- 「認知の力」を向上せよ
-
2019.03.30 Saturday
♪博多―の男ならー 気持ちをみーせーろー
アビスパ福岡のゴール裏、ウルトラオブリのチャントが脳内ループするのを何とかしたい今日この頃。福岡戦を控えた21日、アルビレックス新潟からかなり重要な記者会見がありました。新潟の育成「メソッド部門」新設会見です。
サッカーサービスバルセロナ社から派遣されたオスカル・ガルシアコーチと佐枝篤コーチ兼通訳、吉永一明アカデミーダイレクター、是永大輔社長が出席しての会見でしたが、そこで出てきたのが「新潟スタイル」という言葉。
ん?「新潟スタイル」?「新潟らしさ」とどう違うの?
即座に感じたのが、そういうことでした。
記者会見の動画と、翌日の新潟日報の記事によると「クラブのプレースタイルを明確化し、育成組織からトップチームまで全体で共有することが主眼」とのこと。
ふぅむ、それって、かつて柏レイソルが吉田達磨ダイレクターのもと、アカデミーとトップチームに共通したサッカースタイルを確立して成功した、あんなイメージでいいのかな。
それでは、その「新潟スタイル」ってどんなサッカーなんでしょう。「新潟らしさ」で言うところの「ひたむきに泥臭く、最後まで諦めずに走る」という基本姿勢に、スペインサッカーの要素を注入するということだろうと感じたので、そこが知りたいなぁと、記事を読み進めていくと、ひとつのキーワードが出てきました。
「認知の向上」
あー。ボールを持った時、次のプレーをどうするか。パスするのかドリブルで持ち上がるのか、あるいはキープするのか。その判断のために相手の位置を即座に把握する力を向上させる、ということなのか。
それって、かつて岡田武史さんが横浜F・マリノス監督時代に、選手全員に「周辺視」のトレーニングを課したことと通じるものがあるのかな、と感じましたが、どうなんでしょうか。
「周辺視」とは、凝視するのではなく視界の端っこで相手や味方の状況を捉えながら、次のプレーを瞬時に選択するための能力だったと記憶していますが、それも「認知力」のひとつですよね。
「考えて走る」のでは遅い。「考えながら走る」ことで、判断スピードと正しい判断を身に付けることができる。これは、オシムさんが当時のジェフ千葉の選手たちに叩き込んでいたことですが、これにも通じることかな、とも。
即座に正しい判断を下せて、なおかつひたむきに泥臭く、最後まで走りきる選手が育てば、それはまさに最強の「新潟らしい」選手、ということになります。
もちろん、メソッド部門が目指すものはそれだけではないでしょうし、まだ全貌は見えてきませんが、ぜひ確立してほしいと思います。
「認知」は、トップチームも向上しないといけないよなぁと、福岡戦を観ながら強く感じたのでした。
- 城後が福岡から移籍しないワケ
-
2019.03.27 Wednesday
横浜FC戦のことを書こうと思っているうちに、いつの間にか福岡戦も終わっていた(汗)
振り返ってみれば、福岡戦は横浜FC戦の裏返しみたいな試合(審判のジャッジ的な意味で)になったので、ワンセットとして考えればいいのかとw
PKじゃないのにPKがもらえて、PK取られても不思議じゃないのにPK取られず、何かと運が味方した横浜FC戦。
オフサイドじゃないのにオフサイドを取られてゴールが取り消され、ゴールキックなのにコーナーキックになり失点した福岡戦。
どちらも審判の拙いジャッジが味方にも敵にもなったわけだけれど、誤審だけをクローズアップしても何の足しにもならない。
特に福岡戦の失点シーンは、そこに至る以前に起こったミスや、さらには試合全体に感じた緩さや違和感について考えないといけないんだと思っている。
福岡は、新潟のことをしっかりと研究してきていた。
そのひとつが、新潟の攻撃の起点となる新井くん対策だったんじゃないだろうか。福岡は、新井くんがボールを持つとすかさずプレッシャーを掛けてきた。この試合で新井くんのフィードやパスが不発だった原因はそれだったと思う。1月の段階ではまだ「謎の練習生」だったのが、わずか2ヶ月足らずで、相手に研究され徹底マークを受けるキーマンになっているとは、何とも凄い話なんだけれども。
あぁ、すっかり他チームに新井くんの素性がバレてしまった。これから、他の試合でも対策されるんだろうなぁ。
そうなったら、そこを打ち破る何かがないとなぁ。
あれだけ攻めておきながら、簡単にボールを失ったり、パスやクロス、シュートの精度を欠いて無得点。
相手のストロングポイントがサイドだということを分かっていながら、そこを潰すことができず、石津に自由を与えてしまったことが失点に直結してしまった。
やっていはいけないプレーが2つ3つ以上連続したら失点するという真理。
もっと、プレーのひとつ一つを突き詰める厳しさが必要だと思う。
