2017年05月の記事 | ぐっちいのスポーツを読もう!
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選手へのまなざし



今日、5月29日は、ノンフィクション作家でありスポーツライターの山際淳司さんの命日です。

山際さんの作品を初めて読んだのは、「Number」創刊号に掲載された「江夏の21球」。
そのときの感動は、今でも忘れることはできません。

それからというもの、山際さんの著書は片っ端から読みました。


山際さんは、FIFAワールドカップアメリカ大会の取材に出かけた前後に胃がんが見つかり、野茂英雄のメジャーデビューを見届けて間もなく、亡くなりました。
ずっと出演していたNHK「サンデースポーツ」のキャスターを降板して間もない頃のことでした。

その数ヶ月後、野茂が出場したMLBオールスターゲームを見たとき、ああ、山際さんに見て欲しかったなぁ。山際さんなら野茂の姿をどう書いてくれただろうと、痛感しました。イチローのメジャーデビューも見て欲しかった。


山際淳司さんの作品の中に貫かれている選手へのまなざしは、私にとって、永遠のあこがれであり、そんなまなざしを持ちたいと思いながら、スポーツを見ています。
それは、アルビレックスの選手たちや、明大ラグビー部の選手たちに対しても同様です。

と言いつつも、まだまだなのですが。

山際さんは、いつまでも足元にも及ばない、追いかけ続ける存在なのだと思っているし、追いかけ続けられることが幸せなのです。

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プロとしての覚悟

5月24日、水曜日。ルヴァンカップ甲府戦。


会社の昼休みに、スタジアムへ持っていく夕食を調達しに、山の下海浜公園向かいにある「新潟地粉パンの店cosa」へ。



自宅の一部が店舗になっている、小さなパン屋さんなのだけれど、ここのオーダーサンドイッチがとにかく美味しいのだ。




好きなパンにフィリングを選んで挟んでもらう、いわゆる「SUBWAY方式」。今回は、トマトとバジルのビアリー(茹でないベーグル)にパストラミビーフ、プレーンのビアリーにドライカレーを挟んでもらった。それとクリームパン。



サンドイッチの出来上がりを待っていると、どこからか微かにイビキらしき音がするのでキョロキョロしたら、ケージの中で看板犬のハーヴィーさん(フレンチブルドッグの♂)が爆睡していたのだったw


 



仕事を終え、日東道を走ってスタジアムへ到着したのはキックオフ20分前。事前のスタメンメールによれば、メンバーはほとんどがターンオーバーで、ベンチにカンペーさん、慶、ホニ、武蔵が入っている。特筆すべきは、ベンチに全治8ヶ月の重傷から復活した優汰と、U-18の本間至恩の名前があることだった。ついに来たなぁ、この2人。
試合前のアップ練習を見ていても、至恩くんはひと際小さい。なんだか、大人の中に小学生が入っているみたいだw
 




     宗



  ノリ 豪 森俊



   マサル 勲



ゴーソン カズ 竜馬 巧



     守田




このメンバーが、どれだけ可能性を感じさせるプレーを見せられるか。
ルヴァンカップ序盤戦でアピールして、スタメンを勝ち取ったゴメスや大谷のような選手が出てくるか。
この試合の注目どころはそれに尽きたし、呂比須さんとしても、戦力の見極めとして重要な試合だっただろう。



試合を結果から書けば、0-2の敗戦。アピールできたのは巧くらいで、優汰が後半途中から出場して復活への第一歩を踏み出せたことが収穫だった。
札幌戦で主力が見せたものを、サブメンバーがあまり共有できていないのが、今後の戦いのことを考えると、大きな懸念材料じゃないだろうか。
さらに言うなら、リーグ戦で常にベンチに入っている選手と、いつもベンチ外でスタンドから試合を見ている選手の間にも差を感じた。
このままでは、リーグ戦でベンチにも入れない選手が試合に絡めるチャンスは、非常に少ないとしか言いようがない。

2失点目の失点の仕方は、監督交代以前の失点シーンをそのままなぞったようなもので、人数はいるのに潰しに行かない、ボールウォッチャーになっている。
それじゃダメなんだということを、呂比須さんもサンドロコーチも、口を酸っぱくして言っていたことではないのか。
同じ過ちを簡単に繰り返すようでは、もう使ってもらえないくらいの覚悟がいるだろう。
どれくらいの覚悟を持ってこの試合に臨んだのか、選手たちに問うてみたい。




