- 取り戻すために、変わることを恐れない
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2018.09.12 Wednesday
クラブから一気に強化部長と役員人事に関する公式リリースが出たのが9月4日。FC岐阜戦の4日前のことだった。
中野社長の年内いっぱいでの退任。
強化部長が木村さんから神田さんに。
アルビシンガポールの是永社長が、アルビ本体の専務取締役を兼任。
これが、9月3日に行われた取締役会を経て決定されたことだったとのこと。
シーズンがまだ終わっていない時期の取締役会で、ここまでのことがバタバタと発表されるというのは、あまり過去に記憶がない。そうせざるを得ないレベルに、取締役会は荒れたのだろうか。是永さんが取締役から、経営権を持つ専務取締役になり、さらに強化部の先頭に立って補強や選手との契約を取り仕切るということも翌日の新聞記事に出ていた。つまり、GMの役割を担うということだ。
今まで、新潟ではGMは社長が兼任していたのだから、これはもう、将来的な社長就任への布石と考えた方がよさそうな気がする。
いずれはそういうことなのかなぁとは、漠然とは感じていたけれど、いよいよその時が近づいてきたということなのか。
専務取締役就任が発表されたその日から、是永さんは動き出していた。SNSでどんどん発信していく。このスピード感が、やはり是永さんならではなのだろう。
これからクラブやチームがどう変わっていくのか、それが楽しみでもある。そんな中で行われた、ホームFC岐阜戦。
最終的なスコアは5-0。これほどのスコアでの勝利は、2012年のホーム名古屋戦以来だ。
この試合で、カワがハットトリックを達成し、サチローのプロ初ゴール、佳純に久しぶりのゴールが生まれた。
さらに、尚紀と泰基の両SBが2アシストずつを記録している。立ち上がり、ちょっと岐阜のパス回しを様子見していたような感じがあって、この試合から復帰した田中パウロ淳一を自由にさせてしまい、ピンチを招くシーンがいくつかあってヒヤヒヤしたのだが、すぐに修正。
スピーディーな攻守の切り替えで、岐阜に自由を与えず。ボランチコンビを組んだカウエとマサルが、マサルが前、カウエが後ろというように縦関係になり、両サイドのケアをすると同時に、マサルがより攻撃的に絡んだ。
カウエは360度をケア。かつてのレオのようだった。ボランチのサポートを受けて、両SBが躊躇なく前へ出て攻撃に絡む。一番見たかったものが、ようやく形になった。
岐阜ディフェンスのクロス対応の雑さにも助けられた部分は大きかったけれど、質のいいクロスがいくつもあった。
特にカワの2点目のアシストになった尚紀のクロスは、尚紀がまだ怖いもの知らずだったルーキー時代の2013年、アウェイ清水戦で成岡さんのゴールをアシストしたシーンを思い出させてくれた。尚紀はね〜〜〜、やればできる子なんですよ。
自分の力を信じて迷いなくプレーすれば、あれだけやれて普通なのだ。カワも、自分の持ち味を忘れて簡単にパスを選択したりしていた一時期とは違い、裏への顔出しを続けることで、高い得点力を発揮してくれた。この調子で続けてほしいなぁ。
もちろん、手放しで喜んでばかりでもいけない。岐阜の出来の悪さとか、パスは回すけれど回すだけで、こちらがやられたらイヤだったはずの、プレスを剥がすようなパスはほとんどなかった。
そして、アウェイで対戦した時に2得点されたエース古橋が、夏の移籍で神戸に引き抜かれた穴が、やはり大きいのだろうなぁと思わされた。
攻守にわたって「ハマった」試合だったことは間違いなく、これはアウェイ横浜FC戦や福岡戦に似ている。
これが「ハマらなかった」時、どうするか。相手にどう対処されても、同じようなパフォーマンスができるかが、次節以降に問われる部分なんだろうなと感じている。
それでもね〜、これはもう「是永ブースト」としか言いようがない圧勝劇ですよ。
このブーストを、ただのブーストで終わらせないために、まだまだ頑張らなきゃ、だ。翌日、サポ仲間からのお誘いで、初めて片貝まつりの花火大会を観に行った。
いやー、素晴らしかったなぁ。桟敷席だったので、ずっと見上げっぱなしで首が痛くなったけれどw
初めて生で見た四尺玉の迫力と美しさは、きっと忘れない。