何より、ホームで連敗してはいけない。いけないよ。(ここは朝ドラ「まんぷく」の真一さん口調でお読みくださいw)
さて、この試合は友人の福岡サポのウルトラオブリ夫婦がビッグスワンにやってきた。一人息子くんが幼稚園卒園で4月から1年生なので、この日行われたイベント「ビッグスワン卒業式」にも参加。いろいろとお土産をもらえて喜んでたなぁ。
かつては福岡のゴール裏中心部でパラソルを回していたパパが、息子くんに買い与えたユニは「ミスターアビスパ」城後寿なのだった。
聞いたところによると、城後が浦和とかあちこちからどんなにオファーを受けても、絶対に福岡から移籍しない理由は、
「ご両親がバリバリのゴール裏サポだから」
なんだそうなw ご両親はかなりいいお年だと思うんだけれど、今でもゴール裏で飛び跳ねているらしいw
そりゃー、移籍できんわw
ところで、半月ほど前に撮影した、我が家の庭のチューリップの様子。
品種はアルビレックス。今はもう少し大きくなっているけれどね。
オレンジ色の花を咲かせるのも、もうすぐ。チームもね。
- 負けない強さ
-
2019.03.16 Saturday
3月9日、土曜日。ホーム開幕戦。
こんなに天気がよくて暖かいホーム開幕戦なんて、今まであったっけ?というくらいの陽気。先週の千葉が酷寒だっただけに、なおさら暖かく感じる。
2015年も天気はよかったけど、ものすごく寒かったんだよな、確か。
新潟駅のシャトルバス乗り場には、多くの柏サポさんたちがいて、今日は何人くらい来るんですか?と聞くと、
「何人くらいですかねえ。山口に700人行ったって言ってたから、1,000人くらいじゃないですかね」
とのこと。山口に700人か。柏サポも気合い入ってるんだな。
スタジアムに入る前に、いつものように列柱廊でみんなと話をし、Eゲート前広場で「ラランジャ・アズール」の定期講読申し込みと、社内掲出用のレディースポスターの受け取りをしてから入場。
まずはホテルイタリア軒のブースでランチを。
今年の新メニュー、チーズカレー。
トロリとしたチーズソースとカレーの組み合わせがおいしい!
これはリピート確定だな。
両チームのスタメンを確認すると、新潟は前節と変わらず。
柏のメンバーを見ると、慶とギュンギュンの名前がない。ギュンギュンはケガのはずだけど、ルヴァンカップには出ていた慶は、サッカー的な理由で外れているのだろう。昨シーズンは主力扱いだったと思うけど、監督がネルシーニョになったら序列が変わったのだろうなぁ。
試合は、個の力で上回る柏に対して、新潟が守備ブロックを構築しながらチャンスを伺う、ほぼ予想通りの展開。
ただ、柏は、前節の千葉と違いチームとしての規律が取れていて、思ったほどの迫力はなかったものの、芯の部分のしっかりした強さを感じさせた。
さすが、ネルシーニョのチームって感じ。
でも、新潟は自分たちのやれること、やるべきことを徹底できていたし、ボールを奪ってからの攻撃も、カウンター一本槍ではなく、パスで繋いでのチャンスメイクもできていた。柏の守備を崩した場面もあり、得点のチャンスはいくつもあっただけに、決めきれなかったのは悔しい。
柏はウチの左サイドを攻めてくることが多く、泰基と善朗にはかなり負荷がかかっていたのが心配だったが、怖い怖いクリスティアーノをほぼ完璧に封じ込めたのは、ふたりの頑張りによるところが大きかったと思う。
だからこそ、結果的には泰基の決定的なミスで失点してしまったのは悔やまれる。
ほとんど崩されるシーンもなかったのに、セットプレーでのクリアミスひとつで失点してしまうというのは、あるあるな話だけれど、そこを逃さずに決めきった柏に、確かな強さを見せつけられた気がする。
決してチームとしての完成度は高くなくても、付け入る隙があるように見えても、最終的に勝ちきる強さ。
シンザンのように、大差ではなく、ハナ差でもクビ差でも、最後は勝っている。
そんな強さを、新潟も身につけることができるだろうか。
試合終了、0-1。
ホーム開幕戦は、2009年に鹿島に勝って以降、勝てていないらしい。
そうかー、そんなに勝ってなかったっけ。
でも、このチームには伸び代がある。それをどれくらい形にしていけるかで、J1昇格レースの行方が決まるんじゃないだろうか。守備組織はできているのだから、攻撃力の完成度をいかに高めていくか。決めきる力を持てるかどうか。
チームのベクトルがブレない限り。
試合後は、駅前楽天地のソクラテスで、試合の感想戦を。
「柏は、このまま走りそうだね」
という言葉に、みんなが頷く。内容で圧倒できなくても、スコアレスドローではなく勝ち点3まで持っていける強さは、この日の柏が残した最大のインパクトだった。
新潟も勝負強くなりたい。
それにしても、フェルミエのシュワシュワ!(新潟産スパークリングワイン)、おいしかったな!
