2016年08月の記事 | ぐっちいのスポーツを読もう!
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ワカゾーはトライ&エラーを繰り返しながら伸びていく

 

8月27日、土曜日。

 

鳥栖へは行かず、出かけた先はビッグスワン隣のスワンフィールド。高円宮杯プレミアリーグEASTのアルビレックス新潟U-18vs市立船橋高校を観戦するためだった。

 

見よう見ようと思いつつ、今年ユースの試合は初観戦。そもそも、ユースの試合を見たのは3年ぶり。Jユースカップを観に西が丘へ行って以来だ。

 

いつもユースの応援をしている若い子たちに混じっての観戦だったのだが、主な目的は、アルビユースの1年生・本間至恩と、市船のCB原輝綺のプレーを見ること。至恩くんの評判は聞いていたし、原くんはインターハイの優秀選手にも選ばれ、何より、アルビのトップチームに練習参加している姿を聖籠で見た。

 

試合は、2-1でインターハイ優勝でプレミアリーグEASTの首位である市船が勝ったのだが、アルビユースにも見どころのあるプレーが多く、内容は互角だったと思う。

 

至恩くんは、見ていて飽きないなぁ。小さい体で、とにかく仕掛ける、勝負を挑む。彼がボールを持つと、何かが起こりそうな雰囲気がある。相手選手の間を強引にこじ開けてでもドリブルを仕掛ける気の強さがある。トップチームで言えば、ギュンや優汰みたいなタイプ。
ただ、0-0で迎えた後半の立ち上がりで、GKとの1vs1を阻まれたり、悪いボールの失い方をして2失点目に絡むなど、苦い経験もした。まだ1年生。フィジカルの強化は必須だし、自分のリズムでできないときにどうするかなど、課題は少なくないが、トライ&エラーを繰り返して、まっすぐ成長してほしい。これは、他のユースの選手たちにも言えることだ。

 

原くんは、相方の杉岡くんとともに、ラインコントロールやビルドアップに貢献。体がしっかりしていて、メンタル面でも落ち着いている。彼はCBだけでなく、ボランチもできる。新潟に来てくれないかな。ほら、コーチに市船の大先輩(キタジコーチ)もいるわけだしw

 

もうちょっと、ユースの試合は見るようにしたい。至恩くんをはじめとする選手たちが、どんな成長を見せてくれるのか。その昔、カズとアヤトや、ゴートク、史哉、尚紀のユース時代を見ていた頃を思い出した。


夜は、アウェイ鳥栖戦だった。
前節の勝利を意味のあるものにするためにも、勝って今季初連勝を達成したかった。が、0-1というスコア以上に、それとは程遠い内容の試合になってしまったのが悔しい。

 

ホームで対戦したときの鳥栖とは、チームがガラッと変わっていた。前回対戦ではまだいなかった外国人選手など、新顔の出現がいくつかあったというのも、対応を難しくした部分はあったかもしれない。しかし、相手のハイプレッシャーをかいくぐれなかったとき、チーム全体に焦りや、怯えに近いプレーが蔓延してしまうのは、どうしたものか。こうなってしまうと戦術以前の問題で、この課題を克服しなければ、上位を狙うことすらできない。

 

この課題は、何も今年に始まったことではなく、ここ数年抱えてきたものだ。もっと、チーム全体を鼓舞するような、ドゥンガや闘莉王みたいな選手が必要なのかもしれない。(新潟には闘将タイプの選手は秋葉以降、出現していない。そういう選手を獲得してこなかったからだけれど)

特に、カズが豊田に絡まれて負傷退場してからは、裕紀をサポートできる選手がいなくなったような感じがあった。そこなんだよなぁ、課題は。
マイコーや慶には、そういう役割を果たしてほしいのだが。

 

確かに、失点に直結したのは、カズの負傷で急遽出番が回ってきたマグのミスキックだったのは間違いないが、マグひとりをスケープゴートにしたところで、何の解決にもならない。それは、選手たち自身が一番よく分かっているはずだ。

試合後、キタジコーチに話しかけられながら、硬い表情のマグの姿があった。マグ、乗り越えなきゃダメだよ、ここを。

 

(個人的に、守田に続いてカズにまでケガをさせた豊田のプレーと、谷口の茶番演技については許さん。特に谷口は論外だ。あんなものを許してたら、Jリーグの価値が下がってしまう)


翌日。
サポ友が聖籠へ練習見学に出掛けていて、LINEで逐一報告をしてくれた。
練習が始まる前にキタジコーチがマグに話しかけたときも、マグの表情はまだ硬さがあったようだ。
そして、全体練習が終わってから、マグと達磨さんのマンツーマンによるフィード練習が始まったという。前夜のミスの残像を払拭させようという狙いが感じられた。
その居残り練習は、コヅが手伝いながら、40分ほど続いたらしい。ミスした翌日の練習で、このようなアプローチをするのは、ヤンツーさん時代には見た記憶がない(ヤンツーさんは違う形でアプローチしていたんだろうと思う)。やはり、育成出身の達磨さんならではだろうか。
マグにとっても、そして手伝っていたコヅにとっても、感じるところはあっただろう。


ユースの試合でも、鳥栖戦でも、若い選手が敗戦に直結するミスをする場面を、同じ日に見たことになる。
もちろん、ユースとトップチームでは、その意味合いは全く同じではないが、人はトライ&エラーを繰り返す中でしか成長できないものだと思う。
彼らにとって、ここからの振る舞いや取り組みが、サッカー選手としての価値を決めていく。その姿を、みんなが見ている。

そして今週末の天皇杯は、選手個々にとってもチームにとっても、大切な意味を持つ。

 

 

ところで、天皇杯2回戦の対戦相手は、昨季のインカレ王者・関西学院大学に決まった。

ちょうど1回戦のMIOびわこ滋賀との試合を生中継していたので、ちょっと見たのだけれど、前半の立ち上がりは、MIOの個人技に守勢に回ったものの、それをしぶとく跳ね返すと、自分たちの持ち味を発揮して効率よく得点を重ね、終わってみれば3-1というスコアになっていた。

2009年の明治にちょっと似たところがある、ハードワークができて、個人能力も高いチームだと思う。

新潟はどんなメンバーで闘うかは分からないが、大学No.1チームとの対戦は、明治戦もそうだったけれど、簡単な試合には絶対ならない。心して闘おう。

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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ひとつの答え

8月20日(土)、福岡戦。

 

朝からとにかく猛烈な蒸し暑さで(この日の最高気温はなんと36℃!)、これは夜の試合も大変だろうなぁ、ということが容易に想像がついた。スタンドで多少風があっても、ピッチには熱がたまる。

 

スタジアムに到着したのは15時前。Eゲート前広場の展示室前では、何やら黒山の人だかりで、大きな声も聞こえる。
なんだなんだ?と思いつつ近づいてみると、ハイキングウォーキングの鈴木Q太郎と、ペナルティーの2人が、人間キックターゲットみたいなイベントをやっている。あれ?Jリーグ女子マネージャーのサトミキちゃんが来るのは知ってたけど、よしもと芸人が来るって言ってたっけな?


鈴木Q太郎は魚沼出身だし、ペナルティーは2人とも元サッカー部だから、人選的には、なるほどなぁという感じではあったのだけれど。

 

 

この3人はハーフタイムにも登場して、受けづらいネタで場を盛り上げ損なっていたけれど、これはどこかで同じような場面を見たような、既視感満点の展開。
おお、思い出したぞ。2004年の国立競技場、あれは忘れもしないジェフ市原戦。試合前にルミネtheよしもとの若手芸人たちの微妙なコントがあって、アルビサポーターが大ブーイングしたのだった。そういえば、あの時、ペナルティーもいたよねw

 

試合前には、関西からやってきた友人のウルトラオブリファミリーとも再会ができ、3歳になった息子くんにも初対面を果たした。
このファミリーは、ダンナがウルトラオブリで、嫁がアルビサポという組み合わせなので、

 

「今日はどっちが勝っても負けても険悪な雰囲気になりそうw」

 

と本人たちも笑っていた。さて、息子くんはどっちの側につくのかw

 

この日は、別のウルトラオブリメンバーにも会うチャンスがあり、

 

「試合終わったら、どこへ飲みに行けばいいですかね」

 

との質問を受けた。こうも相次いで博多訛りを聞くと、福岡行きたくなっちゃうなぁ。

 


さて、試合。

スタートの並びはこんな感じ。


       ギュン

  イブ        ラファ

     レオ   ガク

       裕紀

コルテース カズ マイコー 慶

       守田


対する福岡は4-4-2。ダブルボランチの一角にミカが入った。

 

パッと見4-1-4-1で、イブが左サイドとは珍しいな、と思っていたのだけれど、ギュン、イブ、ラファが流動的に動きまわり、明確なギュンの1トップというわけでもなさそうだった。

 

特に、イブとラファはサイドに張るというよりも、ギュンより少し下がった位置を自由に行き来している。

試合後の達磨さんの言葉によると、1トップではなく3トップということだったようだ。4-1-4-1というより、4-3-3。なるほど〜。
3人が動きまわることで、福岡も守りにくさがあったのではないだろうか。

 

イブは新潟で左ウイングの位置での起用というのは初めてくらいじゃないかと思うのだけれど、考えてみれば、柏ユース時代に経験しているのだ。その時の柏ユース監督は達磨さん。
見ている方がビックリした起用でも、達磨さんやイブにとっては、奇策でもなんでもなかったということなんだろう。

 

その結果、イブは自由に動いてはボールをさばいたり、機を見て中へ入り込んできたり、鋭いミドルシュートを放ったり、実に多彩な役割を果たし、今季で一番イキイキしていた。それはラファも同様。
ラファが中へ入り込んでいくと、福岡のディフェンスが明らかに困っていた。

この3トップは、新潟の攻撃の形にひとつの答えが見つかった、という感じなのかもしれない。

達磨さんの代名詞的になっている「4-1-4-1」とは、サポーターが一方的に持っている印象よりも、ずっと柔軟性があるんじゃないかと思う。

 

前半からずっと新潟ペースで推移したゲームだったが、福岡は思ったよりプレッシャーが弱かった。一番怖いと思っていたウエリントンが欠場したのも大きかったが、一番嫌だったのは、裕紀が三門雄大にしつこく突っ掛けてこられることだったのに、ミカが意外と裕紀を自由にしてくれたことだった。
ミカにしてみれば、ケアしなければならない場所が多すぎて、裕紀まで手が回らなかったということかもしれないけれど、パスの起点を潰せなかったのは痛かっただろう。

 

厳しいプレッシャーにさらされることなく、自由に動ける状況になったときの裕紀は、無類の強さを発揮する。物凄い精度のミドルパスを何本も通し、逆に相手にプレッシャーをかけてボールを奪う。新潟のサッカーがピッチをワイドに使えていたのは、裕紀の長短の立体的なパスワークが冴えていたからだ。

 

裕紀自身の課題は、プレッシャーにさらされた時に、いつものプレーが出来るか、ということに尽きるのだけれど、この日はカズやマイコーとのコンビネーションもよく、お互いに助け合うことができていたので、これをしっかりと続けていければ、課題の克服も可能かもしれないなと思った(カズの安定感は特筆モノだ)。

 

前半は無得点だったものの、後半の3得点は、新潟の流動的な攻撃が相手を崩しきったもの。特に1点目は、キレイに崩した得点だった。ギュンのつっかけと、ラファへのマイナスのパスもよかった。福岡のDF陣にしてみれば、あれだけ警戒していたはずのラファを最後の最後でどフリーにしたのは痛恨だっただろうし、最下位には最下位の理由がある、ということがよく分かるシーンでもあった。

 

2点目が入ったあたりから、マイコーが集中を切らせたようなプレーがあったり、コルテースの軽い守備があったりと、相手が相手なら付け込まれたかもしれない危険性はあったけれど、福岡はそこまで余裕がなく、最後の最後まで、ピンチは限定的だった。

 

また、後半途中から出場した武蔵のプレーが、今までになく懐が深く、リオ五輪で一皮むけて帰ってきたような感じがあった。同じリオ帰りのガクもよかった。レオとラファのゴールシーンに目が行きそうになってしまうけれど、そんなところも頭に入れておきたいと思う。

 

3-0。スコアの上でも快勝。

 

相手が福岡だったから、という見方ももちろんできるが、それ以上に、新たな発見が多く、2016年版アルビレックス新潟の到達点が見えたように思った。

いずれにしても、ここで大切なのは、これを次も続けること。いい勝ち方をした次の試合で、後戻りするような試合を繰り返して、ここまで来てしまったという事実をしっかりと受け止めて、次の鳥栖戦に繋げよう。


帰り道、ウルトラオブリのダンナの方からLINEメッセージがあり、現実を受け止めざるを得ないという気分になっている感じが伝わってきた。
いや、そっちにウエリントンと邦本がいなかったのも、新潟としては助けられましたよ。
ウチはウチで、まだまだ頑張ります。

 

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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チームとしての応用力

甲府戦のことを書こう書こうと思いつつ、ここまで引っ張ってしまったw

 

いや、もう、オリンピック見るのに忙しくて。(ありがちな理由)

 

個人的に、7人制ラグビーで盛り上がってしまい、4年後の東京オリンピックは、7人制ラグビーだけでも観に行きたいなぁ、なんてことを思っていたなんてナイショだ。

 

気がつけば、モバアルの「アルビレックス散歩道」も更新されている。
それを読んで、以前はアルウィンで川中島ダービーやったこともあったなぁ、なんてことを思う。場所が松本だから、川中島とは違うんだけれど。

 

実を言うと、試合をリアルタイムでは残り7分間くらいしか見られなかった。
ようやく自室のテレビをつけたら(我が家でスカパーが映るのはこのテレビしかないのだ)、そこに映ったのは、かなり高い位置を取る裕紀の姿だった。一瞬、トップ下か?と思ったくらいだった。
後で確認したところによると、4-1-4-1でスタートした配置を、後半に4-2-3-1に変え、それによって裕紀が前目に出るようになったということらしかった。

 

本当にビックリするくらいに想定内でゲームが推移し、意外性も面白味もない試合になってしまった。0-1というスコア以上に完敗だったと思う。

 

困ったなぁ、と感じるのは、聖籠での取り組みが全く出せない試合が、この時期になっても度々出現してしまうということだ。
「こんなサッカーしか出来ないチームになってしまった」のではない。出来るはずなのだ、本当は。「出来ていたことが出来なくなる」「いい内容の試合が続かない」のが問題で、これは昨シーズンにもあったことだ。特に、いい内容の勝ち試合の次の試合で、こういう真逆な試合をしてしまう傾向があるのは、どうしたものか。

 

選手に闘志がないわけがないし、勝つ気がなく試合をするプロサッカー選手がいるとは思わないが、傍目でそう見えてしまうのには理由があると思う。想定内だったはずなのに、それに対応できなくなってしまうのは、試合は相手があって生モノだからなのだろうが、チームとしての狙いに拘泥しすぎているように思ってしまう。4-1-4-1やゼロトップがどう、ということよりも、もっと根本的な運用の仕方とか約束事のところを見直す必要があるんじゃないだろうか。チームとしての応用力が問われている。

 

月曜日のNSTの夕方ニュースで、ゲスト解説のウッチーが、

 

「福岡に負けたら、坊主になります」

 

という発言をしていた。チームに喝を入れたいという気持ちは分かるが、ウッチーがそれ言っちゃうか、というのが正直なところだった。
いずれにしても、OBにそんなことを言わせちゃいけないよ。何が何でも勝とう。
 

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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8月10日、聖籠にて

 

8月10日は病院へ行かなければならなかったので、1日休みをとった。そして、病院へ行く前に、聖籠へ行くことにしたのだ。

 

いつもなら午前練習は10時スタートなのだが、夏の時期は30分早まって9時半から。少し早めにBピッチへ行くと、達磨さんを中心に、コーチングスタッフ全員が準備をしていた。

 

選手たちが集まり、2周ほどランニングをした後、安田コーチのメニューではなく、いきなり達磨さん指導のトレーニングが始まった。
ピッチ内に立てられているベンケイ(ダミー人形)の数や、その使い方に、甲府戦対策を感じる。

 

その後、ピッチの向こう側半分に移動しての実戦練習、そして、こちら側に戻ってきてのシュート練習は、とても見応えがあった。
相変わらず、達也の動きが素晴らしい。今年の達也は、ここ10年で一番状態がいいんじゃないかと思う。そういう時に限って大きなケガをしてきた過去があるので、何とか無事に過ごしてもらいたい。

 

 

シュート練習でGKが小澤くんに替わった時、達磨さんが、

 

「おっ、小澤、今日誕生日!何かひと言!」

 

と声をかけた。

 

「24歳になりました!よろしくお願いしまーす!」

 

と発声した小澤くんに対して、周りの選手たちから、

 

「聞こえなーい!」

 

というツッコミが入っていたw 相変わらず仲がいいチームだと思う。


全体練習終了後、それぞれ居残り練習をした選手たちが、続々とファンサゾーンへやって来て、サインや写真撮影に応じていた。

ふとピッチを見ると、裕紀とマツケンがキタジコーチと話し込んでいる。身振り手振りで熱弁を振るっているらしいキタジコーチの話を、2人がじっと聞き入っている様子を横目で見ながら撤収することにした。

 

ちょうどお昼時だったので、オレンジカフェに行くと、ユースっ子たちがランチ中で、一般客は私だけだった。

 

やがて、パーテーションの向こう側の選手スペースに、トップチームの選手たちがやってきて、賑やかになった。ん?達也の声が聞こえるな。すると、

 

「すみませーん!卵もう1個くださーい!」

 

という大きな声が聞こえてきた。達也の元気の素は、卵なのか?w


さて、明日は甲府戦。この日のトレーニングで取り組んでいたことが、実を結びますように。そしてみんなでバンザイしよう。

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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誰にも負けない武器

 

8月6日、土曜日。ホーム神戸戦。

 

8月第1土曜日といえば、我が地元の小針浜では「日本海夕日コンサート」というビッグイベントがある日で、ホームゲームと重ならなければ見に行くのだが、今年はあいにく重なってしまった。せっかくNegiccoが初出演だったんだから、行きたかったけれど。

 

昼ごろ、小針浜の方から、リハーサルをやっている音声が聴こえてきた。流れてきたのは「アジアの純真」。そうかー、今、浜へ行けばPUFFYのリハーサルやってるんだなw


一昨年、リハーサルを見に行ったら華原朋美が歌っていて、4曲をフルコーラスで聴かせてもらったあと、朋ちゃんに、

 

「みなさん、本番にも来てくれるんですかぁ〜〜?」

 

と言われたことを思い出すなw(朋ちゃんは実に鋭く、こっちの目論見を見抜いていた)

そして、今年もリハーサル音声を背に、コンサート会場とは真逆のビッグスワンへといそいそと出かけていったのであった。


最近のホームゲームは、始発のシャトルバスでスタジアム入りすることが多いので、出くわす人出くわす人に「早いね!」と言われることがたびたびある。

 

いやー、特に理由はないんですけどね、早入りするのは。なんか、早く行かなきゃ、という気分になっちゃうんだよな。
今年のチームは、その変化や成長過程をとにかくしっかり見ておきたい、という気持ちにさせられているからかもしれない。

 

というわけで、神戸戦も始発のシャトルバスに乗り、アル関のジローさん夫妻と偶然一緒になったので、いろいろ話しながらのスタジアム入りになった。

 

ホームの神戸戦というと、2004年のJ1昇格以来、確か負けなしだったんじゃなかったっけ。少なくとも、私にはホームで神戸に負けた記憶がない。そして、個人的にも都合よく、コースケのゴールで逆転勝ちした去年の神戸ユニバー競技場のいいイメージだけが残っている。
1stステージのアウェイでの対戦では3-6という派手な負け方をしたが、しっかりとリベンジさせていただこう。


さて、試合。

 

スタートの並びはこんな感じだったと思う。

 

 

    ラファ

 

達也       成岡さん

 

   レオ  マサル

 

     裕紀

 

コルテース カズ 竜馬 マツケン

 

     守田

 


ラファが久しぶりの1トップの4-1-4-1。

 

一方の神戸は、レアンドロの1トップ気味の4-3-3。ペドロジュニオールの出場停止と、ニウトンの欠場は、ブラジルトリオの威力が売りのチームとしては、決して小さくない穴だっただろう。

 

しかし、立ち上がりからプレッシャーをかけてきて、攻勢を強めてきたのは神戸。新潟は受けに立ちそうになるところを何とか踏ん張って、我慢の時間帯が続いていた。
神戸のプレッシャーを受けて、裕紀のパスが精彩を欠き気味で、ボールが上手く循環しない、全体的に上手くはまらない感じがあった。

 

そこを打開するために先に手を打ったのが達磨さんで、ラファと成岡さんをポジションチェンジ。成岡さんをトップに、ラファを右サイドに置く。それも、完全に1トップというよりは、角度によってはラファと成岡さんが2人並んでいるようにも見えるような位置関係というか。
ラファを自由に動かすには、完全な1トップよりも、こういう形の方がいいという判断だったのかもしれない。

 

新潟に先制ゴールが生まれたのは、配置転換後のことだった。

 

成岡さんがスライディングで高橋峻希からボールを奪い、達也へと繋ぐ。ここからすぐにラファにパスを出した達也の判断も、パスの質もとてもよかった。
そして、ここからはラファの個人技で、巧いステップで相手を交わし、股抜きシュート。DFが影になったおかげでGKの反応が遅れ、ボールはゴールに吸い込まれた。

 

献身的で攻撃的な守備と、的確な判断とパス、そして高い個人技。レベルの高いプレーが3つ以上連続すれば、必然的にゴールに繋がるということを証明したシーンだった。
(逆を言えば、ミスが3つくらい連続すれば必然的に失点する、ということにもなる)

 

この日の新潟は、「いい攻撃はいい守備から」を90分間実践してみせた。前線からプレッシャーを掛ける、連動して数的優位を作る。
ポゼッション的には神戸の方が優位に立っていたと思うけれど(データを見ても、それはハッキリと現れている)、決定的なピンチというのは、それほど多くなかった。

 

ただ、後半の60分〜80分くらいに、集中力を欠いたような雑なプレーや簡単なミスが増えた時間帯があり、そんなことしてると失点するぞ、しっかり集中しなきゃダメだ、とヒヤヒヤさせられたのは、反省の余地があるのではないか。今回は神戸がそこをしたたかに突いてくるようなことをしてこなかったので救われたものの、この悪癖は残り10試合を闘う上で致命傷になるので、何が何でも克服してほしいのだ。

 

ちょうど、裕紀が慶と交代してベンチに下がった時間帯でもあり、誰かこの空気を立て直す選手はいないか、と思っていると、誰よりも落ち着いていたのがカズと竜馬のCBコンビ。この2人が慌てずに踏ん張ったことが、チームを救ったと思う。
特に竜馬の、荒削りながらもリーグ戦初出場とは思えない気迫あるディフェンスは、チームだけでなく、サポーターにも勇気を与えてくれた。「気持ち守備」ができるのは、竜馬の大きな武器だなぁ、と思う。プロサッカー選手として生き残るために、誰にも負けない武器を持つことは大切だ。

 

1-0。鳥栖戦以来のウノゼロ勝利。

 

試合後、スタジアムのヒーローインタビューに立ったのは、竜馬だった。
お立ち台に立つ竜馬に向かって、他の選手たちが拍手をしたり、冷やかしたりしている様子が見えた。
これなんだよなぁ。このチームには「絆」という言葉がよく似合う。外から見える以上に、深みを感じるチームだ。それは、達磨さんだけでなく、ヤンツーさんや歴代監督が積み上げてきたものでもある。もっともっと深みを増して、ちょっとやそっとでは崩れない、太い芯の通ったチームになってほしい。

 

2ndステージホーム初勝利と、西村竜馬がJ1リーガーとしてのスタートラインについたこと。この2つの出来事は、しっかりと胸に刻んでおこう。

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みんながついている

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7月30日、土曜日。

 

スタジアムへ行く前に、本町の行きつけの美容室で髪を切った。ここの美容師さんとは新潟にUターンしてきてからの付き合いになるので、かれこれ20年の馴染みだ。
以前は西堀にある全国チェーンの美容室の店長だったのだけれど、満を持して独立したのだ。

 

サッカーは見ない人なのだが、アルビのことはやはり気にしている。私が試合前に行くと、

 

「勝って欲しいですねぇ」

 

としみじみ言う。新潟にはこういう人が結構多い。スタジアムへは行かないけど、アルビのことは気になるし、なんだかんだで心配している。

 

さっぱり夏頭にして、スタジアムへ。

 

この日は「夏アルビ!」と銘打って、夏ならではのイベントがいくつか企画されていた。

そのひとつが、毎年恒例の「八色スイカふるまい」。

 

新潟の食べ物が大好きで、大概のものは体験していると思われていた成岡さんが、なんと知らなかったという。それはいかん。新潟県民たるもの、八色スイカと八色しいたけは抑えておかないとですよ。

 

ふと見ると、八色スイカのブースの近くに、えのきどさんがいるのが見えた。挨拶に行かなきゃな〜と思いながら、知り合いのFC東京サポと少し喋った数十秒の間に、えのきどさんの姿が忽然と消えていた。
ええーっ。瞬間移動の技でも使いましたか!
(考えてみると、ちょっと目を離した間に、人を見失うことがよくあるんだよなー。私の追尾機能がダメダメなのか)


この日の対戦相手であるFC東京は、つい先日、城福監督が解任されて、篠田新監督が就任したばかりで、相当気合の入った試合をしてくるだろうとは思っていた。ウチがヤンツーさんに代わった最初の試合もそうだった。
その篠田監督は、成岡さんが福岡へ移籍した2011年シーズンの福岡監督でもある。

 

そして、キックオフ直後から、FC東京の選手は、とにかくガツガツ当たってきた。スレスレのプレーが多い。もともとそういうチームなんだけれど、この日は特に顕著だった。これは、受けて立ったら負けだな、という感じだった。
それでも、前半はよく我慢したと思う。集中が切れなかった。

 

だが、後半立ち上がりにエアポケットが待っていた。まず新潟がFC東京のゴールに迫りながらチャンスを逸すると、一気に新潟陣内に運ばれ、ゴール前の混戦から、こぼれ球を東慶悟に押し込まれてしまう。
もっと徹底して「潰すディフェンス」をするべきだった。

 

その後、新潟も多くのチャンスは作ったが、とにかくシュートが枠に飛ばない。ここのところ、枠内シュート数が飛躍的に増えてきていたが、この日は枠内シュートはあっただろうか。
そして、攻撃の道筋が単調で、相手は守りやすかっただろうなと思う。
達磨さんの指導は、確かに選手たちの中に根付きつつあるのは分かるのだが、もっと攻撃のバリエーションを増やすには、アドリブも交えなければいけないんだろうなと、漠然と考える。

 

0-1。

 

先制後は見事なまでに引きこもったFC東京の堅守を、最後までこじ開けられなかった。チャンスはあったが、ゴールが果てしなく遠く感じる試合だった。

 

やはり、勝つために「きれいなサッカー」をかなぐり捨てるような試合も必要ではないか。新潟は、いい時は腹を括った試合ができている(鳥栖戦や大宮戦がそうだ)。そういう試合を増やしていかなきゃいけない。

 

 

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翌日、サポ友を車に乗せて、聖籠へリカバリートレーニングを見に行った。

 

武蔵とガクがリオへ旅立ち(招集断念が発表された久保裕也に替わって、武蔵が急遽登録メンバー入りを果たした。おめでとう、そして頑張れ)、スタメン組はリカバリー、それ以外はトレーニングに分かれる。

 

トレーニングを見ていると、以前に比べて、シュートはよく決まっている。それも、相当いいシュートが多い。でも、それを試合での決定力に結び付けなければいけない。ゴール前での豪胆さとクールさを養うには、どういうトレーニングをすればいいのだろう。

 

リカバリー組が先にトレーニングを終え、クラブハウスに引き上げる選手もいたが、多くの選手はファンサゾーンにやってきた。

 

ふとピッチの方を見ると、反対側のゴールポストにもたれかかって座り、スタメン外組のシュート練習を眺めている裕紀がいた。
やがてゆっくりと立ち上がり、ファンサゾーンへやってきた。

いつものように淡々とファンサをしながら、それでもサポーターから声をかけられては、それに答えている姿があった。そしてファンサを終えると再びピッチに戻り、竜馬とふたりでランニングを始めたのだった。

 

チームが苦しい時ほど、キャプテンの振る舞いやメッセージが大切なんだ。悩みは深いだろうが、どんな時でも「らしさ」や「真摯な姿勢」を失ってはいけない。

 

大丈夫、みんながついている。勇気を持って闘ってほしい。

 

それが、裕紀だけでなく、選手たち全員に一番伝えたいことなのだ。

 

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author:ぐっちい, category:アルビレックス
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