- この道はどこへ続く
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2018.08.16 Thursday
イソの移籍があってからというもの、様々な出来事が起こる。
梶山陽平と渡邊凌磨の移籍加入はあったものの、巧の群馬へのレンタル、監督解任、そして豪が栃木、メゲネウの横浜FCへのレンタル移籍(メゲネウは恐らく片道切符だろう)。
反撃の夏になるはずが、ネガティブな要素ばかりが増えていく。うーん、こんなはずじゃなかったのになぁ。
イソの移籍の時も、マサくん解任の時も、本人の無念の思いに満ちたコメントだけが発表され、社長や木村強化部長の声が聞こえてこない。ようやく発表された社長コメントからも、何を読み取ればいいのか、これからどこを目指そうと考えているのか、さっぱり伝わってくるものがないまま迎えた栃木SC戦。
3度めの監督代行を務めることになってしまったフチさんの初陣だったものの、マサくんから求められていたはずの「考えてプレーする」こと自体がどこかへ行ってしまったかのような内容で、0-3の完敗。
この日の栃木のGKは2013年に新潟に半年在籍していた竹重だったけれど、竹ちゃんポジショニングいいなぁ、なんて思いながら見ていた。
頑張って「いいとこ探し」をするならば、達也の孤軍奮闘と、移籍後初出場となった梶山陽平の、これぞボランチというべき秀逸なプレーと、久しぶりにボランチに入った輝綺の気の利いたプレーくらいだろうか。
輝綺にとって、梶山の加入は大きいなぁ。梶山からどんどん盗んでほしい。しばらくアジア大会でジャカルタへ行ってしまうけれど。アジア大会で何かを見つけて帰ってきてくれたら、もっといい。
お盆休み中に聖籠へ行ってこようと思い立ち、14日に行ってきた。
オフ明けの午前練習。もっとフィジカルトレ中心のメニューかと思っていたら、午後練がなくなったこともあってか、実戦に近いトレーニングを垣間見ることはできた。
終始、フチさんやコーチングスタッフの大きな声が響くBピッチ。
ベテランたちも意識して声を出していたようだった。
「パス出したら動け」
「パススピードを意識しろ」
「動いてスペースを作れ」
「前を向け」
「全力で走らないと、相手もついてこないぞ!」
「ボールの置きどころを考えろ」
「間違ったままにしておくと、習慣になってしまうんだよ!」
フチさんが絶えず声を掛ける。
フチさんが言っていることは基本的なことで、それはマサくんもずっと言ってきたことだと思うのだ。フチさんはもう一度、「考えてプレーする」ことを選手に求めようとしている。それが本当の意味の「原点回帰」だろう。
当たり前のことだからこそ、ちゃんと声に出して言わなきゃいけない。選手同士で要求しあわなきゃいけない。
そういうことだと思う。
全体練習終了後、居残りで達也、カワ、新太、凌磨がシュート練習を始めた。
すると、遠征に来ていた本庄第一高校の選手たちが見学に集まってきて、
「新潟で渡邊凌磨見られるなんてスゲーな」
なんて言っている。
達也が何本も凄いシュートを決めていたのだが、凌磨が素晴らしいシュートを決めると、
「やっぱりスゲー!」
と高校生たちは大きな歓声を上げていた。群馬や埼玉の高校生にとって、渡邊凌磨は憧れの選手だったのだということを知った。
まだまだ出場機会が多いとは言えないけれど、ぜひスタメンを掴んでほしい。千葉戦で、そのポテンシャルの一端は見えたので、もっと見たいんだ。
新監督がいつ決まるのか、昨年の監督選びでの大失態で信用を失くしている状況で、果たして来てくれる人はいるのか。
決まったら、もちろん心から応援するけれど、クラブにお願いしたいのは、監督丸投げはもう止めにしてほしいということなのだ。
クラブとして監督をどうサポートし、どこを目指していくのか。そこをハッキリと明言してほしい。
それがあってこそ、サポーターは腹をくくれる。
シュート練が終わってから、ファンサゾーンへは行かず、オレンジカフェでランチバイキング。
ちょうどU-18の選手たちのランチタイムで、食べつくされそうになりかかっていたけれどw バランスを考えながらチョイスするのが楽しい。おいしゅうございました。
- いつもと違う景色とキャプテンマーク
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2018.08.02 Thursday
7月21日。
暑い。暑すぎる!