そんな中、巧やゴーソンはよかった。ミスもあったし、いい面ばかりだったわけではないけれど、自分の持ち味を出そうという気持ちがプレーにあふれていた。それって、プロとして生きていく上で大前提になるものだと思うんだよなぁ。
スタンドから見ていたゴートクの目には、どう映っただろう。




そして、優汰。後半17分に森俊に替わってピッチに入ってきた時の、スタジアムを覆い尽くした大歓声と拍手は、きっと忘れられないんじゃないだろうか。嬉しそうだったしね。
プレーそのものは、一瞬「らしさ」が出かかったシーンはあったものの、8ヶ月のブランクの長さを感じざるを得ないものだったが、優汰の場合は、まず第一歩を踏み出したことが大切なのだと思う。




後で知ったことなのだが、優汰が交替でピッチサイドに出てきたとき、甲府のテクニカルエリアに立っていた達磨さんが、嬉しそうに声をかけていたらしい。
そりゃそうだよね。心配だったはずだもの。嬉しかったんだろうな。







帰り道。
観戦仲間を車の助手席に乗せて、あれこれ試合の感想戦を。
賽が投げられたこの状況を、選手全員がしっかりと共有できるかどうか。
呂比須さんも、そこはよく見ているはずだ。
生き残りを掛けているのは、チームだけではない。選手一人ひとりがプロとしてどう振る舞うか、ということなんだと思う。




帰宅してから、U-20W杯の日本vsウルグアイを見た。輝綺はボランチとしてスタメン。強豪相手に、必死に戦っていた。
輝綺はきっと、この大舞台での経験を糧にして新潟に戻ってくるだろう。チームの先輩たちも、負けてられないんだよ。


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矢印の強さを取り戻す

5月20日、土曜日、札幌戦。

 

朝、スマホにFacebookから「過去のこの日」というテーマが届き、5年前の5月19日にホームでジュビロ磐田に1-6という大敗を喫したことを、半強制的に思い出させられたw

この試合後、サポーターに挨拶回りをする選手たちの後ろに、いつもならついてこない黒崎監督の姿を見て、

 

「ああ、クロさん、辞めるんだ」

 

と、瞬間的に察したのだった。(ちなみに、この試合でプロ初ゴールを決めたのは小林裕紀である)


それから5年経ち、あの頃と状況はよく似ているが、違うのは、今回は呂比須ワグナー新監督の初陣の日であるということ。5年前は、ヤンツーさんが新監督として初戦を迎えるまで1ヶ月近く時間がかかった。

 

あのとき、ヤンツーさん体制初戦の清水戦で1-0で勝ち、逆転残留までの第一歩を踏み出したわけだけれど、試合後のコメントで、清水のゴトビ監督が、

 

「監督交代直後というのは、ハネムーン期間のようなものだ」

 

と言っていた。思えば、5年前のヤンツーさんも昨年のフチさんも、監督交代初戦は勝利している。ハネムーン期間だからこそ、勝たなければいけないのだ。

 

 

 

 

この日は、選手バスの入り待ちが予定されていたので、早めにスタジアムへ。


新潟駅南口からシャトルバスに乗ると、札幌のゴール裏中心部メンバーらしき若手が何人か乗ってきて、太鼓も積み込まれた。
会話を何気なく聞いていると、東京在住組と札幌組がいて、札幌組はどうやら小樽から北海道航路のフェリーに乗って新潟に来たようだった。

 

「ずっと寝てましたよー」
「ゴメス出るかなぁ〜」

 

なんて言っている。あー、多分出ますよ、ゴメスは。

 

 

スタジアムに到着して、いつものようにサポ仲間とおしゃべりをし、会社の同僚ファミリーが試合ではなくEゲート前広場のフードコートを楽しみに来たので案内をし(次は「観戦したい!」そうです)、選手バス入り待ちへ。
ゆっくりと入ってきた選手バスは、右前の監督席に呂比須さんがいて、ロメロがサポーターをスマホで撮影している様子が見えた。

サポーターにとっても、もちろん選手たちにとっても、この時期に入り待ちをしなければならない状況になってしまったことは、本意ではないはずなのだ。だからこそ、選手たちにこの思いが伝わってほしい。届いてほしい。その思い一つだった。
(そして、その思いを真正面から受け止めてくれていたのが呂比須さんだったことを、後になって知ることになる