- 今年最初のアウェイ旅は千葉だった
-
2019.03.08 Friday
3月3日、日曜日。
ジェフユナイテッド千葉 1-4 アルビレックス新潟(フクダ電子アリーナ)
行く予定ではなかったのに、知人が行けなくなったと聞いて、急遽譲ってもらったチケットだった。
よくよく考えたら、なんと初めてのフクアリ。出掛けに母には、
「千葉の◯◯さん(私の叔父)家に寄る時間ある?」
と聞かれたものの、叔父宅は千葉駅からバスに乗ることを考えると、とても時間がない。
東京駅から京葉線に乗り(相変わらず、京葉線ホーム遠いよ)、蘇我駅へ。雨が降っていて、新潟より寒い。
蘇我駅は駅構内から「ここはジェフ千葉のお膝元ですよ感」全開で、いきなり全選手の顔写真がお出迎え。
いいなぁ、スポンサーがJR東日本だと、駅ひとつをチームカラーに染められるんだよなぁ。クラブポスター貼りすら継続できなくなった新潟駅を思うと、ひたすら羨ましい。
駅構内からフクアリまでの道中まで、街が黄色と緑のジェフカラーになっている。
スタジアム近くで、幸せの黄色いハンカチならぬ風車に出迎えられたとき、最初にJ1昇格した頃に、好んで読んでいた「なのはなユナイテッド」という女性のジェフサポさんのブログを思い出した。
イラストが素敵で、ヨンハの横顔が爽やかに描かれていたのを見て、無性に泣けたっけ。
スタジアムに到着したのは11時過ぎ。今のうちにお昼を食べておこうかなと思ったら、ソーセージ盛りで有名な喜作の出店に、新潟サポが大行列を作っていたので、別のところで買うことに。(行列苦手なので)
そこで出会ったのが、「おさしみ唐揚げ」という看板の店。
魚介類を目の前で唐揚げにしてくれる。後で知ったのだけど、今シーズン初出店らしい。
頼んだのは、ミックス盛り。アジ、タチウオ、ダルマイカ(剣先イカのことらしい)の唐揚げをタルタルソースでいただく。揚げ加減が絶妙で、ふっくらおいしい!
ソーセージ盛りよりお得感があるね。寒くなかったら、ビール飲みたかったな。
開場。アウェイ自由席の2Fへ。ここだと雨が当たらなくて済む。
いいなぁ、フクアリ。見やすくて。やっぱり専用スタジアムは羨ましい。
この日は、ビッグフラッグも掲揚。久しぶりにビッグフラッグの下に入ったけれど、今回も手が届かなかったw
いいなぁ、下からビッグフラッグに触ってみたいなぁ。あたしゃも少し背が欲しいぃぃ。
さて、試合。
終わってみれば4-1。まさかと思うくらいに点が入ったけれど、チームの完成度が1年前の今頃とは段違い。やはり、監督が継続しているというのは大きいんだな。主要メンバーも変わっていないし。
ジェフ千葉といえば、ハイプレス・ハイライン。ポゼッションしてくるイメージなので、ボールは持たれるんだろうなぁと思っていた。
実際、ボールは持たれたし、かなりのハイラインだったけれど、新潟がガッチリと守備ブロックを構築していたために、外を回すばかりで、中を使えない。新潟の「外へ追い出す守備」がかなり効いていた。
さらに、ハイラインのおかげで後ろに広大なスペースがあり、新潟の「裏を使う」意識が、とても効果的だった気がする。
スペースを使う意識が去年より高くなっているようだった。
いい守備からいい攻撃が今年のテーマの一つだけれど、そこはよく機能していたと思う。プレスから奪う流れは、うまくハマっていた。
4ゴールとも、素晴らしかった。
いずれも、新太とサチローの2人、あるいはどちらかが絡む得点となった。大卒2年目、もはやチームになくてはならない2人。
そして、大卒ルーキーの新井くん。開幕戦を見ていて、CBもいいけど、ぜひボランチで見たいなぁと思っていたら、終盤の守備固めで柳をCBに入れ、新井くんがボランチに上がり、マサルを左SHにスライドさせたことで、早々に実現することになった。
ボランチでもいいなぁ。プロ初ゴールも決めたしね。
それと、大武ってフィードが成長したよねぇ。素晴らしいフィードをレオナルドに向かって何本も蹴っていたのが印象に残った。
もちろん、いいところばかりではなくて、気になったのはセットプレーの守備。
1失点もセットプレーからだったし、それ以外でも、相手にフリーで打たせてしまうシーンが多くて、もっと失点しても不思議ではなかったと思う。
毎年セットプレーの守備は課題になるけど、今年もまだまだ。
それでも、勝つっていいな。バンザイもハルヲスイングも、何度でもやりたい。
これで私個人のアウェイ無敗記録がまた伸びた。この始まりって何年前のどの試合だったっけ?もう思い出せないけど、たぶん4、5年負けてない。今年もこの調子でw
帰りの東京駅で、新幹線の時間が少し余裕があったので、地下街で旭川ラーメンを。
おかげさまで温まりましたよ。