猛暑日となったこの日。
改めてその美味しさや栄養的な価値を再認識したのが、キュウリの浅漬けとスイカ。
振る舞いがあった八色スイカと、サポ仲間からお裾分けしてもらったキュウリの浅漬けの味は、猛暑から命を助けてもらったものとして、忘れないと思う。いや、それくらい暑かったんですってば。
いつも座っている席が、最後の最後まで西日に照らされる位置なので、さすがに暑さに負けて逆サイドに座った。
そこから見た夕焼けの風景は、夕日そのものではなく、夕日に照らされたビッグスワンの屋根の内側だった。
試合は、恐らく今季で一番、チームとしてやりたいこと、聖籠で取り組んできたことが表現できていたと思う。特に攻撃の連動性は完成度が上がっていた。
以前から度々見られていた、ボールを持った選手が相手と向き合って足を止めて駆け引きするようなシーンが少なかったのは、動き出している味方が多くてパスコースが複数あったからだろう。それだけを見ても、攻撃の改善、進化が進んでいることがわかる。
それだけに、なぜあれだけ千葉を押し込み、あとはゴールを決めるだけのような試合をしながら負けてしまうのか。いくら攻撃が改善されても、最後のフィニッシュで決めきれなければ点は取れないし、一瞬のピンチで、誰かが大きなミスをしたとき、周りが助け合わなければ、あっけなく失点してしまうことになる。
もう何度も繰り返してきた過ちを、絶対にしないという強い気持ちの共有が、今のチームには何より必要だ。
それにしても、移籍加入間もない渡邊凌磨は、最後に失点のきっかけになるパスミスを犯したものの、いい選手だなと思ったな。ボールを持ったときのキレ味や、相手守備の間に入り込む動きなど、相手がいやがるプレーで何度も決定的チャンスを作り出していたし、前から追う守備もサボらない。期待してます。
千葉戦の翌日。
イソの長崎への完全移籍が発表された。
新潟にとって、シーズン中にキャプテンが移籍するのは、2005年夏の素さん以来だ。
梶山陽平の獲得で予感がなかったわけではないけれど(そもそも、梶山獲得とイソへのオファーのどちらが先かが分からない)、それはイソにとって新たな成長のためのチャンスだと思っていたので、移籍という選択は残念で仕方がない。
素さんのときに、誰かが書いていたけれど、ずっと生え抜きで一つのチームに長年所属していた選手が、一度移籍を経験すると、次からは移籍に躊躇しなくなるという。イソもそんな感じだったのだろうか。
でも、これだけはしっかりと覚えておこうと思う。
1年前、ダントツ最下位に苦しんでいた新潟に、イソが名古屋から来てくれたこと、あのときの心強さ、ありがたいと心底思った気持ちを。
試合で見せてくれた、気迫を感じるプレーと立ち居振る舞いを。
一つ心残りは、聖籠のファンサで会話をするチャンスがなかったこと。
いつも誠実にファンサしている姿は何度も見ていた。
何か気の利いたことなんて言えなかったかもしれないけれど、キャプテンとして苦悩している様子は伺い知れたので、一言でも言葉がかけられたらよかった。
のびのびやってほしい、と。
長崎で、再び「イソらしさ」を取り戻してくれたら、それだけでいい。
新潟は新たにキャプテンマークをつけた佳純を支えながら、前へと進んでいくだけだ。