 


さて、試合。

 

呂比須体制になって、就任記者会見でもご本人が語っていた通り、新潟はシステムを替えてきた。

 


     武蔵

 

 ギュン ガリャ ホニ

 

   ロメロ  慶

 

ゴメス ジュフン カンペー 尚紀

 

     大谷

 


4-2-3-1。トップ下が入る形を見るのっていつ以来かなぁ。久しぶりだなぁ。


見ていると、これはガリャとホニのためのシステムなんじゃないかと思えるほど、ふたりがイキイキしていた。ガリャがトップ下が合うのはイメージ通りなんだけれど、ホニのサイドハーフが思った以上にハマった。
ホニがトップにいると、本当にタテだけ、という攻撃になってしまうのだが、サイドにいると斜めに切れ込んでくる。この動きは札幌は相当嫌がっていたんじゃないかな。
ギュンが前半途中で足を痛め、代わりに入ってきた森俊も、斜めに切れ込むドリブルが持ち味。タテ一辺倒から、こういう動きのバリエーションが確立されてくると、もっともっと得点の匂いがプンプンしてくると思うのだが。

 

呂比須さんは、わずか4日間のトレーニングで、キャンプで2ヶ月近くかけなければいけないことをやってきたわけで、それが戦術として浸透するのは難しい。
でも、呂比須さんのモチベーターとしての能力の高さを存分に感じられるほど、選手たちの動きが前節までとは違っていた。

 

陣形がコンパクトになったことで、選手同士の距離感がよくなった。距離感がいいから、ボールがこぼれたときに、近くにいる仲間が拾えるし、ミスをカバーできる。そして、守備から攻撃に転じるところで、全員のベクトルがゴールに向く。

 

以前、川崎の監督だった風間さんが、

 

「新潟の強さは矢印の太さ」

 

と言っていたけれど、あえて「新潟らしさ」という言葉を使うなら、この矢印(ベクトル)の太さ、強さなんじゃないかと感じた。
前節までは、その矢印がてんでバラバラな方向を向いていた。それを一つにまとめたところに、呂比須さんは「つかみはOK」といったところじゃないだろうか。

 

もちろん、まだまだなところはある。まだまだ肝心なところで傍観者になってしまう選手はいるし、札幌の拙さ、甘さに助けられた部分は多かった。
再三のセットプレーで、最も警戒していた都倉にヘッドで打たれてしまうシーンが続いたことも、きちんと改善していかなければいけないだろう。

 

それでも、みんなが粘り強く闘った。簡単にボールを失わないために、あるいはボールを奪い返すために、ひとりひとりが体を張った。そしてボールを繋げた。
それが、決勝ゴールに繋がった。

 

森俊からパスを受けたカンペーがドリブルを開始した時はビックリした。そして、絶妙なタイミングでのスルーパス(カンペーさん、かっけー)。
パスを受けたホニは、落ち着いて決めるだけだった。

 

 

この試合で、よかった選手もいたし、もう少しだなぁと思える選手もいた。クローザーの役割を持ってピッチに入ってきたマサルの、気の利いたプレーもよかったが、感銘を受けたのはゴメスだった。

 

下部組織から育った札幌を、札幌のJ1昇格というタイミングで離れる決断をしたというのは、本当に大きな覚悟があってのことだったと思う。この試合では、試合前のメンバー発表のときも、試合中にボールを持ったり、CKを蹴るときも、札幌のゴール裏からブーイングを浴びたが、

 

「成長したところを見せたい」

 

と語っていた通り、攻守に体を張り、新潟の選手として本当に頑張ってくれた。

でも、これがゴールではなく、あくまでもスタートラインなのだ。ゴメスもチームも。
頑張れ。
頑張ろう。

まだまだ先は長く厳しいけれど、勇気があれば闘える。

 

 

 

試合後、真っ直ぐ家に帰るのも何なので、観戦仲間と一緒に寺尾のくいしん坊へ。
店には同じことを考えていたらしい顔なじみが、何人もいた。
こんな日が、これからもたくさんあるといい。

