2019年12月の記事 | ぐっちいのスポーツを読もう!
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ラグビーの花芽〜私的ラグビーワールドカップ

 

2019年も残り約3週間。ラグビーW杯が閉幕してからも1ヶ月以上が経ってしまった。

未だにラグビー日本代表のメンバーが各メディアに顔を出す状況が続いていて、今年の流行語大賞には「ONE TEAM」が選ばれたりもしている。

 

こんな状況になろうとは、半年前に想像した人がいただろうか。少なくとも私は、半年前どころか開幕1ヶ月前でもまだ、「日本戦以外の観客席が空席だらけだったらどうしよう」とか「テレビ視聴率が1ケタ台にしかならなかったら、いろいろ言われそうでイヤだなー」とか思っていたのだ。それがどの試合も満員か満員に近く、テレビ視聴率も日本vs南アフリカが瞬間視聴率で50%近くを記録するとは。

スタジアムだけではなく、入場者100万人超えのW杯新記録を樹立したファンゾーンや、試合会場から遠く離れた新潟でさえ、メディアシップでのパブリックビューイングは大盛況だった。

イングランドvs南アの決勝のパブリックビューイングへ行った時、このパブリックビューイングの仕掛け人である、新潟県ラグビー協会会長の三膳さんが、ビール片手に試合を見ながら熱い解説を繰り広げていると、隣にいた若者コンビに、

 

「ラグビー詳しいっすね!」

 

と言われていたのが、一番のハイライトであるw

 

さて。そんな私も、予選プール2試合を観に行った。フランスvsアルゼンチン(東京スタジアム)とジョージアvsウルグアイ(熊谷ラグビー場)。

味の素スタジアムがW杯期間中だけは、正式名称の「東京スタジアム」に戻り、Jリーグで訪れる時とは違って見えた。

 

調布駅前広場のファンゾーン。ラグビー体験コーナーでは、トップリーグ選手たちに親子でチャレンジ!

 

飛田給駅前。ワールドカップ期間中は味の素スタジアムではなく東京スタジアムに戻った

 

アルゼンチンファンのみなさん

 

ニワトリのコスプレしてるフランスファンのおじさんたちは大人気。(ニワトリはフランスの国鳥です)

 

フランスファンは陽気でした

 

スタジアム内のファンゾーンでは、茶の湯の体験コーナーも。やはり正座は辛そう

 

この日はフランスvsアルゼンチンでしたが、他国のファンも多数観戦してましたね。スコットランドファンとアイルランドファンのカップルがハイネケンを注文

 

そしてW杯のために改装された熊谷ラグビー場は、何もかもがピカピカで(トイレもホテルのようだった)、ラグビー場までの道が交通規制でシャトルバス専用レーンになって渋滞知らず、街全体がラグビーを盛り上げようという空気に満ちていた。

 

熊谷駅前のラグビー少年像。熊谷ラグビー場開設当時にはなかったですねー、これは。

 

熊谷ファンゾーンのシャトルバス乗り場

 

熊谷駅でもらった「スクマム!クマガヤ」(ラグビータウン熊谷のブランド)のクマくんのウチワ(開くとラグビーロード沿いのお店が紹介されているイラストマップになっている優れもの)と、販売していたピンバッジ

 

新しくなった熊谷ラグビー場。トイレまでピカピカでした

 

熊谷のスタンドにいたボランティアの高校生はラグビー部員で、

 

「ここは、県大会の決勝会場なので、いつも僕らはここを目標に練習しているんです。それがW杯の試合会場になっているなんて、夢のようです」

 

と、目を輝かせながら話してくれた。こうやってラグビーW杯はレガシーを生み出していくのだろうな。本当に、日本で開催できてよかった。それだけに、新潟でもやりたかった。

そういえば、W杯を記念して丸屋本店が発売した「ノーサイド最中」というお菓子は、20年後に次のW杯が日本で開催されるまで販売するそうな。やるなぁ、丸屋本店さん。(話によると、社長が同志社でラグビーをやっていた人なんだとか)

20年後。今度こそは、新潟も開催都市になろう。

 

W杯が終わり、日本代表もジョセフHCが引き続き指揮を執ることが発表され、トニー・ブラウンアタックコーチの留任もほぼ確定のようだ。(長谷川慎スクラムコーチはヤマハ復帰が発表された)

初のベスト8進出という偉業達成の余韻はまだまだ続いているけれど、もう4年後のフランス大会に向けて一刻も早くスタートを切らなければ間に合わない。

この日本でのラグビー熱が、さらに盛り上がるために、やれることはたくさんあるよなぁと思うのだ。そのためにも、日本代表は進化し続けなければならないし、日本代表が強くなるためにも、トップリーグや大学ラグビー、高校ラグビー、そしてジュニア世代のラグビーが、もっともっと盛り上がらないとね。

 

11月30日、大学のクラス会で東京へ行ったついでに、関東大学ラグビー対抗戦の慶應vs帝京を観に秩父宮ラグビー場へ行った。

29-24で慶應が9年ぶりに帝京に勝ったのだが、大学ラグビーらしい熱があり、エモーショナルなナイスゲームだった。

私の斜め前に座っている父子がいて、まだ幼稚園生くらいの男の子は、プレー一つひとつに反応し、「すごい、すごーい!」と手を叩いて喜んでいた。あぁ、この子はそのうちラグビースクールに入るかもしれないなぁ、入ってくれないかなぁと思いながらその様子を眺めていた。

W杯がきっかけで、ラグビースクールの入会希望者が激増しているという。ようやく芽吹き始めたラグビーの花芽を、大切に育ててほしいと、心から思う。

author:ぐっちい, category:ラグビー
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えのきどいちろうトークショーin北書店2020のお知らせ

アルビレックス新潟の2019シーズンも終わり、すでに次のシーズンが始まらないかなーと思っている人も多いんじゃないでしょうか。

 

そこで、2019シーズンの振り返りと、アルベルト新体制が始まる2020シーズンへのウォーミングアップを兼ねて、毎年恒例の「えのきどいちろうトークショーin北書店」を開催いたします!

 

例年は年末ですが、諸事情により年明け開催となりました。ちょうど、アルビレックス新潟2020激励会の翌週。新チームの顔ぶれが揃い、新監督の肉声も聴いた後という、絶好のタイミングです。

 

今回のゲストは、FM PORT「リアルアルビ」のピッチサイドリポーター、サポーターマガジン「ラランジャ・アズール」のライターとしても活躍中の松村道子さん。

常日頃、聖籠でアルビの取材を重ねている松村さんならではの視点と、アルビウォッチャーであるえのきどさんとのトークを楽しみながら、アルビの来し方行く末を語り、新シーズンを展望したいと思います。

 

トークショー終了後、いつものようにサイン会と懇親会を開催します。

こちらも奮ってご参加ください!

 

❰開催日❱ 2020年1月19日(日)

 

❰時間❱  14時〜16時(受付開始13時30分)

 

❰会場❱  北書店 新潟市中央区医学町2-10-1 ダイアパレス医学町1F

 

❰定員❱  特に設けません。(ぎゅうぎゅう詰めでどうにもならない状況になったら締め切ります)

 

❰参加費❱ お一人様1500円(当日受付にて)

 

❰懇親会❱ 17時〜(会場・北書店) 予約先着20名様 お一人様3000円

 

❰お申し込み方法❱ 北書店まで、メール(kitashoten412@gmail.com)または店頭にて

 

(1)代表者氏名

(2)連絡先(電話番号)

(3)参加人数

(4)懇親会参加・不参加(必ず明記してください)

 

をご明記の上、お申し込みください。

 

※北書店には専用駐車場がありません。市役所駐車場、白山公園駐車場、コインパーキングなど、周辺の有料駐車場か、公共交通機関(JR白山駅から徒歩約15分、バス市役所前下車すぐ)をご利用ください。

 

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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去る者、来る者、残る者、そして繋がっていくもの

11月24日に、アルビレックス新潟の2019シーズンが終わりを告げました。天皇杯も終わっちゃったし、今年もオフが長いなー。オフが長いといろいろあって嫌なんだよなー、と思う間もなく、最終節前後に最初の関門がやってきました。そう、「契約満了選手」のニュースリリースです。

 

その顔ぶれは、野沢洋輔、矢野貴章、小川佳純、チョ・ヨンチョル、田中達也、田口潤人、サムエル・サントス、パウロンの8人(12月1日現在)。

中でも、貴章、ズミさん、達也という、ここ数年、若返っていくチームにプロとしての姿勢を見せ続けてきてくれた3人と、かつての「新潟らしさ」の象徴的選手として復帰してきたノザとヨンチョルの満了には、サポーターにとっては様々な複雑な感情があるのではないでしょうか。

 

「走れ!ニイガタ流儀」

 

というキャッチフレーズのもと戦ったシーズンの終わりに、その象徴とされてきた選手たちとの別れが待っていようとは、運命とはいえ皮肉なものです。

 

ノザの場合は、今季4人体制だったGK陣に、来季新加入として筑波大からアルビユース出身の阿部航斗くんが発表された時点で、大学屈指のGKが入るとなると誰かが外に出されることは容易に想像がついたので、もしかしたら…という思いはあり、満了の発表には驚きはなかったのですが、田口くんまで出ることになるとは思っていませんでした。そうかー。来季のGK陣は3人体制、なんですかね。

改めて、プロアスリートの世界の厳しさを実感せざるを得ません。

 

来季の監督は、吉永一明監督が退任してU-18監督となり、新たにスペインからアルベルト・プッチ・オルトネダ氏の就任が決まっています。ところで、どう呼べばいいんでしょうね?アルベルト監督?プッチ監督?オルトネダ監督?

 

呼び名は追々考えるとして、経歴を拝見すると、2003〜2014年の間、FCバルセロナのスカウト、アカデミーコーチ、アカデミーダイレクターを務め、それ以外でもアカデミーコーチ歴が長いようなので、育成畑を歩んできた人であることは理解できます。

 

「ペップ(グラウディオラ)の右腕の右腕」

 

なんていう言葉が独り歩きしてる感がありますが、「右腕の右腕」ってつまり「右腕じゃない」ってことなので、アルベルト・プッチ・オルトネダさんは独自の存在として新潟でのチャレンジを選んでくれた意欲的な人なのだと思っています。

気になるのは、監督経験がないキャリアですが、経験のなさを凌駕するほどの能力の持ち主かもしれません。いずれにせよ、サポートするコーチ陣がどんな顔ぶれになるかが、大きなポイントになりそうです。

 

感じるのは、今年からスタートした、スペインのサッカーサービス社によるアカデミーの「メソッド」部門の取り組みと、トップチームの目指すサッカーがようやく点から線につながるのだろう、ということ。

アルベルトさんが具体的にどんなサッカーをやろうとしているのかは分かりませんが、新たに就任するGMを中心に進められる来季のチーム編成は、当然監督の意向が強く反映されるでしょうし、どんな選手を獲得するかによって、これからの新潟が目指すものが見えてくるのではないでしょうか。

 

いまだかつてない領域に入っていくのかもしれないと思うと不安もありますが、楽しみの方が大きいかな、今は。去っていくベテランたちが残してくれたものも、必ず財産となって生かされていく。そうなるかどうかは、彼らの思いを受け継いだ若手たちにかかっています。

author:ぐっちい, category:アルビレックス
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