿勢を取り戻すことが、このチームに今一番求められているんじゃないだろうか。
そして、選手がミスを恐れずチャレンジすることを、サポーターなら声援で後押しできるのだ。ミスを罵倒するだけならサルでもできる。


とりあえず近々、聖籠へ行く予定にしているので、チームの様子をしっかり見てこようと思っている。
もしも、裕紀と話ができそうだったら、ひと声かけてこよう。
まぁ、それで何かきっかけを与えられるほど、簡単なことじゃないのは分かっているけれども。
今、自分にできそうなことは、やれるだけやっておく。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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成岡翔さんの咆哮が「新潟らしさ」を呼び覚ます
爽やかに晴れ上がった、GW最終日。
山形戦を見るために、新潟駅から徒歩でビッグスワンへ向かう。
あえて徒歩で行ったのは、ここに寄って行きたかったから。



ビッグスワン近く、長潟の児童公園にある藤棚。

北方文化博物館の藤が見ごろだと聞いて、あの児童公園の藤も満開だろうなぁと思ったからだった。
いやぁ、ささやかな藤棚だけど、きれいだなぁ。




ついこの間は夜桜だったのに、花の主役はチューリップ、つつじへと急速に入れ替わり、すっかり新緑に包まれたビッグスワン。
どんな季節でも、本当に絵になるスタジアムだよね。




医科学スポーツセンター前には、抹茶席ブースが出ていて、サポーターのボランティアによる薄茶が、無料で振舞われていたので、喉も渇いていたことだし、ごちそうになっていくことにした。
リーダーの方に話を聞いたら、

「これから暑くなると、サッポロさんがビールのブースを出したりするかもしれませんけど、今くらいの時期にはお茶席がいいかなぁと思いまして」

とのこと。いいですね〜。
美味しかったです。結構なお点前でした。




サポ仲間と話をしながら、山形名物「炎のカリーパン」の山形牛バージョンや手作りの竹の子ごはんおにぎり、天童ワインや松本土産の信州ワインをごちそうになっているうちに、すっかりお腹いっぱい。


そんなことをしている間に、スタメンメールが飛んできた。
レオが出場停止で、ラファが前日練習のアクシデントで急遽ベンチ外になったので、どういう形にするかと思っていたら、3バックの山形に合わせて、松本戦に続く3バック。ボランチは裕紀の相方が慶。2トップは武蔵とギュン(高さ対策もあるし、イブがスタメンじゃないかと思っていたので、ここは意外だった)。
一方の山形は、2トップのディエゴの相方に林陵平を起用してきた。林は、清水戦で0-3の劣勢を3-3の引き分けに持ち込むヘディングを決めている。これは、セットプレー狙いなんだろうなぁ。

しかも、林陵平は裕紀の明治の先輩ではないか。「やべっちFC」のデジっちでは、好きな女性のタイプは、

「ジュニアアスリートフードマイスターを持っている人です!」

と言ってのけたヤツである(確か既婚者のはずだけどw)。
大学時代のボランチの相方の宮阪政樹はベンチスタートだが、負けるんじゃないぞ、裕紀!(これが一番言いたかった)

また、山形は右のキム・ボムヨン、左の高木利弥の両サイドの調子のよさが、好調なチームを牽引している。ここはトイメンのコルテースと尚紀の頑張りどころだろう。


試合は、立ち上がりから山形が攻勢をかけてきて、新潟はそれをまともに受ける形になってしまった。
向こうが勢いづいてくるなら、それを受けるのではなく、いなすようなプレーができればいいのだろうけど、新潟は最初の対応で受けに回ってしまうと、それを引きずってしまうところがある。
この試合も、それで一気に難しい試合になってしまった気がする。
レオがいないことで、その影響は攻守に及んでいたと思うけれど、特に影響を受けていたのは裕紀で、ケアしなければならない範囲が激増していた。
だからこそ、裕紀にとっても成長するチャンスだったと思う。向こうの松岡がもの凄くいい出来だっただけに、なおさら。

セカンドボールのせめぎあいで後手を踏みがちになりながら、何とか武蔵やギュンが裏をとる動きで抜け出し、チャンスを作っていたものの、それも単発。
山形は新潟対策をしっかりやってきていたし、そこにレオとラファの不在という要因もあって、絶対的な個で打開できる選手がいない。トップ下に入ったコースケも、いつもの運動量がなく、やはり彼の持ち味が活きるポジションは、もはや中央の位置よりもサイドなんだなぁと思う。
その一方で、3バックの右に入ったときのマイコーは、4バックの真ん中よりも、攻撃参加やクロスの精度の高さなど、彼本来のよさが生かされる気がする。これなら、4バックでも右SBで使った方がいいかもしれない。
3バックにすることで、生きる選手もいれば、持ち味を発揮しづらくなる選手もいる。難しいもんだね。


後半に入った61分、山形のCKから、山形が狙っていたであろう形での先制点が生まれた。
石川が蹴った精度の高いボールを、林が強烈なヘッドでゴールに突き刺す。
これは、前半終了間際にも同様のシーンがあって、どフリーになった林がヘディングシュートを放ったのが、わずかに外れた。それが完全に伏線になっていた。
新潟のDF陣も分かっていたはずで、前半のようなフリーにはしなかったものの、結局、競り合えずに打たせてしまった。うーん。

セットプレーの守備。セットプレーの攻撃。どちらもうまくいっていないのは、表裏一体だよなぁ。
どげんかせんといかん。


これで、かつての新潟だったら、このままズルズルと攻めあぐねたまま、試合終了のホイッスルを聞くことになっただろう。
それが、そうならなかったのは、後半にヤンツーさんが切った交代カード3枚…慶→ナル、武蔵→イブ、コースケ→マサル…が、しっかりと仕事をしたからで、試合終了間際、マイコーのクロスから始まったチャンスは、イブ→マサルとわたり、マサルが出したマイナスのパスを、ナルがゴールに突き刺した、見事な同点ゴールに結びついた。
守りを固まらせるとなかなかこじ開けるのが難しい山形のDF陣を、最後の最後で崩した。これができるところに、新潟のチームとしての成長を見ることができる。

やはりここで注目したいのは、マサル。
試合後の梅さんによるインタビューでヤンツーさんが、マサルの起用について、

「トップ下という適性のあるポジションなので起用した」

という趣旨の発言をしていたように、久しぶりの出場とは思えないくらい、すんなりとゲームに入り、幾度となくチャンスに絡み、あっという間に同点ゴールという大仕事をやってのけた。
やはり、マサルは中央付近でプレーするとイキイキする。それが、いつもの4-4-2のスタイルに戻って、左サイドの位置に入ったときに、どれくらい表現できるか、なんだけれど。
いずれにしても、マサルの活躍は、ナルとの呼吸もあり、ようやくではあるけれど、新たなオプションの可能性を示してくれた。マサルにはこれを機会にぜひ、勝負に出てもらいたい。
イブもポストプレーでいい仕事をしたし、やはりイブはスタートから見たいんだなぁ。あんなにボールが納まる選手を後半の後半から使うのは、あまりにももったいない気がするんだよね。



決して褒められた試合展開ではなかったが、これだけ苦しく難しい試合を引き分けに持ち込んだこと、交代出場の3人が見せたパフォーマンスは、他の選手たちにも影響を与えただろうし、ぜひ感じ取って欲しいところ。
ゴールを決めた瞬間、ナルが咆えながらコルテースと抱き合ったときの表情は、今のチームにとって、新潟らしさとは何かを思い出させてくれるものだった。

最後まで諦めない。泥臭くてもゴールを獲りにいく。そして球際の激しさ。

それはまさに、この試合で山形が見せてくれたものだったし、新潟の選手たちの中に確実に根付いているものなのだ。

フットボールの醍醐味を、またひとつ教えてもらった。




トップの試合後、ダブルヘッダーで行われた、なでしこリーグのアルビレディースvsジェフ千葉レディースを観た。

結果はスコアレスドロー。こちらも決着がつかなかった。

本当に久しぶりにレディースの試合を観たけれど、レディースが抱えている課題も、トップチームとよく似ているんだなぁという印象。
パスはよく回るが、なかなか相手を崩しきるところまでいかない。
優勝争いに本格的に絡んでいくためには、レディースにも乗り越えなければならない壁があるようだ。

トップもレディースも、頂点を目指す道のりは、1日にして成らず、だよね。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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いよいよ尚紀の本格化の時か
松本戦は、TwitterやFacebookに続々とアップされる、サポ仲間たちの松本行きの道中記を眺めつつ、自分でも行った気分になっていた。

いいなぁ、善光寺の御開帳!
カッコいいな、松本城!
美味しそうじゃないか、蕎麦!いや、私はへぎ蕎麦の方が好きだけど。

しかし、肝心の試合は、リアルタイムではなかなか観られず、ようやく自室のスカパーが映るテレビの前にたどり着いた瞬間、試合終了のホイッスルが鳴った。

あーーーー、全然観れてないけど、勝ったぁぁぁぁ!

守田と3バックの3人が、抱き合って喜んでる。
そうだよなぁ、苦しかったんだろうなぁ。

そして、決勝ゴールを決めてヒーローになったコースケが、みんなにもみくちゃにされているドサクサに紛れて、コースケのお尻に膝蹴りを2発かます裕紀w
ギュンがナビ杯で決勝ゴールを決めたときは、コースケがジャンピングヒップアタックかましてたしな。祝福の仕方がいちいち手荒いのは、ジュビロ仕様なのかw

スカパーのサタデーナイトマッチのMOMに選ばれて、10万円の賞金が贈られたコースケ。
あー、これは、尚紀と慶と武蔵あたりに、焼肉奢らされるんだろうな、間違いなくw

さすがにホッとした表情のヤンツーさんと、悔しさが隠しきれないソリさんのインタビューを観た後、改めて、試合の録画を追っかけ再生した。


ラファの不在ということもあって3バックで臨み、松本に対してミラーゲームを仕掛けた試合だったわけだけれど、このシステム変更が、とてもスムーズに機能したのが大きかったなぁと。
特にマイコーは、3バックの右の方が、攻守ともに持ち味が生きるね。
ウイングバックの位置に入った尚紀との連携が抜群で、この試合では右サイドが松本に対して脅威になっていた。
左サイドが、コルテースvs田中隼磨でバチバチやっていただけに、右サイドの安定感はよかった。

コルテースvs田中隼磨はね、面白かったですね。お互い譲らない感じが。
ただ、コルテースがここで後手を踏むときは、一気にピンチになる感じだったので、ちと怖かったけどw

先制点は、開始早々のPKという形で、正直なところ、あれでPK獲られてしまうのは厳しすぎるんじゃないかなぁという感じではあったので、ソリさんのぼやきも分かる。
しかし、この試合での松本のディフェンスは、手を使いすぎる感じがあったので、そういうプレーに対する注意喚起として受け止めておいた方が、次に繫がる気がする。

その後、松本の前田のスーパーミドルで同点に追いつかれたが(前田を褒めるべきなんだけど、フリーで打たせちゃダメよね)、試合全体として新潟が落ち着いて主導権を握っていたな、という印象。

中でもよかったのは(レオはデフォとして)尚紀で、コースケの決勝ゴールの少し前、77分にコースケの楔のパスに内に切れ込んできて、ギュンの落としをシュートまで持っていったプレーは、尚紀がいよいよ、覚醒の段階から本格化の段階へステップを上がってきた感がある。

次の山形戦では、向こうの左サイドの高木利弥(アジアの大砲の息子ですねw)との走り合いになると思うので、尚紀には大いに期待したい。

コースケの決勝ゴールは、松本のミスを見逃さずにボールを奪い、すかさずコースケにいいパスを出したレオと、離れる動きでスペースを作り、落ち着いてコントロールシュートを決めたコースケの、2人の巧者っぷりが際だっていた。

ゴールが決まったときの、選手やベンチの喜び方が、本当によかった。
いいチームだよ、ウチは。

決定的なピンチもあるにはあったが(ゴールポスト選手ありがとぉ)、勝つべくして勝った試合だったと思う。ようやく。
これを今季のターニングポイントとしたいところ。続けていかなければ。
そういう意味でも、明日の山形戦は大事ですよ。毎試合大事なんだけど。




で、昨日、今季初聖籠へ行ってきた。
これは山形対策なんだな、と思えるプレーの確認を、かなり丁寧にやっていた。
特別なことをするというよりも、より基本の確認を徹底させる、という感じ。
レオが不在になるので、慶は特に頑張れ、だなぁ。

練習終了後、ファンサゾーン大混雑の中、裕紀にどうにかこうにか、カップ戦限定ユニに魂を入れてもらった。ふう。ミッション完遂。

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チャレンジし続けることに価値がある
いよいよ、世間的にはゴールデンウィーク突入の4月29日。
天候に恵まれすぎて、むしろ暑いくらいだったFC東京戦。

試合前には、負傷離脱中のマツケンと宗に贈るLフラッグへの寄せ書きや、今季初の選手バスの入り待ちなどがあって、いろいろと慌しく動いた。

ワケあって車イスに乗っているktmrくん(本人はめちゃ元気)のご尊顔を拝んでいる間に、選手バスが入ってきた。
ちょっと予定より早くない?w



バスの窓越しに、手を振っているヤンツーさん、満面の笑みでスマホで入り待ちするサポーターを撮影しているレオなどが見えた。レオの前の席に座っていたのは守田だったかな。

去年は1度も大人数での入り待ちはやらなかったので、新潟でこれを初めて経験する選手も多い。
守田の目には、どんな風に映ったんだろうか。

(後日、ラファがinstagramにバスの中から撮影した入り待ち動画を投稿していた。
https://instagram.com/p/2EAH_3kuJ4/?taken-by=r_silva92
アトムのときもそうだったけど、伝わった気がして嬉しくなるね)

試合前のGK練習では、「守田チャント」がいつもの2倍くらいの長回し。
前節のガンバ戦で致命的なミスを犯し、サポーターの前で涙を流した守田への、最上級の励ましだ。


FC東京が中3日、新潟が中2日という過密日程の中の試合になったが、立ち上がりから動きがいいのは新潟の方だった。FC東京はミスが多く、出足も鈍い。これは勝たなきゃいけない試合だぞ、と思った。

新潟は守備が非常に集中していて、前線からも追い回していた。
いいなぁと思ったのは、カズ。いつもの出足の速さで、武藤にやりたいことをやらせない。攻撃面でもセットプレーでカズがターゲットになると、一気に得点のニオイがする。
この日のCBコンビはカズとマイコーだったけれど、非常に集中していたと思う。
ここのところ、パフォーマンスが落ち気味だった裕紀が、いつもの運動量を取り戻し、判断のいいパスも供給していた。レオがお疲れ気味なのが気になるが。
ガンバ戦で体調不良で交代したコースケに代わり、左SHでスタメンになったナルも、気の利いたプレーを見せる。
しかし、コースケがいないと、やはり前への推進力という意味では物足りなくなってしまうなぁ。ここのところ、ラファと抜群のコンビネーションを見せてきただけに。

それでも、チャンスを作るのは圧倒的に新潟であり、シュートまで行けていた。FC東京はほとんどシュートに持ち込めない。

後半が始まって間もなく、河野に代わって三田啓貴が入ってくると、それまでかなり動けていた尚紀が後手を踏むシーンが出てきた。
うぬぬ。三田って、こんなに邪魔くさいヤツだったっけ(明治ですけど)。
FC東京の両サイドが前半より動きがよくなったものの、それでも攻撃に怖さがあったわけではない。

新潟はチャンスを作り、シュートまで持ち込むも、枠を捉えずか、東京守備陣と権田の体を張ったセーブに遭った。

そして、87分。
マイコーのファウルからFKを与えてしまったが、ゴールまで距離があるので、それほど怖いとは思っていなかった。
しかし、太田宏介のキックが巧かったなぁ〜。アバウトな感じのボールを、DFと守田の間に入れる感じ。
それを林がヘッドで合わせ、守田が弾いたボールがポストに当たって跳ね返ったところを、森重がゴールに蹴り込んだ。
それまで劣勢だったFC東京が、ワンチャンスをモノにした瞬間だった。

ヤンツーさんがこれで激怒していたのは、森重と丸山がオフサイドポジションにいたからで、後で録画を確認しても、林のヘディングよりも先に、2人が守田の目の前にいたのは分かった。
それがなぜオフサイドを取られなかったのか。
守田が林のシュートを弾いてポストに当たったプレーが、守田がボールに対して「プレーした」と判断されたとしか考えられないが、シュートを手で弾いたのだから、「セーブ」じゃないのかなぁ。セーブなら、森重と丸山はオフサイドということになるのだが。

ヤンツーさんの怒りは収まらず、第4審に詰め寄っているのがバックスタンドからよく見えた。退席処分になる前に、誰か止めてよ、もっくん!いや、栗原さんか茶野さんでもいい。
そして、ボトルの水を自分の足元にぶちまけるヤンツーさんw あくまでも「自分の足元にぶちまける」のがポイントなんだけどねw(ピッチの方向へぶちまけたら、多分速攻で退席処分だ)
瞬間湯沸かし器と化したヤンツーウオッチングは、見ごたえ抜群なのであるw


そんなことを言っても、あれだけチャンスがありながら逃してきた報いだといえば、そうなのだ。チャンスを逃しまくった後に、ワンチャンスを決められる。サッカーって、そういうものだ。


0-1。
ここまでやりながら、結果が出ないのは、確かに辛い。
でも、その中で見えてくるものは、ネガティブばかりではない。
今年、殻を破る選手が毎試合のようにいる。慶がそうだったし、尚紀もそうだ。そしてこの試合では、カズが一皮剥けた気がする。

最近買った「GIANT KILLING」の最新刊(第35巻)の帯には、こんな言葉があった。

「経験に打ち克つには、変化と成長しかない。」

それって、そのまま新潟に当てはまるよなぁ、と思う。
タイトル獲得という経験値を持たないクラブが、経験豊富なクラブと伍していくためには、変化と成長を続けていかなければならない。
それは選手だけでなく、サポーターにも当てはまることではないかな。

「お前ら自身の未来を変えるために、死にもの狂いでチャレンジしてこい」

という達海猛のセリフを、何度でも反芻したい気分だ。
何度跳ね返されても、何度でもチャレンジし続けよう。サポーターにできることは、選手たちがミスを恐れず、トライ&エラーを続けることを、後押しすることなんじゃないかな、と思っている。
壁は乗り越えるためにあるんだ。





試合後、新潟駅前のホテルのエレベーターで、FC東京サポのカップルと一緒になった。
車イスの男性に、女性が寄り添っていた。
負けちゃいました、と言うと、女性がぽつりと言った。

「難しい試合でした…」

それもまた、FC東京サイドの実感だったんだろう。
author:ぐっちい, category:アルビレックス
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