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光の射す方へ

ここのところの激動っぷりに、ブログを書こうと思いつつ、なかなか手がつかなかった。



え?別に待ってなかったですか?いやー、わはははは。

フミさんの辞任については、Facebookに書いたのだけれど、昨オフの監督選考の迷走から始まっていたことだと思っているし、そんな中、火中の栗を拾ってくれたフミさんには、ただただ申し訳なく、感謝の気持ちしかない。
そして、昨年に続いてまたしても担ぎ出すことになってしまったフチさんとウッチーにも、申し訳なさと感謝しかない。



そんな中、迎えたホーム浦和戦。
正直なところ、代表やケガで不在な選手が複数いる現状で、何とか勝ち点が取れればとは思っていたが、結果はやはり厳しいものだった。



先制点はよかったんだけれどな。マサルのアシストも、武蔵の入り方もタイミングがピッタリで、久しぶりに会心のゴールだったと思うのだ。



ただ、試合開始早々の先制点に、これは浦和に火をつけるかもしれないと感じ、相当気を引き締めてかからないとだぞ…と思っていたのだが、その喜びの時間もわずかなものだった。



わずか4分後にラファのアシストで武藤に同点ゴールを押し込まれると、防戦一方になった。新潟は変則的な5バックで、マサルが左SBの位置に入るという守備陣形で対抗したが、簡単にクロスを上げられ、不用意なファウルを与えているうちに、前半31分までの間に2ゴール追加されてしまった。



そして、前半35分、浦和はラファをベンチに下げる。名目上は足の違和感だったのかもしれないが、ゲームの流れから、累積警告がリーチになっているラファに無理をさせなかったということなのだろう。
ああ、浦和にベストメンバーじゃなくても、楽に勝てると見切られてしまった。同じJ1なのに、こんな悔しいことがあるだろうか。



新潟は、立ち上がりこそ積極的に前から奪いに行き、それが先制点に繋がったのだが、失点してからは徐々に前から奪うプレーが減っていった。
これは以前からの課題なのだが、圧倒的に助け合うプレーが少なすぎる。責任感を持って最後まで自分の役割を果たそうという意識が低い選手が一人でもいれば、新潟のようなチームはあっという間にチーム全体にしわ寄せが来る。その犠牲になった一人がマサルで、左サイドでプレスバックしてこない武蔵やボールウォッチャーになってしまうジュフン、助けに来てくれないロメロの間で、前へ後ろへ攻守に孤軍奮闘を余儀なくされていた。
マサルが一人で何役も背負わされている以上、左サイドを浦和がどんどん狙ってくるのは当然で、そこから破綻するのも極自然なことのように思えた。



このような場面は他の場所でも頻発していて、攻守ともに数的優位が作れず、常に1vs1の勝負になってしまっていた。カバーしてくれる仲間がいなければ、チャレンジだってできないんじゃないだろうか。そんな中、身を粉にして仲間を助けに走っている選手が助けを得られず、消耗していく様子は見ていて辛い。


大谷も、ミスがなかったわけではないけれど、前に出るときは出る、という決断力と勇気で失点を防いでいた。
守備陣も、そんな守護神をもっと信頼して、ラインをもっと上げる勇気を持ってもいいんじゃないか、とも思う。

とにかく、チャレンジ&カバーの基本に立ち返ってほしい。勇気を持ってほしい。それができるだけで、随分変わるんじゃないだろうか。試合終了の笛が鳴るまでの間、ずっとそんなことを思っていた。

後半、良さが出たとは言うけれど、それは6失点目を喫してから。そこから浦和が圧力を弱めたことを考慮しなければならないが、積極性を思い出した、その感覚は、忘れないでほしいと思うのだ。



メインスタンド2層目の、普段はFM PORTの放送席になっている個室に、新監督と新コーチの姿があった。
この試合を、どんな目で見ていたのだろう。







新監督として発表された呂比須ワグナー氏。多くの人がそうであるように、イメージはフランスW杯に出場した日本代表時代のもので、決定力のあるストライカーだったことと、W杯前の特番で、お母さんとのエピソードでボロボロ泣いたこと、かなぁ。正直言って、どんなサッカーを志向している人なのかよく分からないけれど、今日の記者会見では、



「パスを回してスペースを突く攻撃サッカー」



という言葉を口にしていた。そして、



「システムを変える」



とも。



昔と変わらぬ流暢な日本語で語り、新コーチのサンドロも、高校から日本で生活していた人だけあって、スムーズな日本語をしゃべっていた。
日本語とポルトガル語を両方操れる指揮官といえば思い出すのは淳さんだが、淳さん時代のブラジル人選手たちがそうであったように、意思疎通がスムーズに行ってくれれば、ホニもガリャもジャンも、もっと力が出せるようになるかもしれない。日本人選手たちとのコミュニケーションも、もっとうまくいくかもしれない。



まずはそこに、光明を見出したい。



なぜこんな状況になったかという検証は、シーズン終了後でいい。



賽は投げられた。



後は覚悟を持って、やり切るだけなんだ。必ず道は拓けると信じて一歩一歩前へ進むことだけを考えよう。


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ヨンハがいる風景
なんか、1試合すっ飛ばしたような気がするけど、キニシナイ!w

というわけで、今日はもう川崎戦なのに、いまさらながら柏戦。

この日は、ヨンハの引退セレモニー関連のイベントが早い時間から目白押しだったので、早めにスタジアムへ。

バスターミナルからの通路では、花絵プロジェクトをやっていたので、ちょっと参加。



そして、Eゲート前広場に設置されたステージでヨンハのトークショーがあり、大盛況だった。



ヨンハの話に聞き入っている柏サポさんたちもいて、柏時代も愛されたんだろうなと感じる。

試合前には、スタジアム内で引退セレモニー。
ヨンハが場内一周したとき、柏ゴール裏に差し掛かるところでは柏のユニに着替え、そこを通り過ぎたらアルビユニに着替えていて、少しほっこりした。そこが国境だもんねw

新潟側も柏側も、それぞれヨンハのチャントを歌い、ヨンハへの惜別の拍手を贈る。
ホームもビジターも分け隔てなく、こんなにスタジアムすべてが幸せな空気に包まれた試合前イベントは、未だかつてないんじゃないだろうか。

そんな中で試合も勝利で終われたら、最高だったのだが。

試合の立ち上がりは、悪くなかったと思うのだ。
それが、逆に攻め込まれたときに、カンペーとジュフンが挟み込むみたいな形になり、嫌な位置でFKを与えてしまう。

キッカーとして、クリスティアーノと手塚が立ったのだが、クリスティアーノが蹴るかと思ったら、蹴ったのは左利きの手塚で、そちら側の壁は誰も飛ばず、あっさりとゴールを決められてしまった。
選手たちもクリスティアーノが蹴ると決め打ちしていたフシがあった。

CBコンビの動きが被ってファウルを与えてしまった守備と、FKへの対応。
肝心なところで甘さが出る。
これでは失点が減らないのも当たり前だなぁ。

後半は配置を変えたこともあって新潟が反撃に出たものの、打っても打ってもシュートが決まらない。
柏GK中村航輔(チャントの元歌は桜田淳子の「わたしの青い鳥」)が当たっていたこともあるけれど、どうしたらシュートがゴールマウスの中に入るんだろうと、途方に暮れる感じなのだった。

それにしても。
これは開幕以降ずっとなのだけれど、選手個々に見どころのあるプレーは多いのに、それが点でしかなく線にならない。
オーガナイズという言葉がキーワードのように監督や選手の口から出てくる割には、オーガナイズから程遠い印象しか残らないのは、どうしたものだろうか。

新潟がここまでJ1に生き残ってこれたのは、組織力という強みがあったからだと思うのだが、それがなかなか形にならないのが、見ていて何より歯がゆい。
チームのベクトル、矢印が一つになる日はいつ来るのだろうか。

新潟らしいサッカーとは、スピーディー、泥臭さ、ひたむきさ以上に、組織力、ベクトルの強さじゃないかと個人的には思っている。
一日も早く、全員が同じ絵を描くチームになってほしいのだ。




翌日。

北書店で、ヨンハと木村元彦さんのトークショーが4年ぶりに開催された。



月曜日の夜というスケジュールだったにもかかわらず、多くのサポーターの皆さんが参加してくれた。
今回も「AN後援会」の同窓会みたいな雰囲気があり、ヨンハも家族に囲まれているようにリラックスしていたように見えた。
本当に絆が強いなぁと、今回も実感。

この日の昼間、ヨンハは寺尾のくいしん坊で、ウジやもっくん、テラさん、フチさんらと食事をしたそうで、フチさんが史哉を連れてきたとのこと。

そうか、ついにヨンハと史哉が出会ったのか。

ヨンハは、
「早川くんはいい子ですね」
と言っていたが、史哉にとって、ヨンハとの語らいが生きる力になってくれることを祈